収穫後の田んぼで行う「藁立て」とは?
- 2020.10.14 Wednesday
- 12:00
多摩市産の米、収穫シーズン到来!
太田さんに「藁立て」を教わりました☆
9月30日(水)に太田農園で行われた
多摩市援農ボランティア講習会の「実技講習」。
ちょうど米の収穫を終えたばかりの田んぼで、
稲藁を乾燥させるための「藁立て」という作業を行いました。
(講習の全体の様子はコチラのブログからご覧下さい)
教えてくださった太田さんの技があまりにも華麗だったので、
その過程を少し詳しく紹介させていただきますね。
(でも、写真と文章だとお伝えするのが難しいー!)
ちなみに「藁立て」完成イメージは下の写真(昨年の太田農園)↓。
【1】下の部分を作る。
コンバインで収穫した後の田んぼには、麻紐でくくられた稲藁の束が
あちらこちらに落ちているので、それを10束集めてきます。
1体を作るのに10束使うのですが、それは後で数えやすくするため。
小屋に保管する時や、他の農家さんに受け渡す時、販売用を準備する時など
10束ずつまとめておけば分かりやすい! というわけです。
まずは、そのうちの8束を使って下段を作っていきます。
根元を下にして1箇所に集めます。
ポイントは、「(束の根元を)『ドンッ』とやると座りが良くなる」。
束の底を軽く地面に落として、根元を揃えてから立たせます。
次に、立たさせた8束の真ん中より上の部分を縛ります。縛る紐も藁。
太田さん、束から5〜6本をスッと抜いて、サッと1周巻いて、縛ってみせます。
「ひねったら、のの字を書くようにして…、ここへ下から通す」
結ぶのとは違い、ねじって止める方法。藁同士の摩擦でしっかり固定できます。
上の穂先がフサフサした部分は、下向きに折って丸めてから縛ります。
先端を丸めておくと、雨水が上から入り込むのを防げます。
2本の藁を使って、先ほどとは別の縛り方で止めていました。
「左手の親指でおさえて…1周、2周目はキツくして、ここへ通して」
キュッと縛り終え、かわいいお団子頭の1段目ができました(下の写真)。
【2】上の部分を作る。
「次は上に乗せる帽子ね」。ということで、2段目を作っていきます。
“帽子”という例えが可愛らしい。そして、とてもイメージしやすい!
▲残りの2束を持って見せる太田さん。
2つの束は、それぞれを縛っている麻紐を切って外し、1つにします。
この麻紐はコンバインが収穫した際に自動で藁束を作って結ばれるものですが、
これも大事な資材。
「切った麻紐は捨てずに取っておく」と太田さん。
野菜の苗を固定する時などに再利用するそうです。
次に、1つにまとめた束の真ん中を5〜6本の藁で1周くくったら、
束の根元を『ドンッ』と地面に落として揃えます。
そのまま束を横に寝かせ、くるりと1回転させると藁がねじられて締まり、
さらにその藁をひねって、くくった箇所へ下からギュッと差し込みました。
「2つの束を1つにしただけだから、こうすると分かれてくれる」と言って、
根元を膝で軽く蹴り上げると、束の裾が広がって円錐形になりました。
【3】合体させて完成へ!
1段目の上に帽子を被せたら、てっぺんのフサフサした穂先を藁2本で縛ります。
縛り方は1段目の先端の時と同じです。
完成〜☆
太田さんの流れるような手捌きに、見入ってしまいました。。
そして説明がとっても分かりやすい!
機能的な形ですし、10束で1体にするとか、後で解けやすいように縛るとか、
後々の作業が効率的にできるように作られているんですね。
agri agriスタッフも1体だけ作ってみましたが、
お手本にはほど遠い、腰が曲がった「藁立て」になりました(苦笑)。
太田さんのように美しく丈夫に立てるには、
何度か作ってみないと習得できないかもですが、ポイントは、
「束をまとめる時や、藁数本で紐にする時はキチンと根元を揃えるコト」かな?
さてさて、援農ボランティアの「実技講習」の続きはコチラから♪
後半はコンバインが登場します☆
(a)
- 援農ボランティア
- -
- -