多摩市産野菜展示のワークショップ紹介
- 2017.08.07 Monday
- 10:00
野菜を使った科学ワークショップ
8月1日〜9月3日に、関戸にある古着&カフェ「Mametora(マメトラ)」で開催されている、
期間中に、3回、小学生向けの科学ワークショップが行われます。
1回目の8月2日に、ワークショップの様子を見せてもらってきました。
インテリアのように美しく展示された多摩市産野菜。
講師は、今回の展示会も手掛けた、聖蹟桜ヶ丘在住のサイエンスライター伊沢尚子さん。
これまでも過去2回、夏休み期間中にマメトラで展示会と子ども向けのワークショップを行ってきました。
さて、今回のテーマは「カラフルホットケーキを作ろう」です。
なんだか美味しそうですが、今回は料理教室ではなく科学実験。
ということは…
いやいや! 美味しいものができることを期待してスタート!
参加したのは、2年生から6年生の5人の女の子たち。
「今日は全員女子だね。お料理実験だからかな」と伊沢さん(正面)
ホットケーキの前に、まずは紫キャベツの実験から始まりました。
刻んだ紫キャベツを酢につけしばらくすると、赤紫色の液体ができます。
「この紫キャベツから出た色の正体は、アントシアニンです」
そう、今回のワークショップの主役は「アントシアニン」。
紫色の野菜や果物には含まれていることが多い、色素です。
良く知られているのはブルーベリーですね。
液体には「酸性、中性、アルカリ性」の3つの性質がありますが、
アントシアニンは、それぞれの性質で色が変わるのだそうです。
酸性では赤、中性では紫、アルカリ性では青緑に変化。
「ではこの液体で、爆発実験を行います。
今作った液には酢が入っているので、酸性です。
そこにアルカリ性の重曹を入れると…」
ちょっと待って! 爆発?! それって危険じゃないの??
「さー、どうかな。とにかく、やってみましょう!」
伊沢さんの声に、子どもたち、恐る恐る重曹をコップに入れます。
さあ、どうなった?
ボコボコと気体が出てきました!
反応が分かりやすいように、油が入れてあります。
さらに重曹を増やすと泡が大量発生し色が変化!
子どもたちも、泡の反応に大喜びです。
アントシアニンの中性は紫、酸性は赤、アルカリ性は青緑。
アントシアニンの色の変化が分かったところで、いよいよカラフルホットケーキに挑戦です。
1つの紙コップには、ホットケーキの素と水、
2個目と3個目のコップには、ホットケーキの素とぶどうジュースを入れてよく混ぜます。
ぶどうジュースには、アントシアニンが含まれています。
「ぶどうジュースを入れたら何色になると思う?」の伊沢さんの質問に
「う〜ん、紫かなあ」と子どもたち。
一生懸命混ぜています。
混ぜたらコップごと電子レンジでチン。いい具合に膨らみました。
さて、どんな色?
ぶどうジュースを混ぜたホットケーキ(左)は、お世辞にも美味しくなさそう。
「食べ物を出されたら、まずは『美味しそう♪』というのが礼儀ですよ」と笑いながら伊沢さん。
さあ、このぶどうジュースのホットケーキに、レモンをかけます。
すると…
「あ、赤くなった!」子どもたちから声が上がります。
白いホットケーキ(右下)。
粉の中のベーキングパウダー(重曹が含まれている)が
ぶどうジュースと反応してアルカリ性になり緑色に(上)。
レモンで酸性になると、赤くなりました(左)。
アントシアニンの変化で、カラフルホットケーキの出来上がりです。
レモンを使ったビタミンCの実験「色が消えるマジック」も。
新鮮な野菜にはビタミンCが豊富。
「地元の野菜なら新鮮だからビタミンCがたっぷりだね」と、
多摩市産野菜の応援もしてもらいました。
約1時間でワークショップは終了。
みんな最後まで伊沢さんの楽しい話に耳を傾けていました。
子どもたちに感想をたずねると
「重曹を入れて気体が出てくるのがおもしろかった」
「ホットケーキの色の変化が良かった」
「レモンのホットケーキが意外に美味しかった」と
印象に残った内容はそれぞれ違ったようですが、楽しかったと教えてくれました。
ちなみに、ホットケーキは全て食べられます。
紫キャベツの実験で使った液体は酢と油なので、伊沢さんがあとでドレッシングとして使うそうです。
わかりやすい上に、話がとても楽しい伊沢さん。
大人も引き込まれました。
今回の実験は家にある材料ばかり。
「簡単だから、家でもやってみて」と伊沢さん。夏休みの宿題にはぴったりですね!
伊沢さんのワークショップは、8月9日(水)と8月30日(水)の14時〜15時。
参加費は1人800円です。
夏休み、お子さんを誘って参加してみませんか?
申し込み、お問い合わせは042-355-3699 マメトラまで。
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