だいぶ前になってしまいましたが、9/16(金)、夏と秋の間のピッカピカのお天気の日に、多摩市は和田、石坂さんの畑を訪問しました!
敷地に入ってすぐにあるのは、野菜の無人販売所。地元の方が利用します。
↑販売所のそばにはジャックオランタン!近所にこういうものがあると楽しいだろうな〜!
今回お話を伺ったのは石坂茂樹さん。和田の地で約200年以上続く農家の9代目です。
石坂さんが就農したのは2021年の4月。
25年間のサラリーマン生活を離れ、農業の道へ。
就農から1年半。野菜を育てるペースは掴めてきた、と頼もしい石坂さん。
現在は堆肥の勉強もするなど、鋭意研究中の農家さんです。
「いろいろなものを春夏秋冬食べられるように」と、石坂さんの家では代々少量多品目で野菜の栽培をしています。
今回畑で出会えたのは、ゴーヤ、オクラ、ナス、ピーマン、甘長唐辛子、長ネギ、里芋、みかん、レモン、オレンジ、ブルーベリー、キウイ、柿の木、そして石坂さんのお母様が育てるお花。
さらには秋冬に向けてすくすく育つ、白菜、大根、にんじん、小松菜の赤ちゃんたち。
種類が本当に豊富です!
↑空に向かって成長するオクラたち。
甘長唐辛子のお花。こんなに小さいのですねー!
可憐でかわいいジニア。
花はお母様が育てています。
敷地の入り口にも色とりどりのお花がいっぱい。
ハウスには花の苗がたくさん!秋冬に向けて種から苗を育てます。
小松菜たちもすくすく成長中。やわらかくて若々しい色。
植えて間もないブルーベリーの木たち。
実が食べられるようになるまで3年はかかるそう。
「実がとれるようになったら、お子さんたち向けに、摘み取りなんかもできたらいいですね」と石坂さん。
キウイの木には実がたくさん!圧巻です。
剪定をしたら多くの実がついたのだそう。
「特にお子さんは喜んでくれます」と石坂さん。
販売所に買い物に来た方やそのお孫さんに、畑を案内することもあるそうです。
ーー地域に開かれた畑なんですね。
「地域での繋がりを大切にしたいですね。ずっと和田にいる人も、新しく和田に越してきた人も、和田の仲間として、大事にしていきたいです。もし災害があったときには、地域の人に食の面で貢献できればと思っています。」
四季折々の野菜を届け、地域をつなぐ場としての畑を営む石坂さん。
そんな石坂さんの熱い想いがつまった野菜は、ご自宅の販売所、多摩市&長野県富士見町共同アンテナショップPonte(ポンテ)、JA東京みなみ直売所「グリーンショップ多摩」にて販売しています。
↑沖縄が大好きだという石坂さんが育てた立派なハイビスカス。ご自宅の玄関で華やかに咲いていました♪
(T.K)
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今回は、多摩市関戸三丁目で見つけた農を通じた地域の人々の交流をご紹介します。
多摩市にて地元野菜を応援する活動を広げる三丁目の家の主催の定期イベント
「やさい市」にお邪魔しました。
場所は、多摩中学校から歩いて3分の多摩市関戸三丁目。
この家を拠点に、子供から大人まで参加できる地域のための心地良いコミュニティを目指して2022年7月からスタートした「くべーる会」。
毎週金曜日に地元野菜の販売「やさい市」と子供のための「こども文庫」を開催しています。
↑新鮮な地元産野菜をお買い物♪
なぜこの場所で野菜を売るようになったのでしょうか?
「この場所は、多摩川と大栗川、そして鎌倉街道の三角地帯にあります。
駅のスーパーまで買い物に行くのはちょっと不便...という近隣住民の方の声を聞いて、毎週金曜日限定で野菜を売ることになりました。
野菜は全て地元農家さんのご好意で、その日採れた新鮮野菜を持ってきてもらいます。」
と発起人メンバーの大橋さん。
この日はバターナッツかぼちゃや、ジャガイモ、ナス、ピーマンなど種類豊富な品揃え。
いずれは、多摩市産のはちみつや焼き菓子などの販売も考えているそうですよ。
8月までは多摩市産のぶどうが大人気だったやさい市。
この日は、多摩市産の栗に出会えました!
秋の味覚、表面がつやつやでとっても美味しそう。
栗は他の果物とちがい、木からもぎ取らずに地面に落ちているものを拾うそうです。
野菜の陳列棚に使われているワゴン。
よーく見ると、保育士さんが小さな子供達を乗せてお散歩するときに使う“あの乗り物”!?
実は「くべーる会」立ち上げメンバーの多くは現役保育士さん達なのです。
野菜を入れる箱はワインボックスをリサイクル! まるで外国のマルシェみたいですね♪
やさい市では月1回、こども向けのワークショップも開催しています。
この日の企画は、“三丁目の家のテーマソングを作ろう♪”
多摩市在住のシンガーソングライター池田淳也さんが、ギターの弾き語りで会場を盛り上げます。
その場にいる皆でリズム遊びをしながら歌作りに挑戦♪
「くべーる会」という名前の由来は、焚火に薪を「くべる」からきているそうです。
まるでキャンプファイヤーの炎を囲むように、その場にいる皆と楽しい時間を共有する。
「三丁目のやさい市」では、そんな懐かしい思い出と地域交流の温かさを感じることができました。
(Y.A)
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楽しくてためになるという評判の援農ボランティア制度。
第2回の今回は、援農ボランティアのみなさんに聞いた「印象に残っているエピソード」を一挙公開します!
問)農家さんや畑での作業、食した作物など、印象に残っているエピソードがあったら教えてください。
野菜がおいしい!
「ボランティアの合間にいただくスイカの味は何にも代え難いものです。」
「バターナッツカボチャをスープにしたら、びっくりするほど美味しかったです。」
「農家さんからいただいたトウモロコシが美味しかったことです。」
「落花生を茹でて食べたことが印象深い。」
「市場には出せないが、安心で新鮮な野菜は確かに美味い。農家ならではの食べ方があること。」
「畑で収穫作業中、もぎとった野菜をその場で洗いもせずそのまま『食べてみて』と農家さんにすすめられたこと。だいたいすすめてくれるものはびっくりするくらいおいしい。
時々不味いものもあるが、それはおいしい時期が過ぎてしまったことを教えてくれるため。
一番印象に残っているのがトウモロコシ。
枝からバキッともいで皮をシャッと剥き、出てきた艶やかな実をボキッと折って『どうぞ』と。
生で食べられることと甘いジューシーな味わいに感動した。」
充実感あり!
「真夏の作業を終え、シャワーを浴びる時の快感。充実感を味わえます。」
「私が種まきした野菜などが、売れたり、給食で使用されたと聞くと嬉しいし、やりがいになります。」
「印象に残っているのは、連光寺の堆肥移動の帰り道、雨が降り自転車でずぶ濡れになって帰って来た事です。」
「ブルーベリーの収穫は人の手が必要で大変時間のかかる作業です。
しかも旬は猛暑の最中。
ボランティア仲間でどうにか効率的に大量のブルーベリー収穫をするためにはと考えると早朝から始めるのが一番と。
午前5時半に畑集合で暑さが増してくる前に作業を終わらせるよう活動しています。
朝食は収穫しながらの大粒ブルーベリー! 最高です!
コロナではありませんがブルーベリー収穫もピークアウトを迎えつつあります。もうしばらく早朝収穫を楽しみながら頑張ろうと思っています。」
「落花生が出る様子を初めて見た。ミニトマトの収穫も。美味しいトマトをたくさん頂いた。」
「印象深いのは、野菜の原産地によって栽培方法が変わることを教えていただいたこと。例えば、トマトやジャガイモ。
雑草を抜いたり、ネットを張ったりは外したり、手作業の必要なことが沢山あることに驚いた。一般の人が気軽に手伝って欲しいと思った。」
「1年目の援農講習生のときに、自分が移植してお世話していたミニトマトが、台風によって支柱ごと倒れたり、霜にやられてダメになったりしてしまいました。
とてもショックだったけど、自然の厳しさを目の当たりにしたし、農家さんはそれも想定内で、今できる最善のことをするだけでした。
いい意味であきらめて、自然に逆らわず、完璧を求めない。そのようにしなやかに生きられたらいいなぁと、人生勉強にもなりました。」
農家さんとの交流も
「農家さんが食事会に招待してくださる時に、大根ピッツァを作って頂きました。美味しし、大根は主役でカロリーの心配もないから、凄く印象に残りました。」
「いつも食べている物ですが、土から生えている姿を見ることが面白いです。
その作物についてちょっとしたお話しを聞くことで作物の産地の天候や土壌を想像してみたり、人が改良(改悪?)していることを知り、とても興味が広がります。
作物を人間に置き換えて考えてみることをするようになりましたが、作物の生きる力がたくましくて。
種の存続が全身全霊をかけるすべてだと知ることになりました。
途方もなく長い時間をかけた成長戦略。
畑の住人たちと話をすることが出来たら平伏するほどの面白い話が聞けるだろうなと。」
援農ボランティアのみなさんは、収穫まで作物を見守ることの充実感、そして何といっても採れたての野菜の美味しさ、農家さんとの交流など、いろんな援農のメリットを教えてくれました。
こんなにたくさんのメリットがあるとは!驚きです。
援農ボランティアに参加するだけで、日々の生活の彩りがほんとうに豊かなものになりそうですね。
援農ボランティアをやってみたいと思った方は、ぜひ多摩市経済観光課農政担当にお問合せくださいね。
(Y.H)
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多摩市には援農ボランティア制度があります。
ボランティアのみなさんは生き生きと、収穫、播種、草取り、荷造りなどのさまざまな作業に携わっています。
そんな援農ボランティア、関心はあるけど参加するにはちょっと勇気がいるな。
そんな方もいるのでは?
そこで、agri agri編集部では、すでに援農ボランティアに参加している先輩ボランティアのみなさんにアンケートを実施。
19名の方から回答いただきました。
アンケート結果から、援農ボランティアの実際をのぞいてみましょう!
(今回は全2回の第1回です)
問)どうして援農ボランティアを始めたのですか?
結果は、、、
コチラ!!
1位 農業や農産物の知識が増えるから …12名(63%)
2位 外で体を動かすのが好きだから …8名(42%)
3位 なにか住んでいる街に貢献したいと思ったから …7名(36%)
4位 農家さんとお話ししたり仲良くなったりしたいから
5位 楽しそうだと思ったから
(複数回答3つまで。)
援農ボランティアを始める動機には、いろんなものがあるんですね。
なかでも、農業や農産物の知識が増えるという回答が多かったです。
たしかに、定期的に畑に通うことで農作業の知識は増えますし、農家さんからとっておきのレシピとかも教えてもらえそうです。
問)実際に始めてみて、援農ボランティアはどんなところが楽しいですか?
というアンケートを自由回答形式でお願いしてみました。
多様なお答えをいただきましたよ!
”農家さんや他のボランティアさんと話したり、農業に関する知識を学べたりすることは楽しいです”
”今の仕事とは関係ない農業の知識が増えて新しい発想や創造につながるところ。農家さんの話が大変ためになります”
”新たな学び、日常との分離”
”同じ興味を持った仲間との関わりを広げたり深めたりできるところ。農業を通じて食糧、環境、流通、高齢化 etc... 様々な社会問題を肌で感じることができるところ”
知的好奇心を満たしてくれる!
やはり援農ボランティアはそんな機会を与えてくれるのですね。
地元に仲間ができるのも援農ボランティアのよいところです。
さらに、作物が育っていくところを間近で見られることも、援農ボランティアのメリットですよね。
”自分でまいた種が果実となって成長するのが楽しみです”
”作物の生育を間近で見てその変化に一喜一憂できること”
自分が手塩をかけた作物がしっかりと育ったら、嬉しさもひとしおでしょうね!
そして、こんな回答も。
”自分の知らない知識を教えてもらって、新鮮な野菜をいただける”
体を動かしたあとにいただく採れたての野菜。
うらやましい!
多摩市の農家さんは直売所出荷に特化した「少量多品目栽培」をしているので、ちょっと変わった野菜を作っていることも多いですから、食べたことのない野菜との出会いもあるのですね。
どんな味なのかな?と想像しながらの援農の帰り道も楽しいそうです。
”農家の仕事の大変さややりがいがわかるところ”
”作ってくださる方々に感謝の念が増した”
天候に影響されたり、暑いなかで作業をしたり、農業は大変です。
実際に農家さんと作業を共にすることで、その大変さが実感できますよね。
作った人への感謝を忘れず、いただく日々の食卓は、とても豊かなものになるのではないでしょうか。
印象に残っている具体的なエピソードも教えていただいたので、それは次回に紹介しようと思います!
(Y.H)
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「ハローキティに会える街」、ジブリの名作「耳をすませば」の舞台として有名な東京都多摩市には、他にも自然や歴史など知られざる魅力がいっぱい!
今回は、多摩市の農家さん有志が運営する農産物直売所「いきいき市」に行ってきました。
「いきいき市」は市内産の採れたて野菜をはじめ、果物、お花などを週3回販売しています。
場所は、聖蹟桜ヶ丘駅から多摩川方面を目指して5分ほど歩いたところ。
(2022年春に聖蹟桜ヶ丘駅のザ・スクエア裏から移転しています。)
聖蹟桜ヶ丘駅から歩いていくと、多摩市立せいせき公園が見えてきました。その左手に「いきいき野菜」というのぼりが!
(↑※逆光?で実際よりも暗く映っています)
すぐそこは多摩川の河川敷があり、訪問日は湿気の多い夏の日でしたが、風の心地良さが感じられます。
店内には、夏が旬の多摩市産ブルーベリーの他、地元の採れたて野菜がたくさん並んでいます。
野菜の横には情報満載の手描きPOP。
眺めているだけでもワクワクします。
生きくらげは「栄養満点、お肌にうれしいコラーゲン」の文字が!
乾燥肌の私は買わずにはいられません!
ゴーヤの苦みが苦手な子どもには、淡い緑色でイボが大きめのものを選んでみます!
そして今回最大の謎を見つけました…スイカ割りには「公式ルール」があるそうな・・・!?
(日本すいか割り推進協会さんが定めたところによると、「スイカは国産品、棒を触れるのは3回まで」だそう)
海外の食べ方色々も気になります。干し魚とスイカをご飯と一緒に…?
どんな味になるのか想像できませんね。
↑夏休み「おもしろやさい」
自由研究の題材にもよさそうな、こんなカゴも。
規格外の野菜がこんな形で注目されるとは!
明るい笑顔でお店を切り盛りする農家の方々は野菜の知識が本当に豊富。
多摩市のことや野菜についてビギナーな私の素朴な質問にも親切に対応していただきました。
多摩市はいろいろな野菜を少しずつ生産する農家が多く、季節ごとに色々な旬の野菜が手に入るそうです。
8月下旬のこの日の夕方は、トマトはすでに売り切れていました。スーパーに行けば一年中手に入るトマトですが、旬の地場野菜を扱う「いきいき市」での入荷は少なくなってきます。
逆に、今まで意識することのなかった野菜の旬をダイレクトに感じ取ることができますね。
この日は野菜、果物の他にひまわりやダリアなどの切り花も揃っていて、老若男女問わず次々にお客様がいらっしゃいました。
エコバックがパンパンになるくらい沢山の野菜や果物を購入できて大満足♪
帰りはお散歩がてら、すぐそこの多摩川の河川敷まで歩いてみました。
目の前に広がる広い空と豊かな緑の風景の中にいると、開放的な気分になります。
先ほど買ったブルーベリーを思わず頬張りたくなりました。
レジャーシートを持って、帰りに河川敷ピクニックをするのも「いきいき市」の楽しみ方のひとつかもしれませんね。
皆さんもぜひ多摩市産農産物直売所「いきいき市」で、旬が感じられるお買い物を楽しんでください♪
(Y.A、M.H)
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夏の多摩市内の直売所には、トマト、キュウリ、ピーマン…と色とりどりの夏野菜がいっぱい。
でもナスは黒くて目立たない?味が薄い?ありきたり?
もうそんなことは言わせません!ナスにもいろいろあるんです。
今回は市内直売所で見つけたナスを2種類ご紹介します。
美人な「白ナス」
白い皮と緑のヘタが目を引く美しいナスです。
米ナスと同じように調理ができます。
今回オススメしたい食べ方が「白ナスのバター焼き」。
白ナスを育てている農家さんから教えてもらいました。
手順は簡単。
白ナスを縦に切り、バターをのせてフライパンで両面を焼くだけ。
ナスが厚い場合は途中でフタをするとよい感じです。
大事なのはバターをケチらないこと。
焼きあがった白ナスのキメ細かな食感とジューシーさに悶絶すること間違いなし!
↑両面が焼きあがりました
ちなみに皮は米ナスと同じく固めですが、焼いた後にペロンと剥がれます。
食べながら避ければ問題ありません。
便利&やわらかな長ナス
こちらは多摩市内の農産物を扱う「多摩市&長野県富士見町 共同アンテナショップPonte」の店長菱沼さんに熱く語ってもらいました。
「長ナスは普通のナスと同じ色で、売り場でもなかなか目立ちません。
お客様から、長いだけなんでしょ?じゃあ普通のナスでいいわ、と言われてしまうことも多いんです。」
↑確かに長め!
「でも、普通のナスよりやわらかでしっとりしていて、とってもおいしいんですよ。
私は焼きナスはあえて長ナスで作ります。」
「あと、料理をする人にぜひ長ナスを選んでもらいたい理由があるんです。」
うーん、食べる人ではなく、料理する人に?
「太さがわりと一定なので、切ったときに大きさがキレイに揃うんですよ。
これ、私が家で作った長ナスのみそ炒めなんです」
↑多摩市産の長ナスとピーマンのみそ炒め
たしかにどれもほとんど同じ大きさに切ってありますね〜。
「普通のナスはだんだん太くなるので、一口大に切り揃えるのには意外と頭を使います。でも長ナスなら適当に切っても簡単キレイ!
ただでさえ暑いときに、ナスの切り方で悩みたくないですよね笑」
「しかもやわらかくておいしいので、直売所の店頭で見つけたらぜひトライしてみてください!」
長ナス愛が止まらない菱沼店長。
多摩市&長野県富士見町共同アンテナショップPonte(京王永山・小田急永山駅直結の商業施設グリナード永山1階)の店頭もぜひチェックしてみてくださいね。
(M.H)
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agri agriでは、多摩市の農業をさまざまに紹介していますが、今回は番外編!
多摩市は、当然のことですが、東京都の農業に含まれます。
東京都は全国から見れば都会のイメージですが、じつは情熱ある農家さんがたくさん。
そこで東京の農業を知ることのできるWEBサイトをご紹介したいと思います。
【TOKYO GROWN】
東京都公式の「農林水産発信サイト」です。コラムやレシピが充実しているほか、プレゼントコーナーも。東京には、農業や水産業を盛り上げるいろんな活動があることが分かります。
【モリタ男爵の農業まるごとレポート】
農家の数だけ、深いストーリーが―ある。野菜はもちろん、果樹や酪農など、東京都内のいろんな農家さんを詳しく取材しています。株式会社ぽてともっと運営。
【チョクバイGO!】
このサイトは、東京都の農家さんの庭先直売所がライヴ映像で確認できるという優れものです。庭先直売所は行ってみるまで品ぞろえが分かりませんが、このサイトをチェックすれば、出かける前に欲しい野菜があるかどうかが分かります。
【とうきょう食材使用店】
東京都産の食材を使っている飲食店を検索することができます。多摩市から出かける際も、それぞれの街で地産地消に力を入れている飲食店を探してみましょう。
https://www.ouenten.metro.tokyo.lg.jp/
【東京都酪農農業協同組合】
東京都でも20軒の以上の農家が酪農を続けています。その牛乳は『東京牛乳』という形で販売されているので、見かけたことがあるのではないでしょうか?(多摩市&長野県富士見町共同アンテナショップPonteでも販売中。)
http://www.tokyorakunou.or.jp/
(MH)
]]>行ってきました!
今年は7月2日(土曜日)と7月3日(日曜日)の2日間、京王線・聖蹟桜ヶ丘駅西口周辺で開催されました。
農家さんが手塩にかけた朝顔がたくさん並べられていましたよ。
↑たくさんの朝顔がスタンバイ!
よく見ると花の色だけでなく、葉の形や花の大きさなどにも違いがあります。
色とりどり、種類も豊富で迷ってしまいますね。
でも心配ご無用。
農家さんに聞いてみるといろいろ教えてもらえました!
↑次々とお客様がいらっしゃっています。
「朝顔は好きなのですが、植物を育てるのはあんまり得意じゃないんです…」
「じゃあこの鉢がいいですよ。この品種は比較的強いから初心者さんでも育てやすいのよ。」
「この品種はお花の色がとても珍しいのだけど、栽培難易度はちょっと高めだね。」
農家さんに直接相談しつつ購入できるのはとても助かりますね!
今年は第40回の節目の年ということで、ガラポンもお目見えしていました。
朝顔を購入した方が抽選に参加できます。
お祭り気分が盛り上がりますね。
さて、会場には「はちみつ」と書かれたのぼりの、多摩中学校のブースも。
多摩中学校の「聖蹟HONEY」が販売されていました。
中学生自ら販売まで手掛ける、素敵な取り組みですね。
はちみつの種類も豊富。
ズラリと並んだはちみつのビン。どれもおいしそうです♪
↑養蜂の様子も紹介されていました
私が中学生のときにこんな活動があったら、参加していました!うらやましい!
最後に、朝顔を育てた農家さんにお話しを伺いました。
「毎日つる巻きをしたよ。つる巻きしないとつるが外に伸びてしまったり、他の鉢と絡んだりしてしまうからね。」
他の野菜を育てながらの大変な作業です。
「最後出荷するときは家族で記念撮影しましたよ。達成感と、育てた我が子を出す寂しさみたいなのがあってね…」
農家さんの想いがつまった朝顔。
思わず目頭が熱くなったagri agriスタッフでした。
(MH)
]]>朝顔の巡回指導
2022年7月2日(土曜日)と7月3日(日曜日)は多摩の夏の風物詩「ふるさと多摩夏まつり せいせき朝顔市」。
多摩市内の農家さんは、朝顔市開催に合わせ、鋭意栽培に取り組んでいます。
(※販売時間は8時から13時、売り切れ次第終了予定です。)
今回は2回目の朝顔栽培農家巡回指導です。
JA東京みなみ多摩支店の鈴木さん、南多摩農業改良普及センターの原島さん、多摩市経済観光課農政担当職員が市内農家を巡回します。
前回からの生育具合が気になる一同、さっそく車に分乗して出発です。
↑例年よりも少ないながらも、ずらりと並ぶ朝顔の鉢。
朝顔市の日程は決まっています。
今の生育スピードで、販売日に良い状態の朝顔をお客様にお渡しできるかどうか、とても気になる農家さんたち。
巡回では、朝顔の置かれた環境や葉の様子、茎の伸び方、土の様子などを細かく見ていきます。
↑鉢を持ち上げて重さをチェック。土がどのくらい水を含んでいるかを確かめています。
それらの結果から、水やりの頻度や量、肥料の種類、鉢と鉢の間隔など多岐にわたってアドバイス。
「花芽が出てきても、今はまだ取ってくださいね。葉や茎に養分が行かなくなって、高さがでませんよ」
「この肥料は土の上にパラパラと置くだけでOKです。でも水やりをすると流れていきますから、また後日足してくださいね」
↑熱心にメモをとり、今後の栽培に活かします。
多くの農家さんは、朝顔栽培と並行して夏野菜も育てています。
夏野菜の手がかかる時期に、同時に朝顔にも真剣に取り組む農家さんには脱帽です。
↑珍しい葉の形が特徴の朝顔も発見。うまく育ってね〜。
今年の朝顔市が一層楽しみになりました!
(MH)
]]>多摩市の新プロジェクト♪ サツマイモの植え付け編
(新プロジェクトの概要、経緯についてはリンク先より前編をご覧ください)
多摩市公園緑地課の職員から新プロジェクトについての説明を受けた市民の方々。
あいにくの雨ですが、いよいよ、お待ちかねのサツマイモの植え付けです。
指導役は市内農家の萩原重治さんと一般社団法人畑会のフナキショーヘイさん。
お二人は「連光寺・若葉台里山保全地域農的活用検討会」の委員でもあります。
これまで学識経験者、行政とともにこちらの里山保全地域をどのように活用していこうかと検討を重ねてきました。
参加者は親子連れで来た方、お友達同士など様々。
「孫と一緒に収穫をしたいの。育っていくのが楽しみです」とニコニコしながら話すご夫婦も。
苗の植え方の説明のあと、5本の苗を大事に持ってさっそく畑に入っていきます。
畑は参加者ごとに区切られており、それぞれのネームプレートが。
「元気の良い苗を植えてくださいね、元気の無い苗は交換しますよ」
とスタッフが声をかけ、参加者のみなさんは元気な苗を選んで植えていました。
指導役のお二人に加えて、多摩市農業委員の方々も畑に入って丁寧に指導。
「斜めに差すとよいですよ。土をかぶせたらしっかり押してくださいね」
「植え付けの後は水が必要です。今日は雨だからちょうどよかったですよ」
これなら初めての方でも安心です!
お子さんと一緒に参加した方は
「(植え付け後も)子どもが夢中で、なかなか畑から離れなくて。土を触るのがとっても楽しかったみたいです」と少々困り顔ながらも嬉しそうです。
5本の苗はあっという間に畑に植えられました。
最後に、昨年度の農的活用検討会で会長を務めた東京大学大学院農学生命科学研究科准教授の八木洋憲先生から今日のプログラムの振り返りをしてもらい終了。
八木先生からは、
「都市において、農地は都市環境の保全などの関する様々な役割をもっており、これからますます重要なものになっていきます。
そういう状況の中で、今回のように広範囲の農地を活用していこうとする取り組みは大変意義があります。良い取り組みにしていきましょう」といったお話がありました。
今日はあいにくの天気だったので、サツマイモの植え付けのみをして終わってしまいましたが、この事業は、これからこの場所に「周辺環境に配慮した新しい形の農業公園」を創っていくための意識づくりのきっかけとして、周辺の散策や簡単な意見交換を予定していました。
次回は是非実施したいですね!
指導役の萩原さんから「ちょくちょく見に来てください。雑草が生えていたら抜いてくださいね」とお話しが。
これからは草が生えやすい時期。元気なサツマイモが育つように、お世話をしていく必要がありますね。
agri agriスタッフもまた様子を見に来ます!
(MH)
]]>多摩市の新プロジェクト♪
多摩市の東側、連光寺地区。
面白いことがあるから見に来たら?と誘われたagri agriスタッフ。
最寄りのバス停から坂を登っていくと、目の前に突然開けた土地が!
住宅街の中にこんな場所があるのですね。
↑今にも雨が降り出しそうなお天気でした
朝の9時すぎ。親子連れをはじめ、市民の方々が続々と集まってきています。
今日はこの畑に、みなさんでサツマイモの苗の植え付けをするのだとか。
でもなぜここで畑を?
多摩市公園緑地課の職員の方から、集まった市民のみなさんに向けて、今回の農業公園づくりと農作業体験のいきさつの説明がありました。
多摩市は、この区域をどのように農地として保全、活用できるかを考えていくために、専門家と検討を進めてきました。
検討結果を踏まえて、今年度から市民の皆さんとともに、実験や体験をしながら農業公園を作っていくプロジェクトを始めます。
その第一弾として、サツマイモの植え付けから収穫までの一連の農作業体験、この区域についての学習や農業公園づくりに向けたワークショップを行うそうです。
実はこの畑の含まれる土地は、東京都の条例により指定された「連光寺・若葉台里山保全地域」。
特に畑より下の区域は、希少な野生動植物が生息する湿地となっています。
その湿地の上流にあるこの土地を農地のまま保全することで、湿地への水供給源を確保できるのだとか。
なるほど、雨水が一気に流れても困りますし、逆に水を貯えることができなくなって水が湿地のある下流に行かなくなったら、湿地が干上がってしまいます。
雨水がゆっくりとこの地に浸透して湿地にも水を供給するということですね。
また、この農地は、里山保全地域内にあることから、環境保全型農業を行っていくことを考えているそうです。
集まった市民の皆さん、真剣に聞き入っています。
農地として保全する上で、じゃあどんな作物を、どうやって作ろうか?
何が合うのかやってみようということで、今回はみんなでサツマイモを植えることとなりました。
市民の方々と一緒に進めていくこの事業、今後の展開にワクワクです。
↑畑の一角にはすでにジャガイモが植えられていました。肥料の条件を列ごとに変えて、どれが一番よく成長するのか実験中です。
(サツマイモの植え付けの様子はリンク先の後編へ続く!)
(MH)
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4月22日(金)・23(土)の午前中、グリーンショップ多摩の駐車場にて、
毎年恒例「苗市」が開催されました。
苗市は、多摩市園芸部の農家のみなさんが育てた野菜苗の直売会。
これから定植期を迎えるトマトやナスなど様々な夏野菜の苗が揃います。
家庭菜園を楽しんでいる方やプロの農家さんも買いに来る人気の催しです。
オープン前に行くと、9時の開場時刻を待つお客さんの長い列ができていました。
先頭のお客さんは8時頃から並ばれていたとか! みなさんの気合いを感じます!
「毎年ここに買いに来ているんですよ」
「自宅の庭で家庭菜園をやっていて、今日はナスとキュウリの苗を買おうと」
そんなお客さんたちの期待に応えるべく、会場には元気で青々とした苗がずらり☆
一足お先に、どんな苗があるのか拝見〜。
▲これはカボチャの苗。キレイな葉色ですね。
▲こちらはキュウリの苗。やっぱり夏はキュウリですよね〜。
▲ナスの苗。長ナスの苗もありました。
苗の様子をのんびり写真に収めていたら、10分ほど早めの開場となり、
お客さんたちがお買い物カゴを持って次々と入場!
みなさん、目的の苗がある場所まで一直線です!
お気に入りの苗を見つけては、そっとカゴに入れていきます。
あらかじめ買う予定の種類や数を決めて来ている方は、即決です。
「買いたい苗は全部ここで揃うと思う」
「遅く来たんじゃ欲しい苗が無くなっちゃうからね」
お客さんたちの良い買いっぷりに、慌てて苗の撮影を再開です!↓
▲夏の定番野菜トマトの苗は、大玉・中玉・ミニまで揃います。
▲シシトウや甘長トウガラシの苗。
ちなみに、わたしは昨年の苗市で甘長トウガラシの苗を購入。
植木鉢での栽培でしたが、とても丈夫に育ってくれて、
手の平サイズほどの実を何度もつけ、秋くらいまで収穫が楽しめました。
オススメです◎
▲こちらはピーマンの苗。素人のわたしにはシシトウとピーマンの見分けが…?
▲ナスと大玉トマトの接木苗※。これを目当てに来られるお客さんも。
※接木苗…別々の種類の台木(根の部分)と穂木(上の部分)を繋ぎ合わせた苗。
病害虫に強い作物の台木を使うことで丈夫な苗になるそうです。
他に、スイカ、ゴーヤ、モロヘイヤ、ズッキーニ、オクラもありました。
みんな多摩市内産です! いつか全種類を買って育ててみたいですねー。
さてさて、今度はレジの前にお客さんの列ができてきました。
手にはお買い物カゴいっぱいの苗!
レジを担当するのは苗の栽培農家さんたちです。
苗を見て、お客さんと一緒に数を確認。電卓をパパッと叩いてお会計です。
▲レジを担当する農家さんたち(左)
あるお客さんは「何を何鉢買うかメモしてきたから」と、
書いたメモを見ながら「合ってるね」と確認していました。
▲会計が済んだ苗は、持ち帰り用のダンボールやお客さんが持参した箱へ移します。
「今年、家の庭に畑を作ったんですよ。それでね(野菜作りを)始めようと思って」
「うちが借りている菜園は何を植えるのも自由。毎年ここで苗を買っていますよ」
「わたしがやっているのは、ほんの小さな家庭菜園ですがね。それが楽しみなんです」
お客さんたちは選んだ苗を大事そうに抱えてレジを後にしていました。
▲「駐車場までお持ちしますね」とJAの職員さん。お客さんの苗を台車で運んでくれました。
まだまだ、入場を待つお客さんの長い列は続きます。
「素人でも作りやすいキュウリは何という種類ですか?」
「あそこにある椄木苗のトマトの品種は何ですか?」
順番を待つ間、JA職員さんにアドバイスをもらう熱心なお客さんも。
栽培のプロや農家さんに選び方や育て方を教えてもらえるのも苗市の魅力です。
▲場内は混雑しないよう人数制限がされていて、ゆったりと苗を見て回れます。
さて、今回わたしが買ったのはゴーヤの苗。
市内農家さんからゴーヤレシピをあれこれ教わってからというもの、
夏の料理にゴーヤを使う頻度がアップ! 自分で育ててみたくなりました♪
▲ゴーヤの苗。農家さんとJA職員さんに育て方を教わりました◎
夏のゴーヤのカーテン&ゴーヤ料理を楽しみに、大切に育てます!
…
多摩市の農家さんたちが手塩に育てた苗は、2日間でたくさんのお客さんのもとへ。
のびのびと元気に大きくなってね!
(a)
ご要望から、農家同士で市内の圃場を視察する『見学ツアー』が実現しました!
(主催:多摩市役所 経済観光課 農政担当)
▲朝9時、多摩市役所の地下駐車場から出発〜!
ツアー参加者は、採りっきり栽培を始めて数年のベテラン農家さんから、
この春に初めて収穫を迎えた農家さんや、今年初めて定植した農家さん、
来年から始めようと検討中の農家さんまで全12名。
市職員のガイドで、市内8軒の農家さんの圃場を順に巡ります。
最初に訪れたのは、萩原農園(連光寺)。
「ここには何本植えました?」「品種はなんですか?」「紫色もあるんですね」
みなさんから早速の質問攻め。
萩原さんは「紫アスパラガスに黒い袋を被せてピンクにしようかな」と
新色挑戦への意気込みも話してくれました。
▲どこに何の品種を定植したかを書いた自作の看板で説明してくれました。
▲「甘みが強い」「生でサラダにしても美味しい」と、好評の紫アスパラガス。
同じく連光寺地区の小島農園でも、萌芽したアスパラガスがお出迎え。
昨夏は指導員からお褒めいただくほど良好な生育で、巡回指導の成果が現れていました。
具体的にどんな管理をしていたか、小島さんから教えていただきました。
▲「2ヶ月に1回、苦土石灰をここにザーッと撒きました」と小島さん。
▲収穫した後の切り口から、まだ水分が溢れ出ていました。
次は、果樹の下でアスパラガスを栽培している小形農園(馬引沢)。
小形さんは「日照は影響あるけど、これだけ採れれば助かりますよ。
ここのところ連続して出荷できているし、お客さんも喜んで買ってくれる」
と、今年も出だし好調な様子です。
▲ブドウ棚の下にアスパラガス畑があるのは、他では見ない光景かも!?
和田の臼井農園は、昨年導入後、この春が初めての収穫。
臼井さんは「出始めたときに霜にやられてしまって」と話していましたが、
萌芽したアスパラガスは太く、収穫後の切り口を見てもその太さが分かります。
若茎の凍霜害※はベテラン農家さんも経験済み。
「うちもそう。ダメになったのはもう伸びないから、すぐ切ることにしてる」
「もう少し萌芽時期が遅い品種に変えてみようかな」といった案も出ていました。
(※凍霜害の詳細は2018年「アスパラガス採りっきり栽培講習会」のブログをご覧ください)
▲太いアスパラガスは特にみずみずしく、甘くて美味しい!
次は柚木農園(和田)。
一直線上にニョキニョキと揃って顔を出しているアスパラガスの姿を見て、
「おお〜」「太い!」「収穫が急がしそう!」と、みなさん感心しきりです。
良い収穫のためには、養生期間中いかに健康で大きな株に育てられるかがポイント。
繁茂する時期の病害虫対策や栽培管理について、柚木さんから教えてもらいました。
▲明日か明後日には収穫サイズになるかな?
青木農園(和田)のアスパラガスも順調に萌芽。
まだまだ寒い日もあるのでネットを被せて対策をしていました。
「太いのがけっこうありますね」「これとか、良いサイズだよね」
美味しそうなアスパラガスがあちこちに!
畑のすぐ近くで農家レストラン「農家料理 青木農園」を営む青木さん、
「アスパラガスは茹でると甘い汁が出るの。その茹で汁でごはんを炊くととても美味しい。刻んだアスパラガスを炊きたてのごはんに混ぜて、アスパラごはんに」。
茹で汁を活用するレシピは目からウロコ☆ あ〜食べたいっ!
他の農家さんは、
「この前、うちで採ったのを食べたけど、いつもの感じで茹でたら茹で過ぎなかんじになって(笑) やっぱり採れたては柔らかいんだね。さっと茹でるだけでいいみたい」
「収穫した後、長さを調整するのに下の太いところを少し切るじゃない、今朝、その切ったやつの皮を剥いて炒めて食べたら、甘くて旨い!」
などなど…
農家さんならではの美味しい採れたて体験談に、思わずお腹がぐぅ!と鳴りそうでしたよ!
さぁさぁ、見学ツアーは終盤。一ノ宮地区へ。
小暮農園(一ノ宮)のアスパラガス畑は、しっかりと作られた高畝が特徴。
カマボコ型の畝の頂上から、いくつもアスパラガスが伸びていました。
「こちら側は鶏糞、向こう側は牛糞と肥料を分けてる」と、小暮さんから説明が。
区画ごとに仕込む堆肥を変えて生育や味に違いが出るか実験中です。
太田農園(一ノ宮)も、太くて立派なアスパラガスがニョキニョキ。
収穫後の切り口の大きさを見て「すでに収穫されたものも太いですよね」
「もうかなりの量を出荷されたのでは?」と、みなさんから嬉しい質問も。
太田さんは「今までで今年が一番いいね」。サイズも収量も好調な滑り出しです。
…
8軒の圃場を一気に巡り、充実のツアーとなった今回。
ベテラン農家さん、これから取り組む農家さん、双方に大きな収穫があったようでした。
同じ栽培方法でも、所変われば管理や工夫は農家それぞれ。
土づくりや畝の形、養生期間中の肥料の与え方から、マルチシートを剥がすタイミング、
霜よけ対策に至るまで、畑の特性に合わせたノウハウが散りばめられていました。
何よりも順調な萌芽の様子を見ることができ、今後への期待が高まるばかり!
多摩市産アスパラガスは今が旬☆
ぜひ、市内直売所で見かけたらお求めくださいね♪
(a)
※「採りっきり栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
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▲「今日はご来園いただきありがとうございます!」
園主の新倉隆さん(左)がニコニコ顔で出迎えてくださいました。
受付で検温&手指の消毒を済ませた後、新倉さんからイチゴ狩りの説明を聞きます。
イチゴの種類は「紅ほっぺ」。
香り高く、甘さの中にイチゴらしい酸味があるのが特徴です。
「ぜひ真っ赤なイチゴを摘んでくださいね。
特に美味しいのはヘタがちょこんと上がっているイチゴ。
これはイチゴの『摘んでください、おいしいですよ』というサインですから、
目安にしてみてください」
新倉さんから大事なポイントを教えていただいた参加者のみなさん、
いよいよお待ちかね、イチゴのハウスの中へ!
「わ〜!」「いっぱい!」「広い〜」などなど歓声があがっていました。
ずらりと植えられたイチゴ苗は、葉っぱがわんさか茂っていて森のよう。
ちょっと腰を屈めて下から覗くと赤く色付いたイチゴがいくつも見えます。
背の小さなお子さんだったら、イチゴがちょうど目の高さになりそう◎
「せっかく来ていただいて、赤いイチゴが無いなんてことが無いように」
新倉さんは、イチゴの生育に合わせてあらかじめ予約枠の数を調整しています。
そのため案内されたレーンは食べごろに熟した真っ赤なイチゴがたくさん!
どこから採ろうか手が迷ってしまいそうですね。
それぞれハサミと容器(パック)を手に、収穫スタート☆
新倉さんが教えてくださった「真っ赤に熟した」「ヘタが上がっているイチゴ」を
見つけては、ヘタの上をハサミでチョキン。
あれよあれよとパックの中がイチゴで埋まっていき、良い香りも漂ってきました。
デジタル秤と電卓が用意された計量コーナーで、途中経過を量って計算できます。
100g/300円(税抜)ということですが、今、何グラム…?
▲採ったイチゴを秤に乗せて計算中。
容器にイチゴが山盛りになると、こぼれて落としてしまったり、
重さで下のイチゴが潰れてしまったりするので、ほどほどに。
いっぱいになったパックは預かってもらって、新しい容器をもらいましょう♪
まだまだ採りたい!他のレーンで摘みたい! というお客さんには、
新倉さんや農園スタッフの方が別のレーンをご案内。
「ここと、ここにも、良いイチゴがありますよ!」とアドバイスも。
▲新倉さんに、手の届きにくい場所のイチゴを採るのを手伝ってもらいました。
満足するまで摘み終わったらお会計へ。
みなさん、ピカピカ・美味しそうなイチゴでパックをいっぱいにしていました。
▲たっぷり3パック!
お会計が終わったら、外の休憩スペースで食べることもでき、
もちろんお持ち帰りも◎
完熟イチゴは実が柔らかいので、持って帰るときは優しく扱います。
30分ほどでしたが、たっぷりとイチゴ狩りを楽しんだみなさん、
「あっと言う間にたくさん採れました。楽しかったです」
「マスク外して、この袋の中に顔を突っ込んだら天国だね!」
嬉しいコメントをいただきました。
もちろんお味は、「甘みが強い!」「ジューシーで美味しい」と大好評。
完熟のイチゴは香りと味が濃く、甘くてコクもあり、練乳は要りません◎
果肉はプチプチと食感良く、ほのかな酸味が美味しさを引き立てます。
一粒食べてすぐ、その美味しさに魅了されてしまいました!
品質にこだわっているからこそ、イチゴの味をしっかりと味わってほしい。
そのために、食べ放題ではなくて摘み取り&量り売り制にしている新倉農園。
ゆったりとした時間の中で、イチゴ狩りを楽しめますよ♪
ぜひ、ご家族、ご友人、大事な人を誘ってみてはいかがでしょう。
開園は例年2月中旬頃〜5月下旬頃まで。(2,022年は5月22日(日)までの開園予定です)
完全予約制なので新倉農園さんのホームページを確認してみてください!
《新倉農園ホームページ》
(a)
▲園主の相澤孝一さん。
見学会は2部構成になっていて、まずは農家さんから畑の説明や農業の特徴を
お話しいただきながら農園を見学。
そのあと農家さんが予定していた農作業を参加者全員でお手伝いします。
集まったボランティアのみなさんは作業着姿で足元は足袋や長靴と万全!
日頃から市内農園で活動し、経験を積んでおられる頼もしい方々ですから、
安心してお手伝いをお願いできますね。
早速、一行は相澤さんを先頭に畑を巡ります。
相澤さんの畑は、今から見学する場所の他に町田市小野路にもあり、
「たとえば夏はトマトやナス、キュウリなどの毎日採る夏野菜はここで作って、
収穫を待てるカボチャやスイカなどは小野路の畑で作っています」と
説明がありました。
ここの畑は今はまだ何もありませんが、夏には賑やかになりそうですね。
と、思ったら足下にニラが植わっていましたよ! (踏むところだった〜!)
畑のあちらこちらに植えられているニラはコンパニオンプランツ。
特定の野菜苗を植える時にニラも一緒に植えると、
野菜の健康な成長を助けてくれるのだとか。
(このニラは前作の名残り。このあと別の場所に植え替える予定だそうです)
それから、畑に池を作ったのはカエルを住まわせるため。
カエルは野菜につく害虫を食べてくれる農園の働き者です。
▲オタマジャクシの卵やメダカがいる池。夏はカエルの合唱が聞こえるかも♪?
毎年の栽培に試行錯誤を重ねてきたのが、ミニトマトのソバージュ栽培®。
アーチ型支柱に張ったネットに茎葉を沿わせながら野性的に育てていく手法に加え、
水はけ対策のための畝の改良、天井部分に雨よけビニール屋根を設置するなどして、
更なる収量アップに向けて取り組んでいます。
▲相澤さん命名「高畝深溝植(相澤農園方式)」のミニトマトの畝。
地面から30cmほど高く盛られた土は、周囲の板でおさえられています。
下の写真はネギ↓。ここにも相澤さんの新しい試みがありました。
ネギは深植えにしたあと機械を使って土寄せをするそうですが、
「畝の両側を板で挟み、土を高く盛ることにしました」と、このとおり。
▲今は板は外されていますが、盛られた土がそのままの形をキープしていました。
…
相澤さんが「うちでは、いろいろな人に畑に関わってもらっています」と言って、
見せてくださった農園の地図には、畑のどこにどんな作物を植えたかが記録されていて、
畝ごとに作物名や定植日、それから種蒔きを担当した人の名前も書かれていました。
相澤農園では、多摩市の援農ボランティアの他に、
農作業をやってみたい・手伝いたいと直接、訪ねてこられる方、
福祉作業所や自立支援事業所の利用者さん、職場体験学習中の学生を受け入れ中。
相澤さんの指導のもと、様々な人が野菜作りを行っているそうです。
最近は、ひきこもりの方や不登校の学生も畑に招き、農作業を一緒にします。
体を動かしたり、自然に触れて癒されたり、作物の成長や収穫を共に喜び、
旬の野菜の美味しさを知る…。その体験が次のステップにつながることも。
「これは農地の機能のひとつ。農家じゃないとできないこと」と、相澤さん。
畑は野菜を作るだけではない可能性がたくさんあるんですね。
▲満開のスモモの花。
さぁ、畑をぐるりと見学させていただいた後は、お手伝い!
堆肥の切り返し作業とトウモロコシの種蒔きを行うことに。
こちらは畑の一画にある堆肥囲い↓。
胸の高さくらいにまでに積まれた落ち葉の山(写真手前)の隣は、
土のようになった「3年熟成籾殻入り落ち葉堆肥(相澤さん命名)」。
まずは堆肥を外に全部出し、空いたスペースに隣の落ち葉を積み直します。
みなさん、スコップと手箕を持って作業開始〜!
「お。カブトムシの幼虫だ」「ミミズもいますね」
「これはコガネムシの幼虫だから畑に入れちゃだめだよ」
堆肥の中から出てきた虫を救出しながら、どんどん堆肥を外に出します。
堆肥はしっとりとしていて重く、囲いの外の人に手渡すのも大変そうでした。
次に、隣の落ち葉の山を切り返します。
上の方の乾いた落ち葉から順に積み直すイメージです。
落ち葉の分解と発酵を促進するため、微生物の餌となる米糠も撒きました。
「そろそろ、交代しましょうか?」「ああ、これは大変。腰にきそう(笑)」
みなさんで協力して、どんどん作業は進みました。
一方、トウモロコシの種蒔きはどんな風だったかと言いますと…
作業に入る前に、YouTubeでトウモロコシの播種方法を学習。
YouTubeには、栽培ノウハウを紹介する農業系動画がいろいろあるそうで、
今回は相澤さんが選んだ農家さんの動画を見て、それに習うことにしました。
▲セルトレーに土を入れたら、同じセルトレーを上に重ねて手でギュッと押すと…
▲全部のセルに一度に均一に溝ができました! ここに1粒ずつ種を置いていきます。
▲トウモロコシは種の尖っている方から根が出るそうなので、尖っている方を下向きに。
種を蒔き終わる頃、堆肥の切り返しの続きを頑張っていた他のメンバーが
「ふう〜、汗かいちゃったよ!」「肉体労働でしたー」と、
息を荒くして戻ってきました。みなさん、本当にお疲れ様です!
「今日は農家がボランティアにやってほしい作業を行ってもらいました。
堆肥の切り返しは『ここをお願いします』と言って現場を離れられ、任せられる。
重労働で長時間作業ですが、その日に終わらなくても後日できます」と、相澤さん。
相澤農園に通っているボランティアの中にはサラリーマンの方もおられ、
畑に来られるのは土日が中心。貴重な休みの日にも関わらず、丸一日、時には、
暗くなるまで畑で作業をして帰るのだそう。
相澤さんは、「うちに通って2年目の方は、経験できる品目数は少なくても、
畑作りから収穫まで通しでやってもらいますし、3年目の方にはもう任せます。
こんな援農ボランティアを育てたいのが相澤農園です」と話していました。
地域の様々な人を畑に呼び込むパワー溢れる相澤さんと、
相澤さんを支える援農ボランティア。
農家とボランティア双方の熱意を感じた見学会でした!
(a)
※「ソバージュ栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
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昨年度、和田の柚木実さん・充子さんご夫妻が企業的農業経営顕彰を、
馬引沢の増田芳太郎さんが農業委員会等功労者表彰を受賞されました。
この度は、おめでとうございます☆
企業的農業経営顕彰は、
一般社団法人東京都農業会議と地区農業委員会協議会が連携し
昭和36年から実施している顕彰事業で、
地域農業の展開に適応して、創意と工夫によって企業的農業経営を
確立している優秀な農業経営者へ贈られます。
(上記一部文章を一般社団法人東京都農業会議のホームページより抜粋)
柚木実さん・充子さんは、この企業的農業経営顕彰において、
「東京都農業会議会長賞」と「東京都産業労働局長賞」を受賞されました。
▲柚木実さん・充子さん。(写真提供:多摩市農業委員会)
下記に審査員コメントを紹介します。
概要…『野菜・果樹・米を生産し、食育にも貢献する経営』
審査員のコメント(一部抜粋)…
「主に野菜・果樹・水稲を中心に農協や直売所、学校給食への出荷。
市内で4軒ある米農家のうちの1軒で、採れたお米は日本酒『原峰のいずみ』や
味噌『原峰のかおり』にも利用されている。最近ではアスパラガス、
花付きズッキーニ、パパイヤ等を導入し精力的に営農をされている」
…
新しい野菜への挑戦や多種にわたる作物を手がけておられる柚木さん。
中でもagri agriスタッフが個人的に特筆したいのは、
多摩の味噌「原峰のかおり」の原料である大豆(一部)も栽培していること。
栽培期間が長い上、収穫後は乾燥→脱粒→選別…と、手間と時間がかかる大豆を
毎年、欠かさず作っておられます。
★柚木さんの大豆を取材したブログはコチラ↓★
いつお会いしても明るくて優しい柚木さんと充子さん。
かねてからagri agriはお世話になりっぱなしです。
この度は、ご夫婦仲良く揃っての受賞、おめでとうございます!
…
そして、もうお一方。
第48回農業委員会等功労者表彰における「農業功労者感謝状」を
受賞された増田芳太郎さん。
代々受け継いだ農地で積極的に耕作されており、
生産物は軒先販売や市場へ出荷しています。
▲写真中央が増田芳太郎さん。(写真提供:多摩市農業委員会)
増田さんは、諏訪児童館と永山児童館の家族体験農業「いもっこ探検隊」で
使わせていただいている畑の園主でもあり、
子どもたちが畑の看板やカカシを作るときの場所や、
収穫後の交流会の場所も提供しておられます。
agri agriが取材に伺うと、子どもたちを迎えるのと同じくらい、
いつも朗らかな笑顔で出迎えてくださる増田さんです。
★家族体験農業「いもっこ探検隊」のブログはコチラ↓★
これからも変わらずお元気で、ますますのご活躍をお祈りしています!
(a)
]]>酒粕ケーキを作ってみました☆
多摩市産の米100%で造られる多摩の地酒「原峰のいずみ」。
その酒粕の美味しさは、前回のブログでお伝えしたとおり!
★「原峰のいずみの酒粕」について紹介しているブログはコチラ↓★
酒粕は甘酒、粕漬け、粕汁はもちろん、お菓子作りにも使えます。
今回は「原峰のいずみの酒粕」で酒粕ケーキ作りに挑戦です。
…「挑戦」と言っても使うのはホットケーキミックスと炊飯器。
▲これが完成した酒粕ケーキ。パウンドケーキみたいです。
はて、ホットケーキミックスってバニラの甘い香りが強くて、
酒粕の香りが消されちゃうんじゃない…? と、思ったのですが、
結論からすると、酒粕とバニラの香りの相性は良かったです◎
ラムレーズンなど、洋酒に漬けたドライフルーツを一緒に
混ぜ入れても美味しいかもしれませんね〜。
【材料(3合炊きの炊飯器で作る場合)】
原峰のいずみの酒粕50g、ホットケーキミックス粉100g、牛乳60cc、
溶かしバター40g、卵1個、砂糖30g。
【1:酒粕とバターを溶かして混ぜる】
酒粕は温めると柔らかくなるのと、溶かしバターを作りたいので、
一緒に皿に入れて電子レンジで加熱。
まずは10秒チンして混ぜ、また10秒チンして混ぜます。
【2:全部の材料を混ぜ合わせる】
別の容器に卵、牛乳、砂糖、ホットケーキミックス粉を混ぜ合わせ、
そこに、【1】の酒粕バターを入れてサックリと混ぜる。
【3:生地を炊飯器の釜へ入れる】
釜の内側にサラダ油(分量外。くっつき防止)を塗って、生地を入れます。
こんなユルユルの生地で大丈夫?と、思いながらも、蓋を閉めて…
【4:炊飯ボタンをON!】
炊飯器の機種によると思いますが、我が家の炊飯器には「ケーキ」ボタン
なるものがあり、説明書を読むと40分でケーキができあがる予定です。
【5:炊飯完了★】
最後の10分。炊飯器から酒粕の香りがモクモクと漂ってきました。
どうなる酒粕炊飯ケーキ!
…そして、ピピー、ピピーと炊飯完了のお知らせ音で、蓋を開けてみると…
▲蒸しパンみたいな表面!
竹串を刺して生焼けじゃないことを確認し、釜を取り出します。
(釜は高温なので手で触れず、ミトンや鍋掴みを使って!)
【6:釜をひっくり返し、生地を皿に出す】
生地がくっついて出てこないかも? と思いきや、ひっくり返すや否や
スルッと簡単に落ちてきました!
▲皿の上に鎮座する炊飯ケーキ。底と側面は全体に良い焼き色が付きました!
さすがホットケーキミックスです。ホワッホワな仕上がり!
焼き色がキレイに均一につけられたのは、炊飯器のおかげですね。
さぁさぁ、熱いうちにカットして食べましょう♪
表面は少しカリッとしていて中はふわふわ。
バニラの甘い香りの中に、バターと酒粕の風味がやさしく広がります。
生地のところどころに粒状の酒粕が残っていて、その部分を食べると
ちゃんと酒粕を感じられて美味しいです。何より、くどくないのが良い!
甘いのがお好きな方は、粉糖やハチミツをかけても良いかもしれません。
酒粕好きのagri agriスタッフ、次回はもう少し酒粕多めで作ってみようかな♪
酒粕を使ったお菓子作りは他にもいろいろありそうですが、
これはとっても手軽に作れてgoodですよ〜☆
(a)
]]>増田さんの新たなる挑戦
多摩産椎茸の生産者といえば増田保治さん(馬引沢)。
増田さんの椎茸は肉厚でプリップリ。その美味しさにファンも多いですよね。
agri agriは何度か農園におじゃまして取材させていただきましたが、
椎茸栽培はとてもデリケートで、手間ひまがかかるもの。
増田さんは、お客さんに本当に良いものを届けたいと、
とことん品質にこだわって栽培しています。
★増田農園を取材したときのブログはこちらからご覧いただけます★
・増田さんの椎茸 菌床入荷(2016年)
・増田さんの「菌床椎茸」紹介(2017年)
さて、そんな増田さんは昨年から施設栽培によるパプリカの生産を開始。
1月下旬頃から市内直売所などへ出荷をスタートしています。
▲アンテナショップPonteの店頭に並ぶ増田農園の椎茸とパプリカ。
種類は赤色と黄色。大きくてピカピカで、いかにも美味しそう!
このパプリカ、どんな場所で栽培しているかというと…
↓↓↓
連光寺に新しく開設された「インキュベーション農園※」です★
agri agriは2月16日(水)、副市長の視察に同行させていただきました。
見た目は大きなビニールハウスですが、ガッシリとした骨組みで、
ちょっとやそっとの台風や大雪では壊れなさそう!
※インキュベーション農園整備事業については、「多摩市農業委員会だより第44号」2面の
『農探訪…多摩市初インキュベーション農園誕生!!』をご覧ください。
はじめに、この事業を企画運営する東京都産業労働局農林水産部の饗庭さんから、
施設の特徴や事業についての説明がありました。
この施設は東京都農林水産総合研究センターが開発した
「東京フューチャーアグリシステム」という統合環境制御生産システムを採用。
コンピューター制御による生育環境の最適化などにより、
都市農地のような狭い敷地でも高い生産性を実現し、コストも抑えつつ、
環境にやさしい農業ができるのだそうです。
▲饗庭さん(左)、市職員、副市長(右)。
ハウス内は土足NGなのでスリッパに履き替えました◎
さっそく中へ、おじゃましまーす。
広い! 明るい! 驚いたのはパプリカの香りがすること。(マスク越しなのに!)
パプリカを目の前で切ってるかのように香りが漂っていました。
このハウスでは、赤パプリカと黄パプリカの培地(畑でいうと畝)が2列ずつ、
全部で576株を栽培しています。
夏が旬のパプリカ。
2月の寒い季節(しかも数日前の雪がまだ溶けきってないような連光寺地区)に
青々と元気に葉を茂らせ、大きな実をつけるパプリカが見られるなんて!
さすがに「やはり冬は暖房代がかかります」と話すのは農園主の増田さん。
施設ができたのが夏だったこともあり、今回は試験的に秋冬栽培に挑戦中です。
▲ここでのパプリカ栽培について説明する増田さん。
増田さんの本業である椎茸生産も、温度や湿度管理が徹底された施設栽培。
オールシーズン出荷できますが、涼しい気候を好む椎茸を夏に育てようとすると
冷房代がかさむ上、冬に比べて収量が望めないんだそう。
その点、パプリカは夏の暑い盛りが収穫期です。
そこで増田さんは「椎茸は春・秋・冬。夏はパプリカを」と考えました。
夏にできる野菜ならトマトやキュウリもありますが、
そういえば市内直売所でパプリカはあまり見かけません。
パプリカはニッチな野菜なのですね。
「東京都で大規模にパプリカを生産している農家は居ないと聞いたし、
このシステムならコスト面などを踏まえて事業ベースでやっていけそうだなと」
と増田さん。
3年間、この施設を借りてパプリカ生産にトライすることを決めました。
▲培地全体には白色のビニールが被せてあり、床も白色なので、とても明るい!
それにしても、立派なパプリカです。リンゴくらいありそうな大きさ。
今はまだ手の届く高さに実がついていますが、この後どんどん上に伸びていって
天井につくくらいまで育てられるそうです。
写真だと見えにくいのですが、支柱の代わりにワイヤーが上から吊られていて、
2本仕立てになっています。
こちらが赤パプリカ↓
こちらは黄パプリカ↓
ハウス内には、いたるところにセンサーがついていて、
温度、湿度、光、CO2、水、肥料などを適宜コンピューターが統合的に制御。
植物の生育に最適な環境を整えてくれます。
それらのデータやハウス内の様子は、インターネット回線を通じて
いつでもどこでもタブレット端末やパソコンなどで確認でき、
制御の設定や変更も遠隔操作できるのだそうです。ハイテクですね〜。
▲管理しているタブレット端末の画面を拝見。数字がいっぱい…!
ただハイテクなだけではありません。ハウスの構造にもご注目。
この骨組みは従来のパイプよりも太くて丈夫。その分、本数を減らしてスッキリ。
日陰になる部分が少なくなったため、太陽光をたっぷり取り込めます。
覆っているビニール資材も特殊構造で、ハウス内の採光性アップ、冬場の温度確保、
耐久性の向上などのために、最新技術が用いられています。
▲ハウスを支える太い骨組み。
▲頭上につり下げられているのは温度計。温かいな〜と思ったら27.5℃ありました。
▲天井にはカメラも。スマホでいつでもパプリカの様子が見られます。
培地にはヤシガラを使用。株元に設置されたチューブから必要な分だけ液肥が
供給され、培地の下には貯水・吸水シートがあり廃液が出ない仕組みです。
ちなみに、このヤシガラは3年ほど繰り返して使うことができ、
その後は畑にすき込んで土に戻すことができるそうです。エコですね〜。
▲シートをめくって培地の中を見せてくれました。
何でもコンピューターがやってくれるわけではありません。
「今は脇芽欠きと誘引、摘花(摘果)の作業が忙しい。
これらを1列メンテナンスするのに3日かかりますね」と増田さん。
冬の今、椎茸栽培の管理だけでもめちゃくちゃお忙しいはずなのに、
初めての挑戦で、こんなに立派なパプリカを育てられるのは、
きっと増田さんのこれまでの施設栽培ノウハウ、
細やかで徹底された管理の成果なのでしょうね。
▲近くで観察する副市長と市職員。
▲パプリカの花。開花から収穫まで3ヶ月ほどかかかるそうです。
椎茸とパプリカ、二刀流の生産をスタートした増田さん。
「食べること、食べ物を作ることは基本中の基本」とした上で、
近年の気候変動に対応した農業も必要になってくると考えています。
「こうした施設も使いながら少しでも労力を減らし、農業も休みがとれる仕事に」
熱い語り口から、冷静に農業の将来を見つめていることが伝わってきました。
そして、次世代へ農業を繋ぐためには、消費地に近い都市農業者こそが
農業での収益をもっと上げられることを実践し、
食べ物の大事さを発信していかないと、
日本全体の農業が立ち行かなくなると危惧しています。
「子どもたちに、農業を憧れの職業にできるのは自分たちしかいないんでね」
増田さんの言葉を噛み締めながら、お土産にいただいたパプリカを手にしました。
ずっしり。重いです。
切ってみると、果肉が厚い!
パリッと軽い歯ごたえ、そしてジューシーです。
ふわりと漂う香りに、ハウスに初めて入った時を思い起こされました。
▲ピクルスにすると歯ごたえと香りが楽しめて美味でした◎
丸焼きにして塩で食べても果肉がトロリとしてそれもまた美味しかったです!
現在、増田さんのパプリカを取り扱っている主なお店はコチラ↓
・アンテナショップPonte
・グリーンショップ多摩(JA東京みなみ多摩支店隣)
・みなみの恵み
・ヤオコー若葉台店
・ヤオコー稲城南山店
ぜひ、東京の農業を応援する気持ちを込めて、食べてみてくださいね♪
そして本来旬の夏も、ご期待ください!
*****!追加情報!*****
★インキュベーション農園について動画でご覧いただけます!★
東京都が制作・配信している『東京動画』東京ウィークリーニュースで
この施設を紹介する動画が配信されています。(増田さん出演!)
ぜひ、リンク先の下記URLよりご覧ください◎
●配信日:2021年12月25日配信
●タイトル:「稼げる農業」を目指して〜インキュベーション農園整備事業〜
●URL:https://tokyodouga.jp/wxklp3lfnau.html
※参考資料
多摩市農業委員会だより第44号
東京フューチャーアグリシステムの概要(取材時提供資料)
インキュベーション農園について(取材時提供資料)
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多摩市産の酒米100%で仕込んだ多摩の地酒「原峰のいずみ」は、
キリリと辛口、華やかな香りと優しい甘みもある美味しい純米吟醸酒。
贈答用やお土産に、胸を張ってオススメする多摩市の特産品です。
▲左が数量限定の生酒。右は通年販売の火入れ。
毎年、春になると蔵元の石川酒造さんから多摩市農産加工組合の加工所(関戸)に、
原峰のいずみの「酒粕」が届き、市内米農家4軒の太田農園(一ノ宮)・㟁農園(関戸)・
小暮農園(一ノ宮)・柚木農園(和田)の農家さんたちが集まって、
酒粕を小分けにする「袋詰め作業」が行われています。
酒粕は、原峰のいずみを造る時にできた醪(もろみ)を搾った副産物。
自分たちの育てた米が、酒と酒粕となって多摩に戻ってくるんですね。
▲多摩市農産加工組合の加工所
今年、酒粕が届いたのは3月9日(木)。
酒粕を販売するアンテナショップPonteのスタッフも、
米農家さんたちと一緒に袋詰め作業をお手伝いします☆
酒粕の入った米袋を受け取ったPonteスタッフ、「もう良いにおいがしますよ!」。
▲石川酒造のFさんが届けてくれた酒粕(米袋に入っている)を運ぶPonteスタッフ。
米袋に詰め込まれている酒粕は20kg。重いです!
そして、良〜〜い香りです。
▲米袋の中にはビニール袋に入った酒粕がぎっしり!(上から撮影)
待ち受けていた白衣姿の農家さんたち、
加工場に運び入れるやいなや、重たい酒粕の袋を「よいしょ」とばかり、
引っぱり上げて作業台へ。腰にお気をつけてッ!!
▲20kgの酒粕を大きなタライへ移します。
わ〜☆ これが原峰のいずみの搾り立ての酒粕ですよ!!
板粕と違い、米の粒感が残ったバラ粕なので質感はしっとりホロホロ。
そして、原峰のいずみらしいフルーティーで華やかな香りが加工場に広がります。
「今年は大吟醸並みの香りがしますよ!」と、
酒粕を届けてくださった石川酒造のFさんもおっしゃっていましたが、
新酒(生酒)の発売が楽しみになる、しあわせ〜な香りです。
そんな酒粕のかたまりを、販売用の小袋に入れていきます。
1袋500gなので、おおよその感覚で酒粕を袋に入れたら、秤に載せて微調整。
▲500gを目指してどんどん酒粕を入れていき…
▲酒粕が入った小袋を秤に載せて…
▲500gになるように足したり減らしたり。
流れ作業で、酒粕がどんどん小袋へ詰められていきます。
タライの中の酒粕のかたまりが小さくなるにつれ、
作業台の上に小袋に入った酒粕がずらりずらりと並んできましたよ。
仕上げは、袋の中の空気を抜きつつ形を整えます。
デコボコとした表面も、上から手で押して平らに。
▲ギュッと押すと、袋の口から酒粕の香りがフワッと立ち上ります。
「形を平らにしておけば、重ねて置いたときにかさばらないですからね」
と、奥様たちが教えてくれました。
ストックしておく時やお店に陳列した時に、より多くキレイに並べられるようにと、
封をする前のひと手間を惜しみません。
▲最後は袋の口をテープで留めればできあがり。
農家さんたちのスピーディーで丁寧なお仕事により、およそ45分で袋詰めが終了!
できた販売用の酒粕は158袋。みなさん、今年もお疲れ様でした★
翌日からアンテナショップPonteで販売スタート!
1袋500g:490円(税込)。
搾り立て・詰めたての多摩市産の酒粕、美味しいこと間違い無しです。
ぜひ、みなさんお早めにお求めくださいね♪
*****おまけ情報*****
「そのままで、少し食べてみてください。美味しいので!」と、
酒粕を届けてくださった石川酒造のFさんが教えてくださったので、
agri agriスタッフは家に帰ってさっそく、ひとかけ食べてみました。
ほろほろ&しっとり、もっちりと米の食感も感じながら、溶けていきます。
米の旨味、最後にお酒らしい辛味も。なるほど、生酒粕は大人のお味です。
甘酒にしたら絶対に美味しいと確信して、すぐに作りました!
★甘酒の作り方(分量はお好みで調整を!)★
酒粕100g、水360cc、砂糖40g、塩少々を鍋に入れ、火にかける。
スプーンなどで酒粕を崩しながら溶かし、沸いたら火を止めて完成。
香り最高! おいしい!!
酒粕が美味しいと、甘酒ってこんなに美味しいんですねぇ。
作りたての温かいうちに飲んでも、冷蔵庫で冷やして飲んでも◎
ちょっとお腹が減った時、甘いものが食べたくなった時、エネルギー補給に、
じんわり、体に染み入る酒粕甘酒、オススメです!
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]]>多摩永山中学校2年生が畑で職場体験!
3月9日(水)・10日(木)、多摩市立多摩永山中学校の2年生が職場体験学習のため、
相澤農園(諏訪)で農作業をすると聞き、初日の午前中、取材に伺いました。
来月から3年生、ということは、いよいよ将来のことを考えたり、
進学先を決めたり、進路を絞っていく時期ですよね。(懐かしい〜遠い目〜)
職場体験学習は、社会に出て働くイメージを掴む貴重な機会。
また、受け入れ先の事業所の協力無しには実現できない取り組みです。
今回の職場体験で生徒たちが選択できる事業所は、保育園や児童館、学童、
図書館、介護施設、コンビニやスーパーなどの商業施設 他、全23箇所。
その中で相澤農園を選び、畑に来てくれた生徒は10名!
農業、なかなか人気の職業ですね。
▲朝9時、相澤農園に集まった生徒たち(右)。
真ん中が相澤さん、左は援農ボランティアでサポート役のMさん。
さて、初日のお仕事はどんなことを?
今日は相澤農園の相澤洋平さんが講師を務めます。
▲最初に自己紹介、注意事項を説明する相澤さん。
相澤農園では冬の時期に原木椎茸の栽培準備を行っています。
畑のある山からクヌギやナラの木を伐採し、2mほどに切り出して運び、
数日乾かした後、管理しやすい長さ(約80cm)に切断。
種駒と呼ばれる椎茸の菌を打ち込んで、屋外で保管・管理すると、
約1年後から椎茸が出はじめるのだそう。
さらっと「木を伐採し〜」などと書きましたが、想像するに大変な作業です。
里山と共にあった昔の多摩村の農業を、今も実践されているんですね。
今日の作業の流れは…
1:ノコギリを使って木を管理しやすい長さに切断
2:1本の木に対して種駒を入れるための穴をドリルで数箇所あける
3:穴に種駒を入れ、カナヅチで打ち込む
4:保管場所に木を重ねてブルーシートをかける
ノコギリやドリルなど、使い慣れない道具を扱うので十分に注意し、
みんなが作業を体験できるように順番にやっていきます。
▲ノコギリで木を切断中。足で木を押さえて、いい調子!
次に、1本の木に対して穴を50個ほどあけるのですが、
木全体に菌をまわらせたいので種駒をまんべんなく打つ必要があります。
そこで、直線上に10個の穴をあけた列を、おおおそ均等に5列作ることに。
(隣の列の穴は互い違いになるようにします)
▲「印を付けておこうよ」と提案した生徒たちが、
木口に5本の列の目印を付けてくれました。
穴の位置もマジックで印を付けて、準備万端。さぁ、ドリルで穴あけです。
相澤さんやサポーターのMさんからドリルの使い方を教えてもらいました。
▲ドリルを使う時は防護ゴーグルを着用。
ウィンッ、ウィンッ、ウィーーン。作業場に電動音が響きます。
大きな音と手に響く振動もあり、はじめは緊張気味の様子でしたが、
「こっちの手で木を支えると良いよ」「もう少し、押しながらやってみて」と、
2人の先生にアドバイスをもらい、だんだんコツが分かってきたようです♪
軽快に穴あけ作業が進みます。
いよいよ、種駒を打ち込んでいきます。
▲椎茸の種駒。小指の先ほどの大きさの木片に、椎茸菌が染み込んでいます。
穴に種駒を差し込んだら、種駒の頭をカナヅチでトントン叩き、
木の表面と同じ高さになるよう埋め込んでいきます。
▲所々に見えるオレンジ色の丸が、穴にピッタリと収まった種駒。
▲全部で70本はあろうかという木に全部、種駒を打ちます!
同時進行で、ミニトマトのソバージュ栽培®の畑づくりも行いました。
まずは畝の下に、深さ50cmの溝を掘るところからスタート。
そこに堆肥を入れ、土を少し戻し、また堆肥を入れ、土を被せる…という、
堆肥と土のサンドイッチを作っていきます。
「足下が良いと、良いものが育つ」と相澤さん。
あらかじめ堆肥を地中の深い場所に施しておけば、最盛期を迎えるころに
根が堆肥の層にとどき、作物自身の力で堆肥の養分を吸収できるのだとか。
土の中の見えない部分に栽培のポイントがあるんですねー。
「50cmって、まだまだじゃん!」「うわ! 虫が出てきた!」
賑やかに掘削作業が始まりましたが、さすが中学生。若さとパワーに溢れています。
深さを確認しながら掘って掘って、あっという間に一直線の溝が完成。
相澤さんが「もう掘れたの? 早い! しかもキレイ!」と絶賛。
「素晴らしいね! 先生に見てもらいたいよ」と、褒めてくれました。
その溝へ、今度は堆肥を20cmの厚さに敷きます。
相澤農園の堆肥は、落ち葉に米糠と籾殻を少量加えて3年寝かせたもの。
ほとんど土のような質感で、しっとりと重いです。
▲一人が堆肥囲いの中に入り、手箕に堆肥を入れて手渡します。
▲受け取った堆肥を溝に入れていきます。
堆肥の中にゴミや太い枝などが入っていたら取り除きつつ、
均一の厚みになるように少しずつ堆肥を溝に入れていきます。
よく見て作業をしているので、
「幼虫が出てきた!」「カブトムシじゃない?」と、発見もあります。
作業序盤に虫の出現に悲鳴を上げていた子はさぞ…と思いきや、
「もう慣れましたー(笑)」と動じず。たくましい!
▲堆肥の中から出てきたカブトムシの幼虫。
▲みんなの頑張りでミニトマトの畝が徐々にできてきました。
12時、昼休憩の時間となり作業中断。
朝からノコギリで木を切ったり、畑で土を掘ったりと、力仕事でしたね。
途中「ふう〜指が痛い〜」「筋肉痛になる!」と言いながらも、笑顔。
積極的に動き、手分けをして椎茸の駒打ちと畑作りを同時進行できました。
そして午後は続きの作業を、明日はYouTubeを見ながらスイートコーンの
種蒔きが予定されています。
(YouTubeは農業でも使われているので、その体験です。by相澤さん)
「農業は体力が要りますね」「農家さんが元気な理由、わかりました」と、
農家さんへの尊敬の眼差しで今日の作業を振り返っていた子や、
「農業いいな。向いてるかもしれない」と話してくれた子もいました。
もしかして、新しい扉が見えてきたかな?
*****取材後記*****
みんなの仕事ぶりに感動されていた相澤農園の園主 相澤孝一さん、
「畑仕事は畑作って、種蒔き、苗植え、そして収穫だと教えてあげたい」と、
なんと、今回の参加メンバーを中心に、今後も野菜の生育に合わせて
『農業体験続編』をセッティングしてくださることに!
このまま相澤農園に就職しちゃいそうな勢いですね★
みんなの活躍を期待しています!
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※「ソバージュ栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
]]>今期、新しく取り組む農家さんの圃場を巡回!
3月8日(火)、「アスパラガスの採りっきり栽培®」に取り組む
市内農家さんの農地巡回がありました。
市内での採りっきり栽培は、2017年に4軒の農家さんが導入して以降、
年々と取り組む農家さんが増え、今年は14軒に!
もう1日では巡回しきれない軒数になってきましたね〜。
この日は今シーズン新しく導入する農家さんを中心に訪ねる回。
指導員は、種苗メーカー パイオニアエコサイエンス(株)の川崎さんと、
明治大学でアスパラガス栽培を研究している大学院生&学生のみなさん。
定植時期を前に、圃場の土づくりや畝の立て方などを指導いただきます。
採りっきり栽培の場合、苗の定植時期は3月。
一般的な栽培方法だと、もう少し温暖な気候になってから定植するようですが、
採りっきり栽培は定植後1年で収穫するので、できるだけ早めに植えて株の養成期間を長くとります。
今年の苗は3月下旬に農家さんのもとへ届くというので、逆算すると、
そろそろ畑の準備をしていかないと間に合いません。
▲新しい畑で採りっきり栽培をスタートする予定の増田保治さん(右)。
「せっかく新しく始めるなら、新しい場所が良いかなと思って」と、
椎茸農家(今はインキュベーション農園でパプリカも栽培中!)でお馴染みの
増田保治さん(馬引沢)が案内してくださった圃場は、まっさら!
山土がベースで栽培歴の無い新しい畑だそうです。
川崎さん、さっそく計測器を土に刺し、
土壌のph(酸性度)とEC値(肥料や塩分の濃度)を測って、施す肥料の量を計算。
増田さんにアドバイスをしていました。
▲計測器の数値を確認する川崎さん。
「どのあたりに堆肥を入れるのが良いでしょうか?」との増田さんの質問に
「畑全面でOKですよ」と川崎さん。
アスパラガスは根が(真下だけではなく)全面に広がっていくからだと
教えてくれました。
伊藤忠男さん(乞田)も、採りっきり栽培は今年が初めて。
畑の中でも特に日当たりの良い場所をアスパラガスの畝にする予定です。
「ベット幅と株間はどれくらい? 130cm幅の黒マルチで良いかな?」
畑にはまだ何もありませんが、畝の完成イメージを共有。
「定植3週間前には堆肥を入れないといけないということだから、急がないとね」
川崎さんから具体的なアドバイスをもらっていました。
▲伊藤さん(右から2番目)の畑にて。
小形利雄さん(連光寺)の畑も、これから土づくり。
川崎さんは畑の広さや計測器の値から、施す堆肥の量を伝えていました。
ふと、学生さんから「水はどうしていますか?」と質問があり、
「ここは水がひけないから、天気次第でタイミングを見計らって植える」と小形さん。
定植時だけでなく、畝を立てるときやマルチを張るタイミングも、
雨が降った後を狙ったり、土の色や土を握った具合を見たりして判断するそう。
露地栽培の農家さんたちは、天気予報とにらめっこですね!
次は、今年初めての収穫を迎える臼井長生さん(百草)の畑。
前回9月の巡回で順調な生育が確認でき、多収穫が期待されています。
▲臼井さん(右)の畑にて萌芽状況を観察中。
「このあたり、(茎が)出ていますよ」と教えていただき畑を見に行くと…
今年、初めて畑でお目にかかるアスパラガス!(こんにちは〜!)
まだ収穫できる長さにまでは達していないものの、太くて力強いです★
寒さ対策として畝の上に不織布のトンネルを掛けていた臼井さん。
その甲斐あって、あちこちで萌芽(新しい茎が出てくること)が始まっていました。
つい先日は春のような陽気でしたが、
巡回当日は最高気温が10℃に達しないほど冬に逆戻り。
すると、せっかく出てきた若茎(食べる部分)が凍霜害※を受けることがあります。
(※凍霜害の詳細は2018年「アスパラガス採りっきり栽培講習会」のブログをご覧ください)
川崎さんは「(凍霜害を受けると)茎の中が凍り、細胞が壊れます。
触ってみてフニャフニャしてる茎や、この茎いつまでも生長しないな〜と思ったら、
切ることで新しい萌芽を促すことができます。寒い日が続くようであれば
あえて切らないことで次の萌芽を抑えることもできます」と、教えてくれました。
収穫が楽しみな畑の隣は、次のアスパラガスを定植するための畝がもう準備万端!
ピチッと張られたマルチに、まもなく始まる新しいスタートを感じさせます。
全国各地のアスパラガス圃場を視察している川崎さんによると、
今年はハウス栽培も含めて全体的に萌芽が遅れ気味だそう。
多摩市でも寒さが影響してか、最近になって萌芽の便りがチラホラと届いたばかりです。
「地温15℃を超えると萌芽が始まります。それまで、もう少しの辛抱ですね」と
話していました。
多摩市のアスパラガスの収穫最盛期は4月。
市内直売所でアスパラガスがずらりと並ぶ日が楽しみですね♪
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※「採りっきり栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
]]>都市農業にまつわる基礎知識を習得!
3月5日(土)、多摩市役所にて「第3回 多摩市農業後継者育成セミナー」が
開催されました。
このセミナーは、現役農家さんだけでなく、今後、農業を継ぐ予定の方や、
まだ継ぐかどうか迷っている…という方も対象としているのが特徴で、
農業系セミナーとしては、ちょっと珍しいかもしれません。
それだけ多摩市は農業の継承、推進に力を入れているんですね〜。
さて、今回のセミナーは「これだけは知っておきたい◯◯」と題して、
3つの分野の専門家の方から、都市農業を継承するのにあたり
必要となる基礎知識をお話しいただきます。
はじめに、多摩市市民経済部部長の鈴木さんから開会の挨拶があった後、
多摩市農業委員会会長の小暮さんから、今日のセミナーに先立ち、
都市農業を取り巻く環境の変化についてのお話がありました。
「かつては都市に農業は要らないといわれていた時代がありましたが、
平成二十年代後半に入り『都市にも農業は必要だ』という認識になった。
今、都市農業に追い風がきています」
そして、
「今日の講習会を、これからのみなさんの農業の糧にしていただいて、
ぜひ多摩の農業を受け継ぎ発展させていただければありがたいと思います」
と、激励の言葉がありました。
▲多摩市農業委員会 会長 小暮さん。
次に、本日の「これだけは」テーマのひとつめ、
「これだけは知っておきたい農の基礎知識」の講話を務められるのは、
南多摩農業改良普及センターの主任普及指導員 原島さん。
せいせき朝顔市開催前の朝顔巡回指導や品評会などでの取材時には、
専門的な指導内容を優しい言葉で解説してくださる大先生。
日頃から市内農家さんのもとへ出向き、栽培指導を行っておられます。
▲「今日は、堆肥を畑に入れることの重要性を特にお伝えしたい!」と
語気を強めてお話しになる原島さん。
市内の農業はほとんどが露地栽培。なので、栽培の基礎といえば「土づくり」から。
「団粒構造の土を作る」「作物の適性酸度に調節する」といった基本をおさらいし、
実際の畑でおこる事例(ジャガイモの表面に点々ができる、ホウレンソウの発芽がまばら等)を
あげながら、その原因や対策方法などを教えていただきました。
「保肥力はCECで表すことができます」…のあたりからは、むむむ、難しい!
“アルミニウムはプラス、ケイ酸はマイナスの電気を帯び…”
“農産物の重要な養分のカルシウムやマグネシウム、カリウムなどはプラスの電荷を…”
(以上、配布資料から抜粋。詳細は割愛させていただきます!)
「つまりCECを上げる方法は、畑に堆肥=腐食(有機物)を入れること」と、
原島さん。
よく、土壌改善には堆肥を入れるのが良いと聞きますが、
それを化学的に解説してくださったということですね!?
今は、便利な計測機器で畑の土がどんな性質なのかを調べることができますから、
見合った量の肥料を計算して施せば、結果はおのずとついてくるものなのでしょう。
もしも栽培経験が浅いうちに農業を継ぐことになったとしても、
こうした方法やデータが支えてくれそうですね。
…
さて、次は「これだけは知っておきたい農業に関する税の知識」を
多摩市課税課課長の赤松さんにお話いただきました。
▲多摩市課税課 課長の赤松さん。
はじめに、税金とは何か? 農業に関する税金とは? をおさらいした後、
農業所得の収支計算、必要経費についてを具体例をあげて解説。
リストには一般的な科目には無い「種苗費」「農具費」「肥料費」の例や、
農機具や建物の「減価償却費」、農地における固定資産税などの「租税公課」…。
ちょうど確定申告シーズンなのでタイムリーな話題でありますが、
専門用語のオンパレード!
後半は、固定資産税額を大きく左右する特定生産緑地指定についてのお話も。
多摩市のように市街化区域内での営農には欠かせない制度です。
2019年に多摩市役所で開催された「特定生産緑地の指定手続き説明会」を
取材した際のブログで少し詳しく紹介しています。
▲「農業者に関わる税金とは、どんなものがあるでしょうか?」。
配布資料のページをめくると…。ずらーり、19種類ほど!
農業を自営するには、こうした経理の知識も欠かせないんですね。
もはや頭がパンクのagri agriスタッフです。
…
そして最後は、「これだけは知っておきたい農業関連法の知識」について
東京都農業会議の総務部長 田中さんからお話をいただきました。
▲後継者育成セミナーの開催1回目から講師を担当されている田中さん。
はじめに、都市農地をめぐる近年の主な法律や制度についてをおさらい。
セミナー冒頭の小暮さんのお話にもありましたが、
大きな転機となったのは、2015年に成立した「都市農業振興基本法」。
それまでは「都市に農地は要らない。どんどん宅地化を」という流れだったのが、
この法律の制定により国が都市農地・農業の必要性を改めて宣言したことで、
「都市に農地があってあたりまえ」という認識が広まりました。
2015年って、わりと最近ですよね。
都市農業振興基本法が施行された後、
従来の生産緑地制度を引き継ぐ「特定生産緑地制度(2017年)」や、
生産緑地の貸借を可能とする「都市農地貸借円滑化法(2018年)」ができました。
農地を代々に渡ってずっと耕作し続けなければならないという縛りも、
都市農地貸借円滑化法を活用することで、自分が農業をできない期間は
近隣の農家やJA、自治体、法人など要件をクリアした借受人に農地を貸せるように。
実際に都市農地貸借円滑化法を使って農地を借り営農している事例紹介もあり、
制度の運用が活発化してきていることがわかりました。
「地方では農業者が減って土地が余っていますが、東京はその逆で、
今、東京で農業をやりたい人がとても増えていて、農地が足りないくらい」
都市農業の価値が見直され、制度も整い、今は新しいステージへ入ったといいます。
東京の農業、盛り上がってきましたね!
▲たっぷりと配布された資料。勉強のしがいがあります!
明るい話題で終えた第3回 多摩市農業後継者育成セミナー。
「これだけは知っておきたい」3つのテーマを駆け足ながらも密度濃く学んだ2時間でした。
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以前から市内直売所で見かけては気になっていた農産物のひとつ、
「多摩市内産 もち麦」。
みなさん、どんな風に使っていますか?
米に「うるち米」「もち米」という分類があるように、
大麦の「もち米」にあたるのが「もち麦」だそうで、
その名の通り、炊飯するとモチモチです。
食物繊維が豊富で、腸内環境を整え、糖質の吸収を抑えるなどの効果が
あるといわれ、健康志向の方ならポピュラーな食材かもしれませんね。
もち麦は、米と一緒に炊飯するのがスタンダードな調理例でしょうか。
普段のごはんに、もち麦ならではの弾力のある食感がプラスされ、
たくさん噛むことで満腹感が得られます。
他にどんな食べ方があるかな〜と、調べてみたところ、
トマトとキュウリのサラダに加えて…、
ラタトゥイユに入れて…、ミネストローネの浮き実に…などなど。
どれも美味しそうで作ってみたくなるレシピばかりでしたが、
今は冬なので、直売所にはトマトもキュウリもありません!
冬の地場野菜と合わせて食べたいagri agriスタッフは
こんな風にしてみました〜。…と、いうことで、
まずは、作り置きしておくと便利そうな「茹でもち麦」作りから。
★材料:もち麦50g(適当です)、たっぷりのお湯(500ccくらい)
【1:鍋に湯を沸かし、もち麦を入れて30分茹でる】
もち麦が湯の中でポコポコ浮いて踊っているくらいの火加減で。
通常の茹で時間は15〜20分程度のようですが、固かったので長めにしました。
【2:ザルにあげ、冷水で洗って、水気を切る。完成!】
茹で上がったもち麦は、一粒が倍くらいの大きさに膨らみました。
これでできあがりです☆
…
1回で使い切れるくらいの小さな容器へ移して冷凍保存しておきます。
(製氷皿があると便利みたいですが、我が家に製氷皿が無かった…)
ごはんやサラダに混ぜる場合は、レンジでチンしてから使いますが、
スープや煮物などは加熱調理中に冷凍のままポイッと鍋へ入れてOKです。
早速、茹でもち麦×冬の地場食材を使って、あれこれ作ってみましたよ♪
【カブともち麦のクリームスープ】
材料:カブ、カブの葉、茹でもち麦、コンソメ、牛乳、塩。
鍋に適量の水とカブとカブの葉を入れて柔らかく煮たら、
茹でもち麦を入れてコンソメを溶かし、牛乳、塩を入れて味を整え完成。
▲柔らかなカブとモチモチ食感のもち麦のコントラストが楽しいスープ。
カブがトロトロで甘くて美味しい!
【サツマイモのサラダ もち麦トッピング】
材料:サツマイモ、茹でもち麦、レーズン、アーモンド、マヨネーズ、塩。
茹でたサツマイモを潰してマヨネーズと塩で和え、
レーズンと砕いたアーモンドを混ぜ入れ、茹でもち麦をトッピング。
▲もち麦を入れたことで具沢山&食べごたえアップ!
【原峰のかおりを使ったおかず味噌】
材料:原峰のかおり、醤油、茹でもち麦、おろしニンニク、砂糖、酒。
全部の材料を合わせてレンジでチン♪ (分量はお好みで)
▲もち麦入りで肉味噌風に。
野菜がたっぷり食べられる&ごはんがモリモリ進みます。
【小松菜+バナナ+もち麦ミルクスムージー】
材料(2人前):小松菜(2枚)、茹でもち麦(大さじ2)、バナナ(1本)、牛乳(コップ1+1/2杯)、ハチミツ(適量)。
材料をジューサーに入れて撹拌。上の順で入れると良く混ざります。
※茹でもち麦のツブツブ感を残したいときは最後に入れるor後でトッピングがオススメです。
▲味はほとんどバナナミルク。小松菜の色がキレイに出て見た目もGoodなスムージー。
…
モチモチ、プニプニとした食感のもち麦は、食べごたえがあって、
少しの量でも、お腹がいっぱいに。
まだまだ、使い方がいろいろありそうな「もち麦」。
これからも旬の食材と合わせて、取り入れていくのが楽しみです♪
多摩市内産もち麦は、ぜひ市内直売所でお求めください!
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多摩市農業委員会が毎年1月に発行している「多摩市農業委員会だより」。
昨年の多摩市内の農業ニュースがギュギュッとつまっています。
カラー写真が豊富で、農業者でなくても楽しく読め、学びもあります。
ぜひ、ご覧ください★
*紙面タイトルをクリックすると掲載中の多摩市ホームページ内のリンク先(pdf)が開きます。
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とろ〜り濃厚レモンカード
レモンというと、あの爽やかな香りからして夏の果物のようですが、
レモンの旬は寒〜い冬。
年末の「多摩市内産お正月野菜の直売会」では、みかんや柚子と並んで、
たくさんの市内産レモンが販売されていました。
年が明けると直売所の柑橘類の顔ぶれが少し変わり、
甘夏やオレンジが出始めますが、レモンのシーズンはまだ続きます。
2月上旬、アンテナショップPonteで市内産レモンを購入したagri agriスタッフ、
バタークリームのレモン版ともいえる「レモンカード」を作ることに。
以前、先輩ライターKさんが市内農家さんお手製のレモンカードを食べて、
す〜ごく美味しかったそうで、わたしも作ってみたい!と思っていたのでした。
▲手前の2つがレモン。奥は甘夏みかんです。
サイズを比べたくて一緒に置いたわけではないですが、このレモン、大きいですね!
【材料】レモン2個、卵2個、上白糖100g、無塩バター100g
【1:レモンの皮をすりおろす】
レモン2個をよく洗って、皮の黄色い部分をすりおろします。
チーズおろし器のようなオシャレな道具があると写真映えするのでしょうが、
我が家は大根おろし器。安定感があり、ゴシゴシ、どんどんおろせます。
一気に台所中がレモンの爽やかな香りに包まれました!
▲白いワタのところまで削らないように加減します。
【2:レモンの果汁を絞る】
皮を削り終わったレモン、なんだかテニスボールみたいな姿になりました…。
2個とも輪切りにして、果汁を絞ります。
▲種は取り除きます。
【3:バターを計量して、小さく切っておく】
後で湯煎にかけるので、溶けやすいように小さく切っておきます。
【4:卵2個を溶いて、ザルで濾す】
▲白身がなかなかザルの目を通過しないので、ヘラで押し込みました。
【5:材料をボウルに入れて湯煎にかける】
湯煎の方法は、大きめの鍋にお湯を張り(湯の温度は70〜80℃くらい)、
その上にバターを入れたボウル(ステンレス製)を乗せ、弱火でスタート。
バターが溶け切ったら、上白糖、溶き卵、レモン汁を加えて混ぜます。
この時はまだシャバシャバなのですが、しばらくするとトロリとしてきます。
弱火にかけたまま、時々ヘラでかき混ぜ、10〜15分ほど湯煎します。
※ボウルから湯気が出てくるようだと、ちょっと熱いかもしれません。
【6:トロリとしたら火からおろす】
好みの固さの一歩手前くらいで、火を止めます。(冷めるとさらに固まるため)
【7:すりおろしたレモン皮を混ぜて完成★】
保存容器に入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫へ。
卵を使っているので、早めに食べ切るのが良いそうです。
とろとろで滑らか、黄色がキレイなレモンカードができあがりましたよ〜!
ジャムのようにパンに塗って食べる他、ヨーグルトやアイスクリーム、
レモン風味を効かせたい肉や魚の料理に添えるのも良いとか。
本場のアフタヌーンティー気分で、スコーンと食べても美味しそう。
完成してすぐ味見をしたかったagri agriスタッフ、
おやつに食べようと思っていたクッキーに付けてみると相性ピッタリ◎
キュッと酸っぱくて、レモンの香りと味がとっても濃い!
クリーミーで爽やか。たっぷり付けてもくどくないです。
(たっぷり付けた分、酸っぱさも増しますが、美味しい!)
▲ついつい、味見が止まらなくなりそうでした。
翌日のおやつは、パンケーキにレモンカードを とろりん。
冷蔵庫から出してすぐは、ポテッと固くなっていましたが、
温かいパンケーキに載せると、柔らかなクリームに元通り。
こんな爽やかなパンケーキは初めてです。モグモグ食べてしまいます…!
▲バニラアイスを載せたり、ミントの葉を添えればより映えそうですね〜。
レモンの香りと味をギュギュッと濃縮したレモンカード。
ぜひ、市内産の旬のレモンでお試しくださ〜い♪
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]]>小島農園で落ち葉の積み込みをお手伝い!
1月18日(火)、小島農園(連光寺)にて
「多摩市援農ボランティア農家見学会」が実施されました。
連光寺の山の中腹にある小島農園に行くには、旧川崎街道から
住宅が建ち並ぶ間の坂道をずっと登って登って、やっとこさ。
集合場所は農園からさらに登った先の栗林。
ここまで来ると、辺りの家々は少なくなり、静かです。
今日は見学会ということですが、せっかく援農ボランティアが集まる機会。
小島さんが毎年欠かさず行う冬の農作業のひとつ、
堆肥作りのための「落ち葉集めと積み込み」をお手伝いします。
▲園主の小島豊さん。
「多摩の畑の土は、深さ30cmくらいは黒ぼく土ですが、その下は赤土(火山灰)。
野菜を作るには腐葉土を補充して黒ぼく土を豊かにすると良い。
そのため昔から、雑木林の落ち葉を集め、腐葉土を作って畑に施してきました」
落ち葉堆肥(腐葉土)を畑に入れると、微生物の働きで土が柔らかくなり、
野菜の生育に適した土壌環境を作り出してくれるのだそうです。
小島さんの説明に、参加者のみなさんはフムフムと頷いていました。
「でも、この作業は(落ち葉を積んだ後)踏み込むのが重労働」と、小島さん。
年齢を重ねると特に大変な労力だと話していました。
そんな時こその援農ボランティアです。
▲栗林へ入っていくボランティアのみなさん。
▲栗の葉。カラカラに乾いていました。
小島さんが用意してくれた熊手や箕(み)を手に、さっそく落ち葉を掃きます。
栗のイガは、あらかじめ小島さんが取り除いてくださっているため、
落ちているのは栗の葉っぱがほとんど。(イガは分解が遅いので堆肥に不向き)
ゴミはもちろんNG。大きな枝などは避けて、なるべく落ち葉だけを集めていきます。
栗林に、ザッ、ザッ、と、乾いた音が響きます。
「良い落ち葉がいっぱい」「カラカラですね」
集めた落ち葉は、大きな袋に入れていきます。
袋に詰め込んだら、堆肥置き場へ運んで…
▲堆肥置き場は木の板で囲ったシンプルなもの。底は地面と接しています。
ザザーッと、落ち葉を入れていきます。
落ち葉を入れたら、人間も入ります。
足を入れるとズボッと体が沈み、膝くらいまで落ち葉に埋もれてしまいます。
「うわーー。どんどん深くまで足が入っていく!」
すでに膝まで落ち葉の中なので、足踏みするのは大変そうです。
そこを頑張って、ひたすら踏み踏み。
この踏み込みが、よい発酵をさせるための大事なポイント。
踏み固めて落ち葉を密着させることで、微生物が繁殖しやすくなるのだそう。
「空気の層があるとダメで、踏まないと発酵が進まないんですよ」と
小島さんが教えてくれました。
ちょっと嵩が減ったところで、
微生物のエサとなる米糠を、サーッと、全体にまんべんなく振りかけます。
そして、乾燥防止のために、ジョウロで水をかけます。
「これは長靴を履いてきている人じゃないとダメだね(笑)」
中に入って足踏みを頑張っているお二人が大活躍です。
そして、また落ち葉を入れて、まだまだ踏み続けます。
この後も、米糠を入れて→水をかけて→落ち葉を入れて→を、
囲いの中がいっぱいになるまで繰り返しました。
▲「これはもはや有酸素運動だよ!」と、足踏みしながら笑顔。
▲栗林の落ち葉は、みなさんが堆肥置き場と何往復もして、だいぶ無くなりました。
もう地面が見えてきています。あと少し!
▲しばらくして、栗林の落ち葉が全て堆肥置き場の中に収まったようです。
囲いの中は、落ち葉でいっぱい!
最後は、ビニールで覆って完了です◎
このあとは土の中の微生物におまかせ。
2〜3週間ほどで発酵が始まり、どんどん落ち葉は分解されていきます。
「昔はよく『ミミズがいる土は肥えている』と言っていましたが、
最近は『微生物を活用しよう』という時代です。
ミミズは微生物が落ち葉を分解した後にやってくるんですね」と、小島さん。
最近はカブトムシもやってくるそうで、昨年末は50匹も幼虫が入っていたとか!
▲小島さんが用意してくださった資料を見ながら。
今日は畑も案内していただきました。
小島農園は、いつ訪ねても整然としてキレイな畑です。
▲手前は小松菜とホウレンソウの区画販売の畝。収穫期になると申し込みのあったお客さんの
名前の札を畝に立てます。お客さんは好きな時に自分の区画の野菜を収穫できる仕組みです。
先ほど、みなさんで集めて踏んだ落ち葉は、1年後にこの畑に運んできて、
稲藁や籾殻などを混ぜて、切り返し、さらに1年寝かせてから使います。
▲畑の脇に積んであった2年目の堆肥や、これから畑に施す3年目の堆肥も
触らせていただきました。もう葉っぱの形跡は無いんですね〜。
小島農園は、昭和40年代までは市場やJAなどに野菜を卸していた他、
稲作や養鶏もやっておられました。
その後、多摩市の宅地開発が進んだことで野菜栽培へ特化。
近隣住宅地のお客さんへ野菜を配達していたそうです。
「連光寺はスーパーなどの食料品店が無い。あるのは坂(笑)
重たいジャガイモや大根の配達は特に好評でした」
現在では、旬にあわせた野菜を年間約60種類栽培し、自宅前で販売。
冬季限定で、小松菜とホウレンソウの区画販売もやっています。
時代に合わせて生産と販売スタイルを変えながら、
地域のお客さんに喜ばれる農業を営んできました。
最後に小島さんからみなさんへ、
「今日は大勢の方に来ていただいて、ありがとうございました。
1人でやれば1週間がかり。今日は40分。大変助かりました」と、
ご挨拶がありました。
ひんやりとした冬の空気に寒さを感じながらの始まりでしたが、
終わってみたら、体はポカポカ。
大変な作業も、みなさんで楽しみながらできる援農でしたね。
3年後の小島農園の野菜づくりに向け、良い堆肥になりますように☆
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午前中に米麹づくりを終え、大豆を蒸篭(せいろ)にかけていったん解散し、午後に再び
加工場に集まった市内米農家(太田農園、㟁(きし)農園、小暮農園、柚木農園)のみなさん。
今度は奥様たちも一緒に「仕込み」に取りかかります。
仕込みは、できあがった米麹に大豆と塩を混ぜて樽に詰める作業。
いわゆる家庭の手づくり味噌の拡大バージョンで、昔ながらの製法です。
今年の製造予定数は、
「米味噌」6樽、「たっぷり麹味噌」16樽、「麦味噌」3樽。
今日は、その内の「たっぷり麹味噌」を4樽仕込みます。
代表理事の小暮さんは、
「たっぷり麹が一番人気だね。麹が多いから甘めで、塩分は控えめ。
高齢化の時代に塩分控えめの味噌がうけているのかな」と、話していました。
ちなみに我が家は「米味噌」愛用中ですが、そろそろ「たっぷり」に移行しようかしら。
「麦味噌」も味わい深くて美味しいですよ。ブレンドしても良いですしね◎
ぜひ皆さんも3種類を食べ比べてみてくださいね!
★「原峰のかおり」詳細は→コチラ←からご覧ください★
さて下の写真は、今朝完成したばかりの米麹。
新しい米麹を仕込む傍ら、発酵機から取り出して計量しておきました。
▲米粒の表面に麹菌がついて、真っ白です。
まずは、この米麹を撹拌機に入れてスイッチON。
撹拌機の羽根がぐるぐると回っている中、米麹の固まりをほぐしていきます。
手を巻き込まれないように気をつけて。
▲羽根の回転を見続けていると目が回りそうです…。
こちら↓では、午前中に準備しておいた大豆がバッチリ蒸し上がっています。
「原峰のかおり」に使う大豆は国産で、一部は多摩市産です。
今日の取材はラッキーなことに、その多摩市産の大豆(サチユタカ)!
蒸したての大豆はふっくらツヤツヤ。見るからに美味しそうです。
加工場内に広がる きなこのような大豆の甘い香り、
写真から伝わったらいいのになぁ!
このままだとアツアツなので、冷却槽に入れて人肌に冷まします。
「冷まさないと米麹と合わせた時に麹がヤケドしちゃうからね」と、
教えていただきました。そうでした。麹菌は高温に弱いのです。
▲冷却槽に入った大豆。中でファンが回って熱を逃がしてくれる仕組み。
大豆が手で触れるくらいに冷めたら、すり潰します。
良い機械があるんですよ〜。これこれ↓ 電動ミンサー。
お肉屋さんで挽き肉にする機械に似ていますね。(同じかしら?)
▲ミンサーから にゅ〜っと押されて出てきたのは、100%大豆のモンブラン!?
蒸した後の大豆は、蒸す前の2倍くらいの重さに変わっているので再度計量。
その値と米麹の重さを合わせ、加える塩の量を計算します。
▲すり潰した大豆の重さを量っているところ。「13kgちょうど〜」。
▲大豆の重さを聞いて、塩の量を算出。塩を量る係に伝えます。
▲塩を計量中。塩は「赤穂の天塩」を使っています。
そして、先ほどのすり潰した大豆を米麹の入った撹拌機に投入!
量った塩を入れて混ぜた後、
湯冷まし(沸騰させた水を冷ましたもの)を加え、さらに混ぜます。
だんだんと、しっとりとした質感になってきました。
大豆のハンバーグができそうな感じ。手で軽く握って質感を確かめます。
「いいね。ちょうどいい(水加減)」と、いうことで一発合格◎
撹拌機の底の掻き出し口を開けて、中身を樽へ移します。
▲ビニール袋をかけて準備しておいた樽に、味噌を移します。
樽に入った味噌は、上から手でギュッギュッと押して圧縮。
隙間ができると発酵が均一にならないので、樽の中に空気が残らないように
力を込めて味噌を押し込みます。
家庭での味噌づくりも、団子状にして容器に隙間なく詰める工程がありますが、
それと同じ作用。他の菌の発生や繁殖を防ぐ大事なポイントのひとつです。
せっかく仕込んだ味噌をカビさせないポイントふたつめは、振り塩と密閉。
表面を平らにしたら、塩をまぶし、ラップをピチッと張り、
味噌が空気に触れないようにします。
そして、中蓋をしたら重石を載せて、袋のビニールの口をしっかり閉じます。
樽の外蓋をして、1樽の仕込みが完了しました★
これで冬を越え、春→夏→秋の10月頃になるまで、蓋を開けることはありません。
ゆっくりと、麹菌の働きにまかせて発酵・熟成させます。
▲1樽の重さは60kgくらい。ジャッキで持ち上げて発酵室に積み上げます。
味噌を早く熟成させるために、加温してつくる方法もありますが、
「原峰のかおり」は、自然のままに発酵・熟成させている天然醸造。
発酵室は「夏は暑いし冬は寒いよ」とのこと。
上部の小窓は常に開放されており、外気と接しているような環境です。
多摩の四季の移ろいの中、時間をかけて美味しくなるのを待ちます。
▲窓には遮光資材が張られ、日差しや雨風の影響が無いようにしています。
普段は電気も消されているので暗くて静かな蔵のような部屋です。
こちら↓では、使い終わった道具を洗浄中。
仕込み作業と同時進行で、いつでも清潔な道具を使えるように備えます。
その後も作業は続き、1時間ほどで今日の予定分の4樽の仕込みが終了。
ふうっと一息つく間もなく、片付けに取りかかります。
ボイラーや、冷却槽や撹拌機などの大きな機械も丸ごとゴシゴシ。
ピッカピカの機械で、また明後日も同じように味噌づくりが行われます。
今回の取材は、「原峰のかおり」ができるまでの ほんの一工程。
米や大豆を栽培するところから始まっていますから、
味噌としてわたしたちの食卓に登場するまでには長い月日と
農家さんたちの手間ひまがあることが分かりますね。
多摩の恵みをたっぷり詰め込んだ美味しいお味噌「原峰のかおり」。
下記のお店で販売しておりますので、ぜひ、お求めください〜☆
【原峰のかおり 特約販売店】
■JA多摩支店内グリーンショップ多摩
■小山商店(関戸)
■みなみの恵み(日野)
■JA東京みなみ各支店
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今年も始まりましたよ!
1月といえば、多摩の味噌「原峰のかおり」製造シーズン。
多摩市農産加工組合の組合員で米農家(太田農園・㟁(きし)農園・小暮農園・柚木農園)の
みなさんは、毎年この時期に連日、加工場に集まって味噌の製造を行っています。
主な工程は、
(1)原料の準備…米や大豆の計量・洗浄・浸水
(2)米麹づくり…米を蒸して麹菌を付け、発酵させる
(3)仕込み…できあがった米麹に大豆や塩を混ぜ合わせて樽に詰める
「原峰のかおり」に欠かせない原料=米麹は市内産の米100%。
その米麹づくりが行われる日の朝8時、取材におじゃますると、
すでに白衣姿の農家さんたちが作業中!
昨晩から浸水させておいた米を、蒸篭(せいろ)に移しているところでした。
▲ブルーのネットの袋に入っているのが米。蒸篭に出して広げます。
米は水をたっぷり含んで、しっとり。朝6時半に水から上げたそうです。
暦は「大寒」で、今朝は特に冷え込みました。早朝の水仕事、こたえますね…!
▲蒸篭の中に収まった米。
2つのボイラーに積まれた蒸篭はタワーのよう。
しばらくして、蒸気が上がったら約30分間蒸していきます。
では米が蒸し上がるまでの間、ちょっとお茶でも…というワケにはいきません。
次の工程への準備作業がいろいろあるのです!
米麹づくりは、
1日目…夕方に米を計量し、洗浄→浸水。
2日目…蒸した米に麹菌をまぶして、発酵機に入れる。
3日目…朝と晩、発酵機から取り出して、切り返し、また発酵機へ入れる。
&夕方、翌日分の米を計量して洗浄→浸水。
4日目…発酵完了。発酵機から取り出して、その日の午後の仕込みに使う。
&2日目と同様に、蒸した米に麹菌をまぶして、発酵機に入れる。
この繰り返し。
今日は、このスケジュールの4日目にあたり、
発酵が完了した米麹を発酵機から取り出す作業がありました。
発酵機は、麹菌の活動に最適な40℃に設定されていて、中はホカホカ。
しゃもじで切り崩すと、ほわわ〜っと麹の香りと湯気が立ちます。
炊きたてのごはんと違うのは、しっとり感が無く、パラッとしています。
取り出した米麹は、今日の午後に行われる「仕込み」に使う分を計量し、
一部を販売用として袋詰めしました。
▲1袋500g/500円で、いきいき市で販売されました。
さて次は、作業台に専用の板を敷いて、メッシュ状の大きな布を広げて掛け、
米麹をつくる場所をセッティング。
そのうちに蒸篭の湯気がモクモクと勢い良く上がってきました。
9時過ぎ、ここから農家さんたちは米麹職人に変身☆
一番下の蒸篭から順に取り出し、米を作業台へ出していきます。
「このあとに付ける麹菌は、熱すぎると死んでしまうからね、
触っても大丈夫なくらいに冷ますよ」
アツアツの米の塊をしゃもじで手早く崩し、広げていきます。
適温は40℃くらいだそうですが、職人は手がセンサー。
米の温度を手で確かめながら、広げたり、上下を返したりして冷まします。
2面の作業台いっぱいに米が広げられ、加工場内が白い湯気に包まれるこの光景。
年に1度の取材ですが、今年も変わらないこの景色に、安堵してしまうわたしです。
これからも毎年、この米麹づくりが伝統のように続いていくことを願いながら、
何枚も何枚も写真を撮らせていただきました。
(農家さんから「ねぇねぇ、カメラのレンズって曇らないの?」と尋ねられ、
カメラ素人のagri agriスタッフ、「た、たぶん、ちゃんと写ってますです!」)
米が適温に冷めたら、いよいよ麹菌を付けます。
あらかじめ量っておいた粉末状の麹菌を、米の上から振りかけて…。
麹菌が行き渡るように、まんべんなく混ぜ合わせます。
やさしく、やさしく。
混ぜ終わったら、敷いていたメッシュの布で米を包み、発酵機へ運びます。
▲米が発酵機に入りました! 平らにならしています。
▲次の蒸篭から、また米が出されていました。
その後も、蒸し上がった米を蒸篭から出して、冷まし、麹菌を付けて…を繰り返し、
2時間ほどで、今日の予定分の米麹の仕込みが終わりました。
さて、使った蒸篭や作業台を洗って、これで終わりかな?…と、思ったら、
あとひと仕事!
午後に、米麹と大豆と塩を合わせる「仕込み」があるので、
それまでに、大豆を蒸しておかねばなりません。
▲今日の仕込みに使う大豆は多摩市産。今朝6時半に水から引き揚げておきました。
▲蒸篭に入った大豆。水を含んで膨らんでいます。
ボイラーの上に、今度は大豆の蒸篭のタワーができました。
午後の作業開始まで3時間ちょっと、じっくり蒸かしていきます。
さぁ、これで午前の部の作業はおしまい。
午後の「仕込み」も取材させていただきましたので、
続きは→コチラ←からご覧ください★
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我が家の昨年の年越し蕎麦は、多摩市内産のそば粉で作った自家製麺。
すっかり市内産の粉もの(そば粉&中力粉)に夢中のagri agriスタッフです。
※初めての蕎麦打ちのブログはこちらから→「多摩市産そば粉で蕎麦打ちに挑戦!」
※市内産中力粉を使った時のブログはこちら→「多摩市産の小麦でうどん、作ってみました」
▲《ご報告》蕎麦打ちリベンジは手打ちではなく製麺機に頼ることに(苦笑)
おかげさまで、ちゃんと蕎麦らしい麺になり、美味しくいただきました。
▲市内産そば粉は生産農家さんが自ら製粉。挽きたてなので香りが豊かです。
アンテナショップPonteなどの市内直売所で購入できます。(売り切れている時もあります)
そば粉を買った際、農家さんから「そばがきやガレットもオススメ!」と
教えていただいたので、さっそく作ってみましたよ♪
《そばがき》
材料:市内産そば粉50g、熱湯60cc(全量は入れない)、麺つゆ、ネギ、わさび
お蕎麦屋さんのそばがきは、鍋で加熱しながら作るみたいですが、
農家さんに教えていただいたのは、器ひとつでできる簡単な方法。
器にそば粉を入れ、熱湯を少しずつ注ぎながらよく混ぜます。
お好みの硬さになるまで湯量を調節しながら、練るように混ぜ続け、
滑らかになったら、スプーン等ですくって、ポッテリと器に盛りつけて完成。
麺つゆと薬味でいただきます。
▲お湯は必ず熱湯で。冷めないうちにサッと混ぜます。
▲粉と同量かちょっと多いくらいで程よい練り加減になりました。
▲とぅるん♪と滑らか、蕎麦の香りが抜群の「そばがき」完成。
わさびを効かせて、お酒のアテにも良さそうです。
…
おまけ《そばだんごのぜんざい風》
材料:そばがきの生地、粒あん(ぜんざい)、塩
そばがきの水加減を控えて、固めにつくった生地をフライパンで焼くと、
蕎麦の風味に香ばしさが加わって、素朴で美味しい焼き団子になります。
両面に焦げ目が付くくらい焼くと、外はカリカリ、中はねっちり。
器に盛り、粒あん(ぜんざい)をのせて、塩をパラリ。
▲油は敷かず、弱火で静かに焼きます。
▲塩を少し加えると味が締まります。ほっこり和スイーツの完成です♪
…
《ガレット》
材料:市内産そば粉150g、塩 小さじ1/4、卵1個、水250ml
具材:卵、ハム、シュレッドチーズ、塩こしょう
ボウルに、全部の材料を入れて良く混ぜ、
油を敷いて熱したフライパンに、生地を薄く広げて焼く。
生地の真ん中にチーズを散らし、ハム、卵を載せて、塩こしょうをする。
四方向の生地を内側に少し折りたたんだら、蓋をして蒸し焼きに。
▲玉じゃくしの背で生地を広げるも、薄くするのがなかなか難しい。
▲卵は先に器に割り入れておくと、生地の上に慎重にのせられます。
▲完成〜! ボリューム満点。味も満点◎
ガレット生地は、カリッと香ばしくもあり、もちもち感もあり、
蕎麦の風味がちゃんと生きています。
卵の黄身を全体にとろりと絡めて召し上がれ♪
…
小麦粉の身近さに比べたら、遠い存在だった そば粉ですが、
袋から出したときの香りの良さや、水分を合わせたときの混ざりやすさで
使う度に親近感が沸いてきました。
さらに、いろいろな料理やお菓子づくりに活躍しそうですよ!
地元の農家さんが多摩の風土で育てた蕎麦の味、
みなさんにもぜひ味わっていただきたいです。
「多摩市産そば粉」のお求めは、市内直売所でどうぞ★
※新蕎麦の粉は毎年11月から販売開始。
生産農家さんの手元にある蕎麦の実の在庫が無くなり次第、販売終了です。
販売店の売れ行きに合わせて都度、製粉して納品されているので、
タイミングによっては店頭に在庫が無い場合もあります。
あらかじめご了承ください。
(a)
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多摩市の暮れの風物詩といえば、「多摩市内産 お正月野菜の直売会」。
昨年は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて中止に。
年に1度とはいえ、毎年の恒例行事が無いというのは寂しいものでした。
今年は感染防止対策を徹底し、12月29日(水)に開催!
お客さんも、農家さんも、わたしも、この日を心待ちにしていましたよ〜。
会場はいつもと同じ、多摩市役所の地下駐車場。
開店時刻の9時を前に、たくさんのお客さんが並んでいました。
例年と違うのは、お客さんの行列がソーシャルディスタンス!
朝日の温かさをポカポカと背中に感じながら、しばし開店を待ちます◎
列の先頭付近のお客さんたちは、朝8時頃から並んでいたとか。
「去年は中止でしたけど、ここには毎年買いに来ているんです」
「前はもっと遅い時間に来ていたんですが、今日は買いたい野菜があるので、
(売り切れてしまう前に)早めに行こうと思って」
「野菜と、あとは花も買って帰りたい。花はいつも人気なんですよね」
常連のみなさん、直売会の人気ぶりを良くご存知です。
さて、そんな行列のお客さんたちに恐縮しつつ、
一足お先に売場を拝見させていただきました!
▲白菜やミニ白菜。中には、赤ちゃんくらいの重さの立派な白菜もありました。
▲大根といっても種類はいろいろ。こちらは三浦大根やミニ大根、紅芯大根、辛味大根。
▲ちょうど良いサイズ感の青首大根。葉っぱ付きもありました。
▲カブもいろいろ。白・赤・紫、どの色にしよう?
▲今年は豊作なのでしょうかね。美味しそうな長ネギがいっぱい並びました。
▲お正月の煮物には里芋を入れますか?それとも八ツ頭??
▲ニンジン。葉っぱ付きもあります。
▲定番の野菜もありますよ。こちらはキャベツ。
▲ブロッコリーとカリフラワー。
▲サツマイモは、安納、ふくむらさき、シルクスイート、
黄金千貫、太白、紅はるか、ベニアズマ…と、種類豊富!
▲冬、寒くなり甘味が増して美味しいホウレンソウ。
▲お雑煮に欠かせない小松菜もたくさんありますね!
▲果物もよりどりみどり。金柑、シークワーサー、キウイフルーツ、オレンジ、
ポンカン、みかん、レモン、柚子…
注目のお正月飾りコーナーは、松、千両、水仙、ロウバイなどの切り花や、
可愛らしいお正月の花材で作られたアレンジもありました。
ミニ門松や松飾りも。みんな多摩市産!
わたしが勝手に萌えてしまったのは、乾物と農産加工品のコーナー。
商品棚の代わりは、軽トラックの荷台です! いかにも農家さんらしいアイデア★
▲2台の間は人が一人通れるくらいの間が空けられ、行き来しやすくなっています。
▲左の軽トラックの荷台。原峰のかおり、なめこ、切干し大根などが並んでいました。
▲右の軽トラックの荷台。新米、黒米、新そば粉、乾麺(うどん)など。
写真には載せきれませんでしたが、他にもゴボウ、椎茸、キクイモ、ヤーコン、山芋、
水菜、かつお菜、菜の花、パクチー、レタス…などなどが並んでいました。
量もすごいですが、この種類の豊富さには毎度驚かされますね。
▲農家さんが「予定時刻の5分前に開店します!」と行列のお客さんたちにアナウンス。
いよいよ2021年最後の直売会が始まりました!
▲入口で買い物カゴを受け取ったお客さんが次々と場内へ。
場内は入場制限をしているので混雑せず、ゆったりと野菜を見て回れます。
ご夫婦で、親子で、家族と一緒に「あれ買った?」「もうひとつ取ってきて」と
相談しながらのお買い物も楽しいもの。
あれよあれよと買い物カゴに野菜が山盛りになります。
農家さんたちは、お客さんの誘導や売場の整理整頓、レジも担当します。
お会計が終わると、
「今年もありがとうございました!」「良いお年をお迎えください!」
お客さんと農家さんたちの何気ないやりとりが聞こえてきます。
マスク越しに、笑顔が見えるようです。
レジを通って再び野菜が山盛りとなったカゴは、
案内係の農家さんが、空いている作業台へと運んでくれます。
「2番レジのお客様、こちらにお荷物置いておきますからね〜」
▲会計が済んだお客さんの野菜を作業台まで運ぶ農家さん。
お客さんは、案内された農家さんの後をついて、袋詰めをする作業台へ。
お財布を出したり、お金をしまったり、手がいっぱいになりがちなレジで、
自分が買った山盛りの野菜を、作業台まで運んでくれるのは助かります。
持参した袋などに野菜を詰め替えていたお客さんたちは、
予定のものが買えた様子で、とても満足そう。
みなさん良い買いっぷりなので、写真を撮らせてもらいました。
▲無事にお目当ての切り花や松などが買えて、ホッと安堵のお客さん。
これは立派なお正月飾りが仕上がりそうですね☆
▲こちらのお客さんは、「冬休みで子どもたち家族が帰ってくるから、
すぐ食べきる量ですよ(笑)」と、ダンボールに入った野菜を抱えて駐車場へ。
▲1種類につき3個ずつの野菜が入って「3家族分なんです!」と、
ボリュームたっぷりなお買い物を見せてくださったお客さん。
みなさんの充実したお買い物の様子から、
地元の農産物への信頼や期待が伝わってきました。
来年は通常通りの運営で、笑顔がいっぱいの直売会になると良いですね。
農家のみなさん、2021年も新鮮で美味しい野菜をありがとうございました。
今年も市内産の農産物をたくさん食べて、応援していきますね★
(a)
]]>「援農ボランティア意見交換会」
今年で7年目となる多摩市の援農ボランティア講習会。
先日、多摩市役所の会議室にて「援農ボランティア意見交換会」があり、
取材におじゃましました。
多摩市の援農ボランティアでは、年に1〜2回、関係者が集まって
日頃の活動で感じていることなどを共有し、より良い仕組みとしていくための
意見交換会を実施しています。
昨年度はコロナ禍で開催できず、テーブルを囲んで顔を合わせるのは久しぶりです。
この日に集まったのは、援農ボランティア、講習生、受け入れ農家さん、協力農家さん、市の経済観光課職員、JA東京みなみ多摩支店の職員、多摩市&長野県富士見町共同アンテナショップ Ponte代表、総勢35名。
ここで、ちょっと「多摩市の援農ボランティア」についてのおさらい。
多摩市では、後継者不足や高齢化に悩む農家の担い手支援策として、
市内農家の農作業を支援する「援農ボランティア」を募集しています。
援農ボランティアになるためには、まず「援農ボランティア講習会」を受講。
約1年間、ボランティア受け入れ農家の畑での実習、協力農家での技術講習等で、
農業に携わる上で必要な知識と技術を学びます。
規定回数を修了すると、多摩市の援農ボランティアとして登録され、
市内農家からの派遣要請に応じて活動することができます。
(参照:多摩市HP「援農ボランティアとは…」)
また、令和2年度からは東京都農林水産振興財団主催の援農ボランティア養成講座
「東京の青空塾」と連携して、座学や財団の試験圃場見学、視察研修なども行っています。
▲受け入れ農家先での実習の様子。
▲受け入れ農家先での実習の様子。
▲全体講習会では、多人数で行うと効率の良い作業をメインに。
▲農家さん1人で3日かかる作業が、みんなで力を合わせると1時間半で終了!
▲農家見学会では、農家さんに圃場を案内していただきながら、野菜作りへの思いや
工夫などをお聞きします。お人柄がわかるとお手伝いに行きたくなりますね。
…
普段、畑では農作業着で会って、楽しく共に作業をしているボランティア、
農家さん、職員の方々ですが、会議室で着座して「意見交換会」となると、
少し緊張感が・・・。
はじめに市職員から、開催の挨拶と主旨の説明があった後、
「多摩市援農ボランティアLINEオープンチャット」の紹介がありました。
今秋に開設されたばかりのツールで、SNSアプリ「LINE」を活用した
多摩市援農ボランティア関係者のみが参加できるチャットルームです。
発言が参加者全員に一斉に届くので、タイムリーな情報共有が可能になり、
農家さんが援農の募集をかけたり、ボランティアがそれに応えたりできます。
たとえば、
「◯◯農園です。明後日、午前中に種蒔きをするので4〜5名、集まれますか?」
「はい! 行けます。持ち物はありますか?」
「△△農園です。明日の草取りは、雨のようなので△日に延期します」
「わかりました。△日も行けます!」
と、いった具合です。
▲多摩市援農ボランティアLINEオープンチャットのイメージ(意見交換会の資料より抜粋)
…
さて今日の議題、「援農ボランティア派遣要請について」の意見交換では、
農家さん・ボランティアの本音が聞こえてきました。
様々な種類の野菜を露地で栽培している方が多い市内農家さん。
季節に合わせて作業の量や内容も細かく変わります。
「冬の今は、あまり人数を必要とする急ぎの農作業って無いかも」
「いろいろな野菜を作っているから、収穫期など、一気に忙しくなる時がある」
「雨が降る前が一番忙しい。種蒔きなら、予定を前倒しして済ませておかないと」
というように、
農家さんによって、手伝ってほしい状況やタイミングはそれぞれ。
また、天候や作物の生育次第で作業予定が決まるため、
事前に日時や内容を決めての派遣要請は難しいことが共有されました。
そんな時こそ、オープンチャットの活用でうまくいくかもしれませんね◎
大人数のボランティアの派遣については、
「同じ作物の種を大量に蒔くとしても、全部を1日で蒔くわけじゃないから、
そこまで大人数じゃなくても大丈夫。でも先日、ボランティアさんにお願いし、
続けて同じ作物の苗を定植してもらい、丁寧な仕事と早さに、助かりました」
「決まった期間で終えないといけない作業がある時に、雨の日が続くと計画が
後ろ倒しになってしまう。そうなると、とたんに予定が詰まって忙しくなる。
そんな時に、ボランティアさんに来てもらえて、感謝しています」
と、いった声がありました。
一方、大変な作業だからこそ要請を迷うこともあるそうで…
「除草のためだけに来てもらうなんて酷ですよね」
「出荷前の準備が一番忙しいけど、早朝に農園に来てとはお願いしにくい」
「農作業を学びたい、楽しみたいと思っている方に応えられているのか心配…」
農家のみなさんのお気遣いと優しさが伝わってきました。
そんな声に、ボランティアの方々からは、
「我々はボランティアなので、草取りも種蒔きも楽しんでやっていますよ」
「真夏の昼間に草取りはキツいけど、朝5時でも遠慮なく集合かけてください」
「草取りも落ち葉集めも、奥が深いと思うし、楽しんでいますから遠慮しないで」
と、なんとも頼もしい言葉がー!
早速、1月には「落ち葉集め」「堆肥の切り返し」などの
冬の定番作業、力仕事が待っています。
ボランティアのみなさんが駆けつけてくださったら、心強いですね。
会は和やかに進行し、中盤からは率直なやりとりもあり、笑顔が溢れる場面も。
例年なら、「援農ボランティア交流会」などの食事を交えて親睦を深める機会があるのですが、
まだまだコロナ禍ということもあり、お預け。
でも、新しくできたオープンチャットの中で、楽しい交流ができそうですね♪
多摩市の援農ボランティア講習会、どんどん進化していますよー!
agri agriも引き続き、みなさんの活躍を追いかけてまいります☆
(a)
]]>蕎麦打ちリハーサル☆
以前、多摩市産の小麦粉で「多摩そば(うどん)」を作ったことから、
手づくり麺の美味しさを知ってしまったagri agriスタッフ。
このたび、多摩市産そば粉を使って、初めて蕎麦打ちに挑戦しました。
先に結果をお知らせしますと、
風味が華やか、味もしっかりしていて、大変美味しくできました。
ところが、麺を切るのときに生地がくっついてしまって・・
…という、失敗話はブログ後半で披露しますね(苦笑)。
多摩市産そば粉は、アンテナショップPonteなどの市内直売所で売っていますが、
いつもあるわけではないので、見つけたら運命だと思ってご購入ください!
そば作りの配合は、農家さんから「外一(そといち)が良いよ」と教えていただき、
そば粉10:中力粉1で作ることにしました。
(「そばがき、ガレットもオススメ」とのことでしたので、次回、挑戦します!)
▲そば打ちに使う主な材料と道具。
《材料》
多摩市産そば粉300g、中力粉30g、打ち粉(中力粉)適量、水150cc
【1:そば粉と中力粉を合わせて、ふるう】
ふるっていると、早速、そば粉の良い香りが漂ってきました!
粉はとてもキメが細かくて、触るとサラッサラ。
【2:水を少しずつ加えながら、粉全体に水分が行き渡るようにする】
最初に、用意した水150ccの内の1/3くらいを、粉にサッとかけて混ぜます。
指先を使って手早く。まんべんなく混ぜると、ポロポロした感じに。
【3:残りの水は3回くらいに分け、少しずつ加えては混ぜる】
少しずつ水を足しては混ぜ、足しては混ぜ…を繰り返していくうちに、
おからのようにポロポロとした固まりが、小石サイズになってきます。
(この時点で、手指が粉にまみれ、撮影をあきらめたので、写真省略!)
【4:ひとまとめにして、捏ねる】
全部の水を加えた後も、まだ粉っぽい状態ですが、ひとまとめにして捏ねます。
捏ねても、生地がボロボロとヒビ割れしたり、まとまらない時は、
少し手に水をつけて捏ねてみると、だんだんと滑らかになっていきます。
【5:生地を丸めて、ツヤツヤになれば捏ね上がり】
【6:手の平で生地を押して、1cm厚くらいにする】
生地が台にくっつかないように、打ち粉をはたき、生地を平らに伸ばします。
【7:麺棒を使って、円の形をキープしながら伸ばす】
一定方向ばかりに麺棒をかけると均一に薄くならないので、
生地を回しながら、だんだんに伸ばしていき、厚さ2mmを目指します。
【8:さらに薄く伸ばし、四角い形にする】
2mm程度に薄くなったら、麺棒に生地を巻きつけて、コロコロっと転がすと、
生地がペロンと伸びます。最終的に厚さ1mmくらいにしたいのと、
四角い形になるように角を出していきます。
【9:生地を畳んで、好みの太さにカット】
伸ばした生地に打ち粉をはたき、包丁の幅に合わせて畳みます。
生地の幅が包丁と同じかそれ以上だとカットしにくいので、控えめに。
わたしは4つに畳みました。
麺の幅を細く、一定に切るためには、ガイドの役割をする「こま板」という
道具を添え、そこに包丁を当てながら切ると細麺が作りやいのですが、
一般家庭に「こま板」は無いので、木箱の蓋で代用。
押し切りしたら、その包丁をちょっと板の方へ傾けて、板を麺の幅の分だけずらし、
次は、その板に沿って、押し切りをします。
切ったら、ずらし。切ったら、ずらし。…を繰り返して細く切っていきます。
ところが、ここで問題が発生。
4つに畳んだ生地が、押し切りをしている内に、くっついてしまいました…!
切り終えた麺もくっついていて、細いのに厚い麺になっているではありませんか!
さぁ大変。
麺に粉をはたきながら、くっついた箇所を広げる作業が始まってしまいました。
しかし、1本1本、広げている間に、畳んだ位置で麺がプツッと切れ。。。
畳んだ箇所を広げれば4倍の長さになるはずが、むなしく4分割に。
きっと、生地を畳んだ時に打ち粉が少なかったこと、
板をおさえる左手に力が加わりすぎたことが敗因だと思われます。
ああ! 絶対にリベンジします。
(後日、農家さんにお聞きしたら、「捏ねが足りないと、(麺が)切れやすいよ」と教えていただきました!)
【10:たっぷりのお湯で茹でる】
湯が沸騰したら、ひとつかみ分の麺をいれて1分ほど茹でます。
茹で上がったら流水で洗い、氷水でしめれば完成〜★
さっそく、麺だけをそのままいただくと…、
口当たりはチュルリと滑らかで、蕎麦の華やかな香りと味がしっかり!
麺つゆにつけるのがもったいないくらい、美味しいんです!
塩をちょこっとつけても良いですね〜。
▲冷たい「ざる蕎麦」はもちろん、温かい「かけ蕎麦」もバッチリ美味でした。
今回は、年越し蕎麦のリハーサル&初めてのそば打ち。
作っている間、あんなに蕎麦の良い香りがするなんて、驚きでした。
うどんのように生地を寝かせなくてOKなので、作るのにさほど時間がかかりません。
お店の蕎麦を目指して、細くて長〜い麺をつくるには技術が必要そうですが、
そば粉自体が美味しいので、形はどんなでも、きっと美味しく仕上がります!
ぜひ、挑戦してみてください〜♪
(a)
]]>
多摩市産ミカンの季節がやってきましたね★
ミカン大好きなagri agriスタッフは、特に多摩市産ミカンをひいきにしております。
なぜなら、直売所のPOPにも書いてありましたけれど、ちゃんと「酸っぱい」から。
甘いだけでなく、ミカン特有の爽やかな酸味と風味がしっかり味わえるんです。
そして旬のミカンは、香りが最高で、ジューシーで……語り出したら止まりません。
昨今、若者の果物離れ(皮を剥く果物が敬遠されているらしい…)を耳にしますが、
食卓にミカンが積んであったら無意識に手が伸びて、皮もほぼ無意識で剥いて
3口くらいで食べてしまうわたしには、信じ難いウワサであります。
そして、地元の果物の美味しさをもっと伝えていかねばと思います。
前置きが長くなりましたが、
12月上旬、ミカンを栽培している伊藤農園(乞田)を訪ね、
ミカンの収穫の様子を取材させていただきました。
▲伊藤忠男さん。自宅からミカン畑まで、収穫用の道具類を載せた一輪車を押して。
ミカン畑は坂を登った先の高台にあり、日当たりの良い南向き。
全部で28本のミカンの木が植えられています。
▲写真左の大木は柿。その後ろに青々と見えるのがミカンの木々。
▲畑の奥側から撮影。ミカンの木が等間隔に植えられています。
「母親が80歳の時の節目で植えたから、21年経ったということだね」と、
このミカン畑を作った当時を振り返る伊藤さん。
将来大きく育つことを想定して、約3m間隔で苗木を植えたそう。
今では立派に成長。畑の中に入っていくと、ミカンの森にいるようです。
▲伊藤さんの後をついて、畑の奥へ…
今年は去年の半分くらいの出来だと事前に伊藤さんからお聞きしていたものの
あたりには、日の光を受けて色鮮やかに映るミカン、ミカン、ミカン。
こちら↓は、まだ植えてから4年ほどの若木ですが、大きな実がついていました。
ミカンを収穫するときは、大きすぎず小さすぎずのサイズ感のもので、
色の付きを見て、全体がオレンジ色に熟しているものを選び、
実に近いところの茎をハサミでパチンと切ります。
ミカンがとれたら、ヘタのギリギリのところの茎にハサミの先を入れて、
またパチン。
「これ(ヘタから出ている茎)が出っ張ったまま収穫袋に入れていくと、
他のミカンを傷つけてしまうからね。こんな感じで(茎を切り直す)」と、
収穫の際の注意点を教えてくれました。
伊藤さんがエプロンのように腰に巻いていたのは、
酒屋さんの前掛けをリメイクした収穫カゴ代わりの収穫袋。
「すごく丈夫な布でね、良いんですよ」と、とったミカンをそっと入れます。
ひとまず、この腰巻きエプロン風の収穫袋に入れながら作業を進め、
袋に貯まったら、持ってきた大きな米袋に移します。
▲エプロン風収穫袋から、米袋へミカンを移し入れました。
たくさん実っていると、どこからとれば良いかと目が泳いでしまいそうですが、
伊藤さんは「この木のこっち側が良い」と見当をつけ、収穫の手を休めません。
パチン、パチン。パチン、パチン。
茎を切る音と、出っ張った茎をさらに切り落とす音が、小気味よく響きます。
ミカンは、5月の連休中くらいに白い花を咲かせます。
開花期は1週間ほどと短いそうなのですが、満開の景色も、それはそれは見事だそう。
その後、パチンコ玉ほどの青い実をつけると、夏の間にだんだんと大きくなって、
収穫する頃のサイズに成長。秋に黄色く色付きはじめ、11月に収穫期を迎えます。
▲これで1本の木です。3本分くらいありそうなボリューム!
今日は約30kgを収穫。
ミカンが入った米袋を一輪車に乗せて、自宅へ戻ります。
と、帰る前に…。
最初に見た、あの大きな柿の木についても教えていただきました。
種類は禅寺丸(ぜんじまる)。樹齢は150年以上だそうです。
「昔、このあたりの家々はみんな茅葺きでね、
屋敷の裏にはこうした柿の木が何本か植えられていたんだけど、
(ニュータウン開発の)区画整理の時にみんな切ってしまったんだよね。
乞田、貝取、落合あたりで、これだけ古い柿は、この1本しかないんじゃないかな」
運良く、この木だけは、切られることも移植することも無く、
ミカン畑とニュータウンの街並を見守るように、今日も生きています。
「柿は落葉樹だからね、今は葉が全部落ちてこんな姿だけど、
3月、4月頃になればちゃんと葉が出てくるし、10月半ばには実がなりますよ。
夏の間は、このミカン畑の草刈りなんて暑くて大変なんだけど、
その頃の柿の木は葉がたくさん茂っていて、木陰ができてちょうど良い。
この下で涼んだり、お茶飲んだりしてね」
そう話す伊藤さんと一緒に、木を見上げました。
▲太い幹と複雑に広がる枝ぶりが歴史を物語ります。
ミカン畑の高台から坂を下り、また自宅のある坂を登り、ミカン30kgを運びます。
今年は少ない収量なので一輪車ですが、
多い年はガソリンエンジンで動く運搬車で往復するそうです。
収穫したミカンは、このあと1個1個、布で汚れを拭き取り、計量しながら袋詰め。
まだまだ作業は続きます。
この日は午後に「いきいき市」があり、野菜の出荷準備も待っています。
そう、伊藤さんはミカンだけでは無いのです。
(そんなお忙しい時に取材におじゃまさせていただき、ありがとうございました!!!)
「明日はPonteがグリナード永山のイベントに出店するんだって?
(お店の人から)いっぱい納品してねと頼まれたんだよね」と、伊藤さん。
もしかしたら、今日のミカンがお店に並ぶのかもしれませんね。
そして、みなさんの食卓にも…☆
(a)
]]>@KAOマルシェ&グリーンショップ多摩
11月25日(木)は、多摩市役所の芝生広場で
「KAOマルシェ(主催:KAOFES実行委員会・多摩市経済観光課)」の日。
多摩市内の飲食店さんをはじめ、お菓子屋さん、コーヒー屋さん、酒屋さんなどの
おいしいもの・ステキなものが大集合するマルシェで、
市内農家さんたちによる農産物の直売もあり、
agri agriスタッフはエコバッグ片手にお買い物に行ってきました♪
11時半のオープンより少し早めに会場に到着。
すでにお客さんがたくさんいらっしゃいます。
さあさあ、お目当ての市内産農産物直売のテントへ一直線!
今日はどんな野菜が並んでいるかな?
▲11時半になり、お客さんで賑わう市内産農産物の直売テント。
おお〜。立派な大根やカブがたくさん!
間引き菜が販売されていた時期から見ていると
「大きく育ったねぇ」と声をかけたくなります。(誰に? 大根に??)
▲玉レタス、キャベツ
▲ブロッコリー、白菜
大根に続き、キャベツに白菜と重量級の野菜が増えてきましたね。
農家さんたち、収穫や出荷作業は大変だろうなぁ。水も冷たくなってきたことだし。
▲里芋、ニンジン
▲サツマイモは、紅はるか、フクムラサキ、安納芋。
▲顔が隠れそうなくらい大きい獅子柚子。
▲ミカン。やっぱり市内産は、ミカンらしい味がします!
▲“カツオ出汁が要らないくらい美味しい”かつお菜と、もち麦、黒米、バターナッツ。
▲ドライ柿、銀杏、パクチー、種無し柚子、パパイヤ。
ズッキーニにトウモロコシ、ゴーヤもありましたよ!
▲ホウレンソウ、小松菜、春菊、ネギなどなど…
ルッコラやパクチーなどの香味野菜もありました。
採れたてなので鮮度と香りがバツグンなのです◎
秋のズッキーニも水分たっぷりで美味しいんですよね。
種無し柚子っていうのは初めて見ました〜。
いやぁ、今日もバラエティーに富んだ品揃えでしたね。
▲あれもこれも買いたいですが、冷蔵庫の野菜室のキャパを考えて厳選…!
お会計もまた人気で、すでに4人くらいのお客さんが列を作っていて、
わたしの後ろにも何人か。
みなさん、お買い物カゴにたっぷり野菜が入っていました〜。
さて次は、多摩市役所の隣の「グリーンショップ多摩」へ!
店頭に「新米入荷」の旗が立っていました。
そう、わたしは多摩市産の新米を買いに来たんです。
入口の前に並んでいた花も市内農家さんが栽培されたものです。
パンジーやビオラなど、元気がよくて色も鮮やか、そして可愛い…。
見たことのない色柄のビオラを発見し、買って帰りたいけれど、
もう今日は手が(買い物の荷物で)いっぱいだぁ。
お店に入ると、まず目の前に「多摩市内産 農産物コーナー」があります。
一目で多摩市の旬がわかりますね◎
▲マルシェで厳選してお買い物したのに、やっぱり何か買いたくなってしまう。
▲棚の反対側から撮影したので、野菜の向きが逆さまでスミマセン。
ありました、ありました☆ (お米はレジの並び)
令和3年産の多摩市内産さとじまん! の、玄米!
▲今年の多摩市産さとじまん(太田農園)は、
11月17日(水)に検査を終え、翌日から販売スタート。
『お米も鮮度』と聞いたことがあるので、
精米したてのものを都度、少量ずつ買うのが良いような気がして、
今日は2kgを標準の精米度(9ぶづき)でお願いしました。
ちなみに、「店頭精米会員カード」を作ると、1kg購入ごとに
スタンプ1個を押印→30個で300円のお買い物券になるんです◎
お米用の紙袋を持参すると+1スタンプ、第2・4木曜日はスタンプ2倍!
この日は新米を買う気満々で来ていますので、米袋持参。
たまたま第4木曜日ということでスタンプ5個押してもらいました〜♪
▲JAの職員さんが手際良く玄米を計量。
ついこの間まで、一ノ宮の田んぼにあった、あの稲穂のお米たちが目の前に。
「多摩市産さとじまん」新米と、
マルシェで買った市内産野菜や果物(あとお弁当とビール)を両手に抱えて、
ホクホク気分で家路へ。
帰ったら、今日のお買い物の記念撮影をしましょう〜。
(a)
*…その後の「おいしい」ご報告…*
さっそく、精米してもらった「多摩市産さとじまん」新米をいただきました。
一般的な炊飯器ですけれど、炊きあがりのツヤには毎度感動します。
もっちりと粘りもあり、噛むと、すーっと溶けていってしまうみずみずしさ、
じんわり甘いお米の味が、しあわせ〜です♪
あ〜、おいしくて何杯でも食べていたい!
「多摩市産さとじまん」は、グリーンショップ多摩をはじめ、
アンテナショップPonte、いきいき市で販売中! (数量限定)
ぜひ、今だけの新米の味をご堪能くださーい。
]]>
タマネギの定植作業@小暮農園
多摩市の援農ボランティア講習生を受け入れている小暮農園(一ノ宮)。
11月16日(火)、援農ボランティアと援農ボランティア講習生※が集まって
作業をするとのことで取材におじゃましました。
(※援農ボランティア講習生は、多摩市が主催する「援農ボランティア制度」で
援農ボランティアとして活動するために、約1年間、市内の受け入れ農家のもとで
行われる講習会や実習などに参加して基本的な農作業を学んでいます)
先月下旬に小暮農園で実施された多摩市援農ボランティア見学会で、
園主の小暮和幸さんから「11月になったらボランティアさんに手伝ってもらって、
タマネギを約1万本、植え付けます」と、お話があったのですが、
もしかして今日の作業はあの場所でやるのかな…?
お〜。ビンゴです。
先月まで田んぼだったところに黒いマルチが敷かれていますよ。すっかり畑です。
しかも、もう手前の畝は全部、タマネギ苗が植わっていました。
援農ボランティアと講習生のみなさんが4回分の実習の時間で植えたそうです。
さて、今日はその続き。
▲タマネギ畑にて。小暮さんとボランティア&講習生のみなさん。
▲これは赤タマネギの苗。根元が赤紫色です。
ちなみに、タマネギは1本の苗から1玉しかできません。
最初に、小暮さんから「後半は機械を使って植えますが、
まずは前回の続きということで。この列からお願いします」と簡単な説明があり、
みなさん早速、苗のトレーを持って畝の前に座り、作業が始まりました。
小暮さんは、後半に植える予定の畝の整備に取りかかります。
今日までに数回連続でタマネギの定植作業をしてきたみなさん。
作業スタート時から、サクサク進みます。
「最初は加減が分からなくて、深く埋めすぎたり、やり直したりもしたけど、
もうだいぶコツを掴んだからね」と話していました。
マルチの穴1つにつき1苗。シートが敷かれている畝は全部、手で植えます。
なんて根気の要る作業!
植え付けのポイントは、
根元の膨らんでいる部分(玉)から、葉が出ている部分(生長点)の
中間くらいの位置が土に埋まるように、真っ直ぐに植えること。
真っ直ぐじゃないとタマネギがいびつな形になってしまうそうなので要注意。
土に植え穴をあけたり、苗の根元周りに土を被せて押さえたりするときに、
みなさんが便利に使っていたのはスプーン。
誰でも同じように効率良く植えられるよう、身近な道具を使った工夫ですね。
▲トレーから抜き出した苗と、便利道具のスプーン。
▲苗を植えたら、上から土をしっかり押さえて、土と根を圧着させます。
遡ること9月上旬、種蒔きも実習しました。すごく小さな種に、とても苦労したとか。
「(土を入れた連結ポットに)1穴2粒ずつとか決まった数を蒔いていくんだけど、
種が土と似ている色だから、途中からどこまで蒔いたかわかんなくなったりして」
「老眼にはキツいよね(笑) 種が小さすぎて! 」
でも、その成果が、今日のこの元気な苗ってことですね〜。
「やっぱり、種蒔きの後はその後の生長が気になるよね」
「自分たちが種蒔きしたところだけ発芽してなかったらどうしよう!って」と話す
ボランティアと講習生のみなさん。
農家さんの作業を担う責任感が伝わってきました。
お話を伺いつつ、1時間ほどで手植えの箇所が終了!
さぁて、残りの苗がこれだけ↓あります。
▲軽トラックの荷台から、ふわっとネギの香り。
機械に苗をセットして…
畝の上へ走らせると…
▲畝の上に機械を走らせる小暮さんと、その様子を見守るボランティアさんたち。
▲出口で苗を挟むようについているタイヤが土を圧着してくれているようです。
「うまく土が寄せられていないところがあったら、手植えの時と同じ感じで、
苗を真っ直ぐにして、土寄せして圧着させておいてくれるかな」と、
小暮さんから指示を受け、機械が植えた後を追いかけるように手直しします。
その後も作業は続き、夕焼けチャイムが鳴りました。
小暮さんが「そろそろ終わろう。続きはこちらでやりますから、
みなさん先に(小暮家へ)戻っていてください」と、声をかけましたが、
「あと、これだけですよね? やっちゃいましょう」
「みんなでやれば、今日で終わりますよ!」と、みなさん。
勢いの良いラストスパートで、残りの苗も全部、植えました!
5回の実習の時間で植えたタマネギ苗は全部で9,000本。
田んぼ一面がタマネギ畑になりましたよ〜。
「やった〜!」「終わったー」「この光景すごい。写真撮っていいですか?」
ボランティアと講習生のみなさん、しばし達成感に浸っていました。
小暮さんは、「これもみなさんのおかげです。ありがとうございます。
来年はもう(ボランティアさんに)お任せしちゃおうかな(笑)」と
嬉しそうにお話していました。
▲無事に予定の苗を植え終わり、撤収〜!
この畑には、極早生〜晩生まで、いろいろな種類のタマネギを植えており、
一番早くて来年3月下旬頃から収穫が始まる予定です。
市内直売所で販売されるほか、5〜6月にかけては多摩市内の学校給食にも登場します。
フレッシュな市内産タマネギが食卓にのぼる日を、どうぞお楽しみに♪
…
★来期の「多摩市援農ボランティア講習会」受講を検討中のみなさまへ…★
過去の実習・全体講習会・見学会の様子を取材した記事は、
「援農ボランティア」カテゴリから、まとめてご覧いただけます。
ぜひ参考にしてみてください◎
(a)
]]>美味しく食べて「福」を呼ぼう!
ジャジャン! この果物は何でしょう〜?
先日、明治神宮に奉納されたJA東京みなみの宝船にも使われていました。
それも、一番目立つ帆の上。
11月下旬のKAOマルシェ(主催:KAOFES実行委員会・多摩市経済観光課)の
市内産農産物直売コーナーでも販売されていましたね〜。
隣の白菜がチコリに見えそうなくらいに(!?)大きな果物、
…それは「獅子柚子(ししゆず)」です★
果皮表面のデコボコが獅子や鬼の顔に似ているため
「獅子柚子」または「鬼柚子」という名前になったとか。
獅子や鬼は邪気を払うとされていることから縁起物でもある獅子柚子。
お店に飾ったり、お正月飾りに玄関に置いたりするお家もあるそうです。
サイズ感がわかりやすいように、並べてみましたよ。
左から、多摩市産ミカン・多摩市産柚子・多摩市産獅子柚子。
その重さは800gくらい。見た目ほどドシッと重いというかんじでもありません。
なので、ぜひ市内直売所でお見かけの際はお買い求めくださいね♪
▲agri agriスタッフが買って帰った獅子柚子は885gでした。
名前に“柚子”と付いていますが、文旦の仲間なんだそうです。
特徴は、白いワタの部分がとっても多いこと!
香りは、柚子を優しくしたような柑橘系の爽やかさ。良い香りですね〜。
果肉はグレープフルーツのような、それこそ文旦のような見た目。
ネットで調べると「甘味も酸味もなく味もボケている」と酷評でしたが、
食べてみると、みずみずしくて酸味がしっかりあって、
たしかに甘味は少ないですが、夏みかんに似ているなぁと思いました。
さて、そんな獅子柚子の定番レシピは「甘煮」「ピール」「ジャム」。
工程が簡単で、あれこれ使えて便利なのは「甘煮」です!
【1】獅子柚子の表皮を良く洗う。
タワシや歯ブラシを使って軽くゴシゴシ。水で洗っておきます。
【2】獅子柚子を適当なサイズにスライスする。
(種以外は外皮も白いワタの部分も果肉も全部使います)
煮るとかなり柔らかくなり、食感を生かしたいので1cm厚くらいにしました。
【3】砂糖を計量する。
使う獅子柚子の重さの半分の砂糖を量っておきます。
(今回は獅子柚子1/2個分で460g→230gの三温糖を使いました)
【4】たっぷりの水で茹でて、1回茹でこぼしをする。
沸いてから5分そのまま茹でたら、ザルにあける。
レシピによっては3回くらい茹でこぼすようですが、そこまで苦くないので、
1回で十分のような気がします。
【5】鍋に、茹でこぼした獅子柚子と、ひたひたの水、砂糖を入れて煮る。
弱火でクツクツと30分〜1時間。時々、やさしく混ぜます。
【6】30分ほど煮たら味見。好みの柔らかさになるまで煮る。
お好みの柔らかさのところで火からおろして完成です★
今回は45分ほど煮ました。いい感じに、クッタリと柔らかくなりました〜。
▲桃のシロップ煮のような見た目! ツヤツヤです〜。
ひとくち、チュルリといただけば、獅子柚子の爽やかな香りが広がり、
食感は完熟の桃のような、桃の缶詰のような。
これ、本当に柑橘類? という滑らかさ、果肉感があります。
酸味はほとんど無いのですが、柑橘らしい味はしっかりと残り、
甘味は控えめで、後味にほんの少し柚子らしい苦味も。
これは、お茶請けにピッタリですし、紅茶にも合いそう!
出来たての温かいまま食べるのも美味しいものですねぇ。
▼保存容器に入れて、冷めたら冷蔵庫へ!
煮汁には果肉の粒が残っていて、シロップとして使えます。
炭酸水で割れば獅子柚子ソーダに。シュワっとした炭酸の中に柑橘の香り、
そしてトロリと滑らかな口当たりとツブツブ果肉がリッチな気分です。
甘煮はそのまま食べるだけでなく、料理にも♪
たとえば、ポークソテーのソースは、豚肉を焼いたあとのフライパンで、
角切りにした獅子柚子の甘煮とシロップ、醤油と酒を合わせて加熱。
お皿に盛りつければ、食欲そそる美味しい香りの逸品ができあがり!
▲獅子柚子の爽やかな風味、甘じょっぱいソースが豚肉に絡んで美味しい!
大きめの角切りにしておくと、果肉感が残ってオススメです。
獅子柚子の甘煮の角切り=獅子柚子ジャム。
こんがりトーストしたパンに、たっぷり載せていただきまーす。
バターとの相性も良く、ジュワッとフルーティーな味わいです◎
角切りは頻繁に使えそうなので、まとめて刻んでおこうかしら。
▲カリッと焼いたイングリッシュマフィンの上に、獅子柚子の甘煮をゴロゴロ載せて。
細かく刻んだ甘煮とシロップをベースに、柑橘系ドレッシングも作れます。
(獅子柚子の甘煮&シロップ+タマネギのすりおろし+醤油+酢+オリーブオイル+塩少々)
シロップの甘味に酢の酸味が加わって、野菜がもりもり食べられちゃいます。
冷蔵庫で一晩寝かせると、タマネギや酢のカドが取れてまろやかな味わいに。
サラダだけでなく、蒸し鶏や豚しゃぶと合わせてもさっぱりとして良さそう〜。
▲サニーレタス、水菜、ルッコラ、獅子柚子ドレッシング和え。
ルッコラの香りと獅子柚子の香りが絶妙に繋がり合って美味しい!ビックリです。
「柚子味噌」を作るのにも、獅子柚子の甘煮を使うと簡単。
多摩の味噌「原峰のかおり(米味噌)」に、細かく刻んだ甘煮を混ぜるだけ◎
甘煮を入れることで味噌が程よくゆるみ、甘味と香りも付いて一石二鳥。
味噌は加熱せずに使うので麹が生きていますし、風味もバツグンです。
▲ふろふき大根、おでん、田楽に。白いご飯の上に載せて食べるのも最高!
…
柚子よりも優しい香りが、いろいろな料理に使いやすい文旦の仲間、獅子柚子。
邪気除け・縁起物として飾った後は、美味しく食べれば「福」がやってくる♪!?
ぜひ、獅子柚子の甘煮、お試しください〜。
(a)
]]>野菜の宝船ができるまで。
11月19日(金)、明治神宮にて、JA東京みなみ(多摩市・日野市・稲城市)に所属する
農家さんたちによる野菜の宝船制作があり、取材におじゃましました。
制作開始の朝9時に合わせて本殿へ。
まだ参拝客もあまり居ない、静かな参道を歩くのは爽やかで心地よいものですね。
▲本殿前に掲げられていた「新嘗祭」の説明書き。
冒頭、「新嘗祭とは、その年 収穫された新しい穀物を神様にお供えし、
その御恵みに感謝する祭典のことです」と、書かれています。
▲宝船を制作→展示する本殿前の回廊。
下の写真は、JA東京みなみのみなさんが、これから宝船制作に使う農産物です。
もちろん多摩市・日野市・稲城市で作られた野菜、果物、花など。
今朝、各市からJA職員の方々が運び入れました。山盛りですね〜!
大根、聖護院大根、ネギ、白菜、カブ、赤カブ、キャベツ、紫キャベツ、
ブロッコリー、カリフラワー、ラディッシュ、人参、ホウレンソウ、
八頭の芋付きのズイキ、ゴボウ、みかん、リンゴ、梨、獅子柚子、葉牡丹、
パンジー、稲…。これで全種類でしょうか?
わたしが分かる範囲で書き出しましたが、とにかくすごい種類と量です。
野菜の出来具合について、JA職員の方にお話を聞くと、
「今年は温かい気候が続いたため、早く良い品質のものが穫れました」とのこと。
神様にお供えする野菜ですから、どれも立派なものばかりが集まっています。
▲真っ白でキレイなツヤ肌の聖護院大根。
▲多摩市産の稲穂。
▲葉牡丹とパンジー。
多摩市からは、稲穂、キャベツ、聖護院大根、赤カブ、ラディッシュ、
ブロッコリー、葉牡丹、パンジーが届けられましたよ。
さあ、宝船のどの部分に使われるんでしょうかね〜。楽しみです。
船に一番最初に積むのは白菜。
土台となる重要な箇所で、高さを揃えるべく同じ大きさの白菜を集めて並べます。
▲2段目の白菜を積む時には木の板を挟みます。これで安定感が増すんだそう。
▲株の切り口は、スパッと切りっぱなしではなく、カッターを使って
角を落として丸く仕上げ、より白くツルツルに見せています。
▲白菜の上に紫キャベツが乗り、彩りが出てきましたよ。
こちら↓では、JA東京みなみの船に欠かせない“ネギの帆”を制作中。
同じような太さのネギを揃え、隙間の無いように、1本ずつ紐で編んでいきます。
▲もはや職人技です。このあと、どうなるかは後半をお楽しみに…。
宝船用に届けられた野菜は、お店で売られている姿とはちょっと違っていて、
たとえば、下の写真のカリフラワーは、葉っぱが豪快に付いたまま。
制作ギリギリまで鮮度を保つためだそうで、これから外側の葉を落とします。
▲Beforeカリフラワー。一見、何の野菜かわからないくらい立派な葉が付いています。
▲Afterカリフラワー。外葉がキレイに取られてサッパリ。茎が長いですね〜。
▲こちらのブロッコリーも、茎が長ーい。
かなり根元に近いところで切って収穫しているんですね。
▲キャベツは切らずに根っこごと。
「根は洗ってきたよ」と多摩市の農家さん。丁寧な仕事に神様もびっくり!?
▲野菜の外葉を取り除く、多摩市の農家さんたち。みなさん手慣れています。
この茎や根の部分は、紐をくくり付けて船の本体と結ぶためだったり、
上に重ねた野菜によって固定される部分になったりするために、
あえて残しています。
頭の部分だけだと、重ねても落っこちてしまいますもんね。
▲キャベツとダイコンがキッチリと乗りました。
ブロッコリーは仮置きで、彩りのバランスを確認しているのかな?
▲船の背面側から撮影。高さが出て、立体的になってきました。
船の本体部分が出来上がる頃、いよいよ“ネギの帆”が完成。
外側にバラバラとしていた青い葉の部分を真っ直ぐに切り落とすと、
みるみる切り口からネギの水分が滴り、ネギの香りも…。
ネギの帆を作り上げた農家さんたちが、出来たばかりの帆を大事に抱えて運び、
みなさんが見守る中、いよいよ船の真ん中に取り付けられます。
特大サイズの冬瓜は、大人が2人がかりで抱え、
「20kgくらいあるんじゃないの?」と、言いながら「よいしょっ」と船の上へ!
稲穂は、穂の付け根の位置を揃えて束ね、ボリュームある美しい仕上がりに。
船首と帆の一番上に飾られます。
▲船の背面側。完成後は、ここは立ち入れなくなるのでレアショット。
▲船首を正面から撮影。ニンジンやカブで華やかに飾られています。そして稲穂。
さぁ、帆のてっぺんに稲穂と獅子柚子、そして扇を取り付け、
JA東京みなみ2021年の宝船、めでたく完成です★
▲正面から近づいて撮影。特大の冬瓜にはメッセージが描かれました。
▲船の周りには野菜や花でつくられた海が広がります。
▲船尾側から撮影。波を感じますね〜。
制作開始から3時間とちょっと。
休憩もなく作業をされていたみなさん、本当にお疲れ様でした!
▲宝船をバックに記念撮影。
今年も素晴らしい3市の農産物と農家さんたちの技術の結集が
見事な宝船となって奉納されました。
agri agriも一緒に制作を見届けられ、感慨深いです。
また次の1年も、良い年となりますように☆
(a)
]]>「古民家の農家レストランで食と農を語らう会」に行ってきました★
11月6日(土)、多摩市和田の農家、青木幸子さんが経営する農家レストラン
「青木農園」にて、一般社団法人 畑会の主催イベント
「古民家の農家レストランで食と農を語らう会」が開催されました。
一般社団法人 畑会は、多摩地域を中心とした農業イベントやセミナーなどを
企画・運営している団体で、正式名称は「畑で出会う遊びと暮らしの会」。
多摩市内で実施された畑会のイベントを取材したときの様子は
下に記事リンクを貼るので見てみてください〜。
■地元食材の魅力を満喫!「HOME FOOD PARTY」参加レポート
さて、今回は青木農園での開催。
今春リニューアルオープンした農家レストランで料理がいただけるとあって、
agri agriスタッフはとても楽しみにしておりました♪
集まった参加者は都内各地から15名ほど。
多摩市在住の方をはじめ、お隣の日野、八王子、高尾や世田谷から、
農業に興味関心のある方、中には、今まさに農業を営んでおられる方や、
これから農業やるぞ!と気概に満ちた方もいらしていました。
畑会の山田正勝さんから今日のイベントの流れの説明があった後、
早速、青木さんの案内で畑ツアーへ。
▲参加者の方々に挨拶をする、青木幸子さん。
青木農園で栽培している作物は年間70種類ほど。
裏山の雑木林の落ち葉を利用した堆肥や、畑で刈った草を土に戻す
循環型の農業で、化学肥料や農薬に頼らない野菜づくりをしています。
最初に訪れた畑は大栗川の近くにあり、昔は田んぼだった場所。
ここでは田土・砂土の特性を生かしてネギや里芋、ブルーベリー、
奥の畑では大根、人参、葉物類などを作っています。
ブルーベリー畑の先を行くと、広々とした畑が現れます。
「これはなんだろう?」「カブかな?」参加者のみなさん、興味津々です。
下の写真は江戸東京野菜の「亀戸大根」。
青首大根よりも小さめで、首の部分は青くなく、茎の色が白いのが特徴です。
「野菜をたくさん食べたい時、サラダを思い浮かべませんか?」と青木さん。
大きくて太い青首大根なら、定番の煮物からサラダまで、たっぷり使えて便利。
一方、亀戸大根はというと1度で食べ切ってしまいそうなサイズ感。
でも、青木さんは「亀戸大根の採りたてのみずみずしさを知ってほしい」と話し、
今日のお料理にも登場するとのこと。どんな味がするのか楽しみですね。
青木さんに着いていくと、いろいろな野菜との出会いとともに、
「これはアスパラ菜。はい、食べてみて」と、試食タイムが度々♪
子どものころに戻ったような気持ち(?)で、青木さんに習って
畑で育っている野菜をポキッと摘んで食べてみる大人たち。
みなさん、菜の花をくわえながら
「初めて食べるなぁ」「あまーい」「茎がアスパラみたいでおいしい〜」。
▲アスパラ菜(新芯菜)は、秋に食べられる菜花。
「はい、これはワサビ菜です。ピリッとしますよ」と、ふたたび試食タイム。
各々、摘んではモシャモシャと食べてみます。
「へぇ〜。こうやって食べたことないな」「あはは。ほんとに辛いねー」
「辛くてもエグ味は無いでしょう。それが採れたての醍醐味」と青木さん。
まさに採れたて。鮮度が良いなんてもんじゃないですよね。
▲ワサビ菜は、サンドイッチにアクセントで入れたり、炒め物にもオススメだそうです。
畑には、野菜だけじゃなく果樹も多く植えられています。
ブルーベリー、パッションフルーツ、スモモ、梅、柿、栗、様々な柑橘。
鈴なりに実をつけたキウイフルーツの棚をくぐり抜けた先、柚子もたわわでした。
果物は、農家レストランで提供するサラダのドレッシングにも使われていて、
季節ごとに違った果物のドレッシングが楽しめるんだとか。
▲頭上に実るたくさんの柚子。
農家レストランからすぐ近くの畑には、夏の名残のピーマン、ミニトマト、
これから旬を迎える、ホウレンソウ、シュンギク、水菜などの葉物類がいろいろ。
赤く熟した甘長トウガラシ、ニラの花、2種類のシュンギクの味見もしました。
▲真っ赤の甘長トウガラシを勧める青木さん「辛いのに当たったらごめんなさいね(笑)」。
「あ〜、大丈夫だった!」「おいしいです!」「…あ! ちょっと辛い!」
▲左のシュンギクはお馴染みの品種ですが、右のシュンギクは葉が丸っぽくて柔らかい。
「わたし、このシュンギク好きだわ」「味がマイルドで食べやすいですね」
「うちの畑に来たら、どんどん食べて。新鮮な野菜の味を知ってほしいから」と、
青木さん。レストランでの食事を前に、畑で試食の連続、ごちそうさまでした。
レストランは、山を背負うようにして建てられた青木家の元母屋。
どっしりと造られた農家の家は、広々と明るく、自然の風の流れも感じます。
まずは、畑会の山田さんから都市農業の現状についてのお話。
配布された資料をもとに、東京の農業についての知識を簡単におさらいしました。
▲参加者のみなさんを前に、お話する山田さん。
これまでは都市開発のもと、宅地化が進められてきた都市部の農地ですが、
2015年に制定された「都市農業振興基本法」を機に、農地は残すべきものとして、
安定的な農業の継続や農地保全へ向けた動きが広がりつつあります。
それでも、都市部の農家や農地が年々と減少傾向にある要因は、
農地が狭いため収益性が低く専業化しにくいことや、従事者の高齢化、
担い手不足、高額な相続税…などなど。代々の農地を継ぐのも都市では大変。
2018年の「都市農地貸借法」制定で、新規就農者が参入しやすくなりましたが、
まだまだハードルが高いのが現状です。
そんな都市農業ですが、都市ならではの強みもあります。
消費者との距離が近いというメリットを生かした農業体験農園や観光農園の経営、
市民とのコミュニティの醸成で農地が保全されている例も挙げられました。
山田さんの解説で、ひととおり都市農業の現状が頭に入った参加者のみなさん。
後半の座談会へ向けて、ここでちょっと腹ごしらえ。
お待ちかねの、農家料理 青木農園のランチが登場です★
わお! さっき畑で見た亀戸大根の葉が1枚、丸ごと乗っかっています。
「大根の葉っぱをそのままかじることって、あまり無いですよね(笑)」と青木さん。
そんな経験ができるのも青木農園のランチならでは。
「みずみずしい」「歯ごたえが良いね」「甘い」「シャキシャキ、うま〜い」
みなさん上品に(?)手づかみでパリパリと全部食べていました。
亀戸大根の葉の下には、色とりどり、たっぷりの生野菜と料理の数々。
大根葉入り混ぜごはん、切干し大根、大根ステーキ、大根と人参のサラダ、
蒸し鶏の上には大根おろし…と、大根づくし◎ (この他にもおかず満載!)
どの料理も、野菜そのものの特徴が生かされた調理で、とても美味しく、
味付けや食感もいろいろなので、食べていて楽しい〜。
みなさん、箸が止まりません。
青木農園の畑の恵みをお腹いっぱいにいただきました。
▲いったい、何種類の野菜を食べたのかしら?
旬を迎えたカボスの自家製ドレッシングは、まろやかな酸味が絶妙でした〜。
畑とレストランの両輪で走り続ける青木さん。これからの経営については、
「都市農地の豊かさを知ってもらうためにも、地場野菜の旬の美味しさを伝えたい。
実際に畑に来てもらって、野菜を自分で収穫して、買ったり、食べたりできる、
農のコミュニティを作っていきたい。農業って、野菜を売ること以外にも
できることがあると思うから。うちはその実験台」。
代々の農地を継いできた多摩市の農業の素晴らしさについても触れていました。
「畑の土には、健康な野菜を作るのに欠かせない、たくさんの微生物が棲んでいる。
その土をすごく大事にしてきたのが多摩の農家だと思う」と青木さん。
多摩市の農家さんの多くは、青木さんと同じような露地の畑で少量多品目栽培。
ひとつの畑の中で様々な作物を組み合わせて栽培したり、輪作したりすると、
土の中の微生物の種類が単一化せず、豊かな土壌が形成される他、
連作障害を防ぎ、病害虫の発生も抑えられると聞いたことがあります。
青木さんは、そうした多摩市の農業について、
「多摩市には、これといった特産物ってまだ無い。
でも、多摩市の農家は、手をかけ目をかけ、代々の土を大切にしてきた。
それが特産だと思うの」と、話していました。
▲農家レストランの入口にある軒先販売所。青木さんの農業経営の原点です。
今日は一日、「農」と「食」に、どっぷりと漬かった参加者のみなさん。
座談会の後も、あちらこちらで興奮冷め止まぬ農業トークが続いていましたね。
そして改めて、多摩市の農業の魅力を再確認した会でした。
青木さん、畑会の山田さん、今日の運営を支えられていたスタッフの方々、
貴重な体験を、ありがとうございました。
(a)
]]>いもっ子探検隊の落花生&サツマイモの収穫★
多摩市農業委員会と市内児童館の共催事業「家族体験農業」は、約半年間、
市内農家の畑の一画をお借りして、農業委員に農作業を教えてもらいながら
親子で野菜作りが体験できる催し。今年は4つの児童館で実施中です。
10月30日(土)
諏訪児童館と永山児童館が合同で実施している「いもっ子探検隊」の
最終回「落花生とサツマイモの収穫」があり、取材におじゃましました。
▲手前が落花生の畑、奥がサツマイモの畑。
それぞれに1人1区画あり、名前が書かれた看板が設置されています。
畑に到着すると、すでに農業委員と職員のみなさんが作業をしていました。
「子どもたちが来る前に、サツマイモの蔓を切っておかないとね」
サツマイモの畑は葉っぱが茂っていて、区画を示す看板も見えないくらい!
これでは、どこから入って、どこを掘ればよいのやら…? と、いうわけで、
先に、大人たちで地上部(茎と葉)を刈ってくださっていたんですね。
▲サツマイモの畑で蔓を刈り取る農業委員や職員の方々。
さすがは農家のみなさん※。(この日に集まった農業委員は全員、地元農家さんでした)
鎌を片手にどんどん、サツマイモの蔓を刈り取っていました。
「わたしの場合は右利きですから、右から左へ刈っていくんですよ。
そうすると右側がいつもキレイ。効率が良いでしょう」
「ぼくはいつも畝をまたぐようにして、後ろ向きで進みながら刈っています」
日頃の収穫作業から編み出した独自の工夫が、ひとつの畑に結集していましたよ☆
さてさて、開催時刻になり、いもっ子探検隊の参加家族が集まりました。
最初に児童館職員から開催のあいさつ、次に、農業委員の伊藤忠男さんから、
落花生とサツマイモの堀り方を教わります。
▲写真左から、農業委員の伊藤忠男さん、増田実生さん、増田保治さん、
児童館職員の原さん、園主の増田芳太郎さん。
「落花生とサツマイモの植え付けをしたのは5月29日でしたね。
その後、夏の間に畑の草取りを2回行い、約5ヶ月で今日の収穫となりました」と、
伊藤さん。みんなと一緒にこれまでの作業を振り返ります。
▲子どもたちに、落花生とサツマイモの掘り方を教える伊藤さん。
落花生の収穫は、株の直径30〜40cm四方と深さ20cmくらいのところまで
実がついているそうで、「株を引き抜いた後は、土の中を丁寧に掘って、
実が落ちていないか探してくださいね」。
サツマイモは、株の真下の深い場所に芋がついているので、土を掘ってみて、
芋が見えたら周りから指を入れて、芋をつかんで持ち上げる。
「無理に引っ張るとポキッと芋が折れてしまうことがあるから、
やさしく、やってくださいね」と、教えてくれました。
児童館職員の原さんが、子どもたちへ「ポイントはわかったかな?」と聞くと、
元気な「はーい!」が返ってきました。
まずは落花生から収穫スタート!
軍手をはめて準備万端の子どもたちは、それぞれ自分の区画へ。
お父さん・お母さんは我が子の収穫の様子をスマートフォンやカメラで撮影。
手伝ってと呼ばれるまでは、子どもたちにお任せです。
「あ! あった」「ここにも、ここにも」「ビニール袋ある?」
株から落花生を1粒ずつ取り外していくのは、ちょっと地味な作業ですが、
子どもたちは1粒も見逃すまいと真剣です。
土の中も縦横無尽に掘って、実を探して拾い集めていました。
▲引き抜いた株から、実を丁寧に外します。
▲土の中に残っている実も残さず拾います。
「ピーナッツ! 今日は豆まつりだよ!」
「家に帰ったら、このまま食べてみたい!」
子どもたちの嬉々とした声があちらこちらから聞こえてきました。
さて、次はサツマイモです。
農業委員と職員のみなさんが、キレイさっぱりと蔓を取り除いてくれたので、
自分の区画、サツマイモの株がどこにあるかが、すぐわかりますね!
土はサラサラと柔らかく、小さな子でも掘り出しやすそうです。
大きなサツマイモの姿が見えると、あちこちから歓声が上がっていました。
「うわー! これは大きいぞ!」「まだ下に続いているよ!」「がんばれー!」
サツマイモを掘り出した後、「地球の中心まで掘っていくぞー」と、
土を掘ること自体を楽しんでいた子もいました。おもしろいですねぇ。
子どもたちの収穫の様子を見て、園主の増田芳太郎さんはやさしい笑顔で、
「今日は、掘るのに良い日でしたね。土の湿り具合が、ちょうど良かった」。
雨の後では土が締まって硬くなり、掘りにくくなってしまうので、
今日は本当に収穫日和なんだそう。
サツマイモは、どうやら例年になく大きいサイズでたくさん育っていた様子。
次々と土から顔を出す芋の大きさに、農業委員や職員さんたちも驚いていました。
▲頑張る子どもたちに、最後は大人も参戦。全員で徹底的に掘りましたよ!
まずは、どうやって食べたいですか? と、お母さんたちに尋ねると、
「焼き芋ですよね〜」と即答いただきました。
「…でも、大きすぎる!」「切らないと無理ね(笑)」。
たしかに、丸ごとではオーブンに入らなそうなくらい立派なサツマイモでした。
例年であれば収穫後は、みんなで芋煮会をするそうなのですが、
今回は新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として中止に。
でも、この大収穫ならば、家に帰ってたっぷりの収穫祭を楽しめますね♪
子どもたち、土にまみれながら良く頑張りました。
最後は全員で並んで、農業委員と園主の増田さんにご挨拶。
みんな:「ありがとうございました!」
農業委員:「また来年も、ご参加ください!」
パチパチ拍手〜☆
今年のいもっ子探検隊も無事に閉幕。
重たそうな収穫袋を抱えて畑を後にする参加者のみなさんを見送り、
農業委員も職員のみなさんも、ひと安心の表情でした。
今年もコロナ禍が長引き、遊びに出掛けられない期間が続きました。
そんな中、自分たちの住んでいる街のすぐ近くで、
農家さんと一緒に野菜を育て、収穫体験ができたことは、
子どもにとっても大人にとっても、有意義なことだったのではないかと思います。
これまで以上に、身近な畑の恵みを感じた家族体験農業でしたね。
▲解散後しばらく畑にいらした参加者のお母さん、予想以上の収穫ぶりに
「袋に入りきらなくて(笑) 今、お父さんに車で迎えにきてもらっているんです」
家族体験農業は、毎年春に、開催する各児童館で募集がありますので、
ぜひ来年こそは! という方は、多摩市のホームページや
児童館のおたよりをチェックしてみてください♪
(a)
]]>援農ボランティア&講習生が小暮農園を見学☆
多摩市援農ボランティアと講習生を対象に実施されている「農家見学会」。
第3回は10月26日(火)、小暮農園(一ノ宮)にて行われました。
一ノ宮の畑は、聖蹟桜ヶ丘駅から日野方向に歩いて15分ほど。
多摩川の手前にぽっかりと広がる田園地帯で、街の喧噪を忘れる、のどかな場所です。
ここは小暮農園を含む6軒の農家さんの田畑が地続きになっていて、
昨年、援農ボランティア全体講習会でお世話になった太田農園の田んぼもこちらにあります。
今日は、稲刈りを終えた田んぼに藁が立っているのが見えました。
▲園主 小暮さんの後に続く参加者のみなさん。空が広いですね〜。
さて、本日、畑をご案内いただく園主は小暮和幸さん。
農業を本格的にスタートしたのは今から二十数年前、48歳の時でした。
それまではサラリーマンをしながら、お父様の農業を手伝っていたそうですが、
「その時からトラクターや機械は任されていたから操作はできるけれど、
自分で種を蒔くところからとなると、蒔く時期もわからなくてね。
種の袋の裏の説明書きを読んだり、近くの先輩農家に教えてもらったり」。
農業を受け継いだばかりの頃の様子を教えてくださいました。
▲園主の小暮和幸さん。
この畑は約1,700?。
キレイに整備された畑が広がっていますが、もともとは水田でした。
田土と多摩川の砂土が少し混ざった土壌で、他は何も埋め立てていない土地です。
小暮さんの農地はこの他にも近隣に点在しており、
ここと同じくらいの面積の田んぼ2つと、他に畑が4つ。
全部で7箇所の農地を耕作しています。
「田んぼが京王線の線路の向こう側、川崎街道を渡った反対側にもあるのですが、
たとえば、こちら側からコンバインやトラクターを運転して踏切や信号を渡るのは、
後続車が詰まってしまうかもしれないから危ない。機械は早朝に運ぶようにしていますよ」
と、小暮さん。
1箇所で広々と耕作できたら、どんなに効率良いか!…と、思ってしまいます。
小暮さんは「先祖が農地を少しずつ広げていったんだと推測していますがね」と、
話していましたが、街の真ん中での農業はなかなか苦労が多そうです。
今の時期は、白菜やレタス、ニンジン、キャベツ、ブロッコリー、大根などが
畑ですくすくと成長中。
上の写真は、ワケギ、ワケネギ(東京小町)、葉タマネギの畑です。
最近ちょっと困っていたのがカラスのこと。
植えたばかりのタマネギをつまみ出して遊んでいたカラスを目撃した小暮さん、
畑にささやかなカラスよけを設置しました。
ちょっと写真だと見えにくいのですが…
黄色の糸で畑をぐるりと囲い、畑の上も十字に糸を張ってあります。
講習生:「え? こんな細い糸を張っただけでカラスが来なくなるの?」
小暮さん:「カラスが歩いてきたら当たる高さに糸を張ってるからね。入らなくなったよ」
講習生・ボランティア一同:「へぇ〜〜!」「これは簡易で良いですね!」
▲畑の四隅に支柱を立てて、そこに黄色の糸がくくってあります。
栽培している野菜は年間で60〜70種類ほど。
トマトやキュウリ、ナス、ジャガイモ、タマネギ、小松菜、ネギ、里芋などなど
お店に並ぶような定番の野菜はほぼ作っています。
他に、米と酒造好適米、梅、栗、柿などの果樹も栽培しています。
「今まではなんでも作っていましたが、ここ数年で考えはじめたのは、
(地産地消の観点から)採れたてが美味しい、鮮度が重要な野菜に品目を絞ろうと。
数年前からトウモロコシ、エダマメ、アスパラガスの栽培に力を入れています」
そうそう! 10月中旬頃に直売所で購入した小暮さんのエダマメ、
こんな時期に? と思いましたが、とっても味が濃くて美味しかったんですよ!
鮮度が美味しさの決め手となる野菜は、やっぱり地元の採れたてが良いですね♪
次に見せていただいたのは、白菜とレタスの畑。
柔らかそうな葉っぱを広げ、のびのびと育っています。
講習生から「同じ種でも育ちの良し悪しや、早い遅いってありますか?」と
質問があると、小暮さんは、
「そうだなぁ。同じ時期に種を蒔いても、生育が早いのと遅いのとがあるね。
でも人間だって、早く成長する人もいれば、最初は遅くても後からグッと
成長する人がいるように、それはそれで良いんじゃないかな」と答えていました。
野菜の生育を温かな眼差しで見守る小暮さんです。
▲結球前の白菜。ふんわりとした葉がすでに美味しそう!
ここから少し離れた場所の畑も見学させてもらいました。
みんなで歩いて移動します。
▲エシャロットの花。初めて見ましたー。可愛らしい。
到着したのは稲刈りが終わった田んぼ。
その向こうには線路、高層ビルやマンションが見えます。
住宅地に囲まれた、まさに都市農業らしい風景です。
小暮農園で栽培している米はコシヒカリや餅米の他、
地酒『原峰のいずみ』、味噌『原峰のかおり』の原料になる酒造好適米があります。
小暮さんの説明のあと、みなさんから「どこで買えますか?」と嬉しい質問。
お酒も味噌もとっても美味しいですから、ぜひ買ってみてくださいね♪
(主な販売店はこのブログの最後に!)
小暮さんは、多摩市学校給食センターに納品する野菜も栽培しており、
「この田んぼの後は、来月、援農ボランティアさんにも手伝ってもらって、
学校給食用のタマネギを1万本植える予定です」と紹介がありました。
稲と野菜の輪作は連作障害の抑制にもなっていて相性が良いみたいです。
▲田んぼの奥にあるアスパラガスの畑を見学中。
最後に案内していただいたのは、アスパラガスの畑。
市内でいち早く「アスパラガスの採りっきり栽培®」に取り組み、今年で5年目です。
この畑では、土壌の肥料成分で生育に違いが出るかどうかを実験するために、
元肥に鶏糞堆肥を入れた畝と牛糞堆肥を入れた畝とで分けて栽培しています。
肥料成分によって食味も違うかもしれないとのことで、結果が楽しみですね。
▲大人の背丈以上に繁茂しているアスパラガス。多摩市産は3〜5月がシーズンです。
「今はどうしてこんなに大きくしているのですか?」「いつが収穫期?」
「ネットが張られているのはなぜ?」「連作はできますか?」などなど、
参加者のみなさんから溢れ出す質問に、小暮さんは丁寧に、
これまでの経験から分かったことを率直に教えてくださいました。
今日、見せていただいたのは小暮農園の農業のほんの一部。
「そうですね、あとは、せいせき朝顔市に出品する朝顔も栽培しています。
まぁ、なんでも屋さんみたいになっていますね(笑)」と、朗らかな小暮さん。
そのお人柄と豊富な経験があるからこそ多様に手掛けられるのですよね。
小暮さんは、自身の自己紹介の時には割愛されていましたが、
現職の多摩市農業委員会会長。多摩市農産加工組合の代表理事も務められ、
長年に渡り市内農業・都市農業の振興のために先頭に立って取り組まれています。
見学会が終わった後、小暮さんは
「これから味噌組合の会議に行ってくる」と言って、畑でわたしたちと別れました。
本当に、農業のお仕事は畑作業だけではないんだなぁと思うとともに、
多摩市の農業を支え活気をもたらしてくださる小暮さん、そして農家のみなさんを、
今度は援農ボランティアの皆さんが支えていくのだと感じました。
▲落花生、ネギ、生姜、キクイモが育つ畑の向こうに、京王線の電車が通過しました。
…
●おまけの話●
実はこの日、誰もが熱望していた(?)農家とボランティアが繋がるSNSツールが、
援農ボランティア制度を主催している市の農政担当の方の発案のもと誕生しました。
このSNSに参加すると、農家さんからの応援要請・ボランティアの参加表明が
タイムリーにやりとりできて、とっても便利になるんだとか◎
ボランティアのみなさん、ますます、活躍の場が広がりそうですね☆
agri agriも引き続き、応援しています!
(a)
※「採りっきり栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
多摩市内の米農家さん…太田農園・㟁(きし)農園・小暮農園・柚木農園が育てた
酒米で造った、地酒『原峰のいずみ』、味噌『原峰のかおり』の
主な販売店はコチラ↓
*アンテナショップPonte(味噌のみ)
*いきいき市(味噌のみ)
*小山商店
]]>市内農家さん訪問レポート2021*萩原農園
10月下旬、アンテナショップPonteを運営している
株式会社エマリコくにたちの代表と店長、スタッフのみなさんが、
萩原農園(連光寺)を訪問。agri agriも取材同行しました★
▲栽培中のパッションフルーツを紹介する園主の萩原重治さん(写真中央)。
圃場を見学させていただくと、真っ先に出会うのが山盛りに積まれた落ち葉です。
下の写真は昨年、市内の団地から集められたケヤキの落ち葉(発酵中)の山。
2年かけて微生物の力で堆肥にしていきます。
隣に積まれていたのは、もはや葉っぱの形状が見当たらないパラパラの土(堆肥)。
「匂いはしないし温度も下がっている。色も真っ黒。これが完熟堆肥。
すぐに畑に施せますよ」と、萩原さん。
スタッフのみなさん、土のようになった堆肥を触って確かめていました。
これが萩原農園のおいしい野菜の源です。
▲山盛りだった落ち葉は完熟堆肥になると1/3くらいのカサに減るそうです!
畑は連光寺の山の上から、少し下った場所にあります。
坂を降りながら見えてくる畑の全容に、みなさん「わー。広いですね〜」。
市内にこんな自然豊かな場所があったのかぁ〜と、しみじみ思う風景ですね。
一番奥の畑は、来春に収穫を迎えるアスパラガス。採りっきり栽培®で挑戦中です。
萩原さんは、「アスパラガスは早生から晩生まで数種類を栽培することで
収穫期を分散し、長く出荷できるようにしています」と説明してくれました。
市内産のアスパラガスの旬は3月〜5月。今から楽しみですね♪
本格的な収穫期を前に、畑ですくすくと生長中なのは、
ホウレンソウ、ルッコラ、白菜、人参、大根、ブロッコリー、キャベツなどなど。
大きく葉を広げた結球前の白菜は、畑でも存在感たっぷり。
▲両端が一般的な白菜で、真ん中の列はミニ白菜。
そのお隣は、ホウレンソウとルッコラ。
柔らかそうな若葉が、畝いっぱいにモシャモシャと茂っています。
ひょいと一株を抜き取った萩原さん、「食べてみる?」と差し出してくれました。
一同、まずはホウレンソウをお味見♪
「甘いですね〜」「柔らかい! サラダホウレンソウみたいです」
食べてすぐ、みなさん美味しい顔になりましたね。
ホウレンソウは3種類を栽培中で「霜が降りてからが美味しいよ。甘味が増す」と、
萩原さん。気温が下がると野菜の糖度が増すわけを簡単に解説してくれました。
ルッコラも爽やかで美味しかったですね〜。
「香りが良いですね」「水分を感じます!」「潤う!」「サラダバーに来たみたい」
そう、ここは畑の野菜を摘んでそのまま食べる新感覚サラダバー…ではないです(笑)。
▲ルッコラ。これから、どんどん大きくなります!
下の写真はブロッコリーの畑。白菜に負けないくらい立派な株ですね。
「ブロッコリーも寒くなってからが美味しいよ。
朝は(気温が低くて)頭(花蕾)が凍ることもあるけど、それくらいが良い」と、萩原さん。
寒さにあたって頭が紫色に変色したブロッコリー、見たことがあります!
「色が悪いと売れないんだけど、でも実は美味しいって農家はよく知ってるよ」
萩原さんと畑を巡っていると、美味しい情報がどんどん入ってきますね。
▲畑の脇には、(おそらく)種類ごとに資材がズラリと立てかけてありました。
「すごい、たくさんの支柱」とスタッフさんもビックリ。
小松菜はすでに出荷が始まっています。
生育が早い葉物類は種蒔きを1度に行わず、1週間ずつずらして
蒔いて育てることで、長期間の出荷ができるようにしています。
▲種蒔きを終えたばかりの小松菜の畑。不織布をベタ掛けして防虫・防寒対策。
こちらはジャガイモの畑。いわゆる秋ジャガです。
またまた萩原さんから、野菜の鮮度と美味しさについての興味深い話が。
「野菜はなんでも採れたてが良いと言うけれど、鮮度が良いほど美味しい野菜と、
ちょっと置いておいた方が美味しくなる野菜ってある。ジャガイモもそう(後者)」
初夏の新ジャガの堀りたてを食べるよりも、
「しばらく置いておいて、芽が出てるくらいの時のを食べてみてよ。
もうシワシワになっちゃってるくらいが美味しかったりするんだから(笑)」。
え〜! さすがにシワシワのジャガイモは売れませんけど、
買って家で保存していてうっかり食べ忘れていたジャガイモが、
美味しく変わっているかもしれないというわけですね〜。メモメモ!
畑をぐるりと案内していただいて、庭先に戻ってきた一行。
最後に出会ったのは「これはタマネギの苗ね」。
この細くてヒョンヒョンとした葉が、あのタマネギになるとは!
スタッフのみなさん、めずらしそうに苗を写真におさめていました。
▲1トレーに30粒×5列=150粒を播種! この後は畑に持って行って、
15cm間隔で植え付けをするそうです。細かい作業が待っていますね。
30代で農業を継いだときから「有機栽培でやりたい」と決めていた萩原さん。
化学肥料を併用していた昔、病害虫が発生しても農薬を使わずに対応し、
「いろいろな野菜を全滅させたこともあった」というほど、失敗も経験しました。
そんな中、実験的に畑を化学肥料で育てるエリアと、有機肥料だけで育てるエリアと
分けて栽培。収穫物の食べ比べをしたところ、
「愕然としましたよ。味が全然違うんですから」。
野菜のおいしさも、今の農法への決め手となりました。
また、有機肥料に切り替えてからは、害虫の被害が少なくなり、
病気になっても自然と治癒するほど元気に育つことがわかったそうです。
ポカポカの日差しの中、庭先の藤棚の下でお話を伺っていると、
奥様の久美子さんが、今が旬のサツマイモ紅はるかと安納芋の
焼き芋の焼きたてを、試食とお土産にと持ってきてくださいました。
それはもう、しっとり&とろける甘さの美味しいスイーツでした。
サツマイモは他に、紅あずま、シルクスイートも栽培されていて、
現在、Ponteをはじめとする市内直売所に出荷中!
ぜひ、お店で見つけたらお買い求めくださいね♪
「まだまだ失敗もあるよ。でも、有機農業っておもしろいもんです」
と、微笑む萩原さん。
失敗しても経験を積んでも学びをやめない心意気、カッコイイですよね。
萩原さんの「おいしい野菜作り」へのこだわりを、
聞いて、見て、食べて実感したわたしたちでした。
(a)
※「採りっきり栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
★この夏の萩原農園を取材した時の様子は、
「多摩市援農ボランティア農家見学会」のブログでご覧いただけます★
]]>7期生の実技講習レポート@相澤農園(後半)
今年で7年目となる「多摩市援農ボランティア講習会」。
援農ボランティアとして活動するための基本的な農作業を、
約1年間、市内の受け入れ農家のもとで学べる人気の講習会です。
相澤農園(諏訪)では、今年、7名の講習生(7期生)を受け入れており、
週1回、決められた曜日に実技講習会を実施しています。
前半の記事では、3名の講習生による『里芋の出荷準備』の様子をレポート。
今回、取材させていただいたのは、平日はフルでお仕事をされている2名の講習生。
実技講習は、お二人の仕事が休みになる毎週土曜日に行われています。
この日の午後は、町田市小野路にある相澤農園の畑に、
放課後等デイサービスに通う子どもたちが、
サツマイモと京芋の収穫体験をしにやってきます。
講習生の二人は、今日の講習について、相澤さんから事前に
「子どもたちの収穫体験のサポートもお願いしたい」と話があったそうです。
▲園主の相澤孝一さん
サポートといっても、メインは畑作業。
子どもたちが畑に入ってすぐに収穫ができるように準備をしておきます。
たとえば、一面が蔓と葉っぱに覆われたサツマイモの畑は、
蔓をどかして株元をたどり、地際の茎を少し残すようにして、他は取り除きます。
蔓を引っ張りすぎてイモを掘り上げないよう慎重に。
土が見えてくると、どこにイモのついた株があるのかわかるようになります。
▲講習生のKさん。サツマイモの蔓を刈り取って一輪車に載せ、畑の外へ運んでいました。
京芋は、地上部(茎葉)を鎌で刈り取っておきます。
先に相澤さんに、鎌を入れる場所を教えてもらいました。
(あまり土に近いところの茎を切ると、イモの頭を切ってしまう場合がある!)
次に、イモを掘り出しやすいように株の周りの土にスコップを差し込んで、
土に切れ込みを入れておきます。
これらは収穫するときと同じ手順。次の収穫作業は、もうお任せできますね。
▲講習生のTさん。切れ味の良い鎌で、サクッと京芋の茎を刈り取っているところ。
さてさてお待ちかね、子どもたちの収穫体験が始まりました。
付き添いの事業所職員の方々も畑に入って、サツマイモ→京芋の順で掘っていきます。
講習生の二人は、堀り方を教えたり、声をかけたりと、みんなの収穫をサポート。
黙々と頑張ってサツマイモを掘り出した子がいれば、
「お! すごいね、大きいのが掘れたね!」と、一緒に喜んだり、
持っていた鎌を興味深げに見つめていた子には、
「これは鎌。カマキリのカマと一緒だね」と、何気ない会話も。
とても自然な成り行きで輪の中に居る二人、
付き添いの職員さんと見間違えそうになりましたよ!
相澤農園では、数年前から市内の福祉サービス事業所のメンバーや
自立支援事業所の利用者さんを受け入れて農業に携わってもらったり、
小学校の授業の一環で、子どもたちを畑に招いて農作業を教えたり、
畑を通して地域社会との交流の接点を多く持ってきました。
以前、そのことについて相澤さんは、
「これは、畑を持っていなければできないし、農家にしかできないこと。
わたしがボランティア(地域社会貢献活動)できるのは、
援農ボランティアさんに支えられているから」と話していました。
▲サツマイモの収穫体験が終わり、掘り残しが無いかを大人たちが点検中。
平日は仕事でお忙しいお二人。なぜ、援農ボランティアを? とお聞きすると、
2020年からのコロナ禍、緊急事態宣言による外出自粛やテレワーク勤務などで
日常がガラリと変わり、「いつまでこの状態が続くのか」、
「家にいる時間が増え、地元で何かできないか」と、考えたのが始まり。
また、昨今の自然災害の多さから食糧自給への関心があったことも重なりました。
Tさんは、「家庭菜園をやるにしても、場所が無いし、やり方もわからないし…
というところで、市の広報の(援農ボランティア講習生)募集の記事が目に留まり」。
Kさんは、「実は今の職場で畑作業の経験があり、それ自体が楽しくて好きで」。
しかし多摩市の農業についてそれまであまり関心が無かったとのこと。
講習会が始まってからは、
「相澤さんの(栽培技術などの)話は、いつも興味深くて、おもしろい。
本当は動画撮影して編集して、動画投稿サイトにアップしたいくらい(笑)」とKさん。
「様々な種類の野菜を作っておられるから、作業もいろいろで飽きずに楽しいですよ。
でも、種蒔きの仕方にしても、肥料の割合にしても、野菜によって違うから
1回じゃとても頭に入らないけれど(苦笑)」と、これまでの講習を振り返るTさん。
実際に農家の中に入って活動することで、見えたこともたくさんありました。
「多摩市の学校給食センターに野菜を納めていたり、
小学校に行って農業の授業をされたり、いろいろやっていらっしゃるんですね」
「今日もそうだけど、社会貢献としての活動も多い」
「そうそう先日、相澤さんと一緒に市内の別の農家さんのところに
稲藁をもらいに行ったんです。そこで初めて、多摩市内に水田があること、
稲作をなさっている方がいることを、ちゃんと知ったというか…」
多摩市の援農ボランティア講習会は、農作業を学べるだけではなく、
現在進行形の多摩市の農業を肌で感じられるのも大きな特徴ですね。
同じ野菜作りを学ぶにしても、家庭菜園講座や農業体験農園に通うのとは
ちょっと意味合いが異なる援農ボランティア講習会ですが、
「講習会のイメージとしては、思っていたとおりでしたよ」とTさん。
農作業を丸暗記するという主旨ではなく、まずは経験として
様々なことをやらせてもらうスタンスが良かったと話していました。
Kさんも「お手伝いをしながら農業のいろいろな話が聞けるのも良かった」と話し、
講習会をきっかけに、他の農家さんはどんな農業をしておられるのかと、
市内農業へ関心を持つようになったとも。
講習生の方々は「農家さんの役に立てているなら嬉しいし、
これからも、こんな風にやっていけたら良いな」
「他の講習生、ボランティアの方々とも繋がっていきたい」と、
今後の活動への意気込みも話してくださり、心強いばかりです。
修了後は、援農ボランティアとしての新しい活動も、ぜひ楽しんでくださいね。
agri agriは、引き続き、みなさんの活躍を応援しています!
★来期の受講を検討中のみなさまへ…★
過去の実習・全体講習会・見学会の様子を取材した記事は、
「援農ボランティア」カテゴリから、まとめてご覧いただけます。
ぜひ参考にしてみてください♪
(a)
]]>7期生の実技講習レポート@相澤農園(前半)
多摩市が主催する「援農ボランティア講習会」は今年で7年目。
市民が生産農家のお手伝いをする「援農ボランティア」として活動するために、
約1年間、市内の受け入れ農家のもとで基本的な農作業を学ぶというもの。
多摩市の農業を、現場に入って体感できる貴重な講習会です。
受け入れ農家である相澤農園(諏訪)では、今年、7名の講習生(7期生)が、
週1回、決められた曜日に実技講習会で農作業の技術を学んでいます。
集合は朝8時半。取材に伺ったこの日は、朝から雨降りでしたが、
雨の中、農作業スタイルで自宅から自転車や徒歩で来た方もいれば、
隣駅から電車に乗って駅から歩いて来て、農園で作業着に着替えた方も。
「今まで悪天候で中止になったのは1回くらいじゃないかしら」
「畑に入らなくてもできる作業がありますからね」
準備万端の3名が農園内の作業場に集まりました。
▲園主の相澤さんのお話しに真剣に聞き入る講習生。
今朝、相澤さんが畑から収穫して持ち帰ったのは、今が旬の里芋。
「実は来週、北諏訪小学校の3年生がここへ来て農業体験の授業をする。
内容は『里芋の出荷準備』。芋を外して、洗って、量って、袋詰めまで。
今日はそのシミュレーションで、みなさんに生徒役をやってほしいのよ」と、
前置きがあり、作業(授業)の流れを説明してくれました。
限られた授業の時間内で収まる作業なのか、時間も計ります。
講習生のみなさんは、里芋の出荷準備は今日が初めて。
でも、他の野菜の袋詰めは経験済みです。
▲茎葉付きの里芋が1人1セット用意されていました。
今日の里芋は、相澤農園の売店とアンテナショップPonteで販売するものですが、
納品時間が決まっているPonteへの出荷分を作るのが最優先。
「よし、遅くとも9時40分までに袋詰めを完了させてPonteに行く!」
相澤さんがリミットを告げて、作業スタート!
まずは、親イモから子イモ・孫イモを外して、表面の土や根を取り除きます。
「前に畑で収穫作業した時、親イモも売るって知らなくて畑に置いてきちゃってね」
「そうそう! 後で取りに戻ったのよ」
おしゃべりをしながら、過去の作業を振り返る講習生のみなさん。
いろいろな体験をしてこられたんですねぇ。
次は、イモに付いている泥を水で落とします。
「ここに入れて、かき回す。『芋洗い』って言うでしょう」と相澤さん。
バケツ型のザルにイモを数個まとめて入れ→水を溜めた水槽にザルを沈め→
手でイモをかき混ぜて泥を落とし→仕上げはホースで水をかけて洗い流す。
使う道具、段取りがちゃんと決まっています。
洗ったら、タオルで水気を拭って…
「親イモは別にして、他を1袋300g以内で量って、袋に入れましょう。
購買意欲をそそるような仕上がりにしてね(笑)」
大きさが様々な里芋をバランス良く組み合わせて、整った荷姿になるよう袋詰め。
ここは相澤さん、お客さんでもある講習生の感覚に任せます。
▲すっかりキレイになった里芋。お店でよく見る姿形になりました。
▲「すごい! ピッタリ300g」「さすがね!」作業中も和気あいあい♪
袋の口を専用のテープで封をしたら、仕上げは値札貼り。
値札は、価格とバーコード、園主の名前が書かれた出荷農家共通のシールです。
▲ 「上の方、見やすい位置に貼ってね」と、相澤さん。お店に陳列した時に
値札がよく見えて、レジでバーコードが読み取りやすそうな位置に貼ります。
▲Ponteへ納品する里芋が7袋完成! (この後、売店用の袋詰めもしました)
最後は納品書の記入を忘れてはいけません。
農園名、日付、野菜の名前、値段、数量。確認しながら講習生が担当しました。
(次週行われる北諏訪小学校の農業体験も、子どもたちが納品書を書くそうです。がんばって!)
「よし、みんなのおかげで間に合った! 行ってくる!」
このとき9時30分。相澤さん、軽トラックに里芋などを積んでPonteへ急ぎます。
「この作業(出荷準備)だって、いつもは一人でやってる。
ボランティアが居てくれて、うちは本当に助かっているよ」と、相澤さん。
講習生や援農ボランティアのみなさんへ感謝の言葉がありました。
▲講習生が記入した納品書を手にする相澤さん。
相澤さんが納品に行っている間、講習生のみなさんは作業場の後片付け。
慣れた様子でテキパキと道具を洗って、定位置に片付けていました。
講習会への参加動機や野菜作りの経験の度合いは、みなさんそれぞれ違いますが、
この半年間を振り返ると話が尽きません。
「トウモロコシって、1株にたった1本しか作れないなんて、びっくり」
「そうよね、他はヤングコーンだもんね」
「それに収穫した後、その株を抜くのも大変で。もう木みたいになってるから」
「後片付けは大変よね、オクラもそうじゃない? すごく背が高くなって…」
多摩市の農家さんの多くは多品目少量栽培。
限られた農地の中で、季節に合わせて様々な野菜を作っておられますが、
まさに、その手間ひまの多さ、作業の大変さを実体験したみなさん。
「種蒔きから後片付け、出荷準備まで、いろいろなことを経験させてもらいました」
「次の植え付けのために畑を空けないといけないから、計画性って大事ですよね」
「あたりまえですけど家庭菜園と違って、面積も広いし、作る量も多いから、
効率良く仕事ができる手順や工夫があるんだなって分かりました」
「きっと、農家さんごとに、その土地の特性や気候の違いによって、
畑のやり方ってみんな違うんだと思う。でも、それを知るのも楽しみ」とも
お話してくださいました。
また、自分たちの手で野菜を育てることが純粋に楽しいという感想も。
「手をかけただけ良く育ってくれるし、成果が収穫に繋がるのは嬉しい」
「ひたすら草取りをして、ひと畝がキレイになったときの達成感といったら!」
農家さんの畑ではあるけれど、みなさんの畑への愛情が伝わってきました。
▲後片付けが終わり、畑の様子を観察中。
しばらくして相澤さんがPonteから戻られると、
「今日の里芋、みんなも食べてみてよ」と、お裾分けがありました。
自分たちで育てた野菜を食べることも学びのひとつです。
「相澤さん、この里芋、Tさんに持って行ってあげても良いですか?」と、
講習生から今日来られなかったメンバーのひとりに差し入れの提案がありました。
作業中もそうでしたが、みなさんとても仲が良くて、講習を楽しんでいますよね。
「野菜をいただいたら、どう調理したかを、グループLINEで共有しているの」と、
見せてくださったスマートフォンの画面には、赤いツルムラサキの実を入れて作った
ピンク色のおにぎり、ピンク色のマヨネーズ、ピンク色の豆腐の白和え。
みなさんが作ったオリジナリティ溢れる料理の写真がいろいろ。
▲相澤さんが作成された売店掲示用POP。
みなさんのツルムラサキ料理の写真が掲載されています♪ (提供:相澤農園)
充実した講習の日々と、みなさんの農業への愛と熱意を感じた取材でした。
修了まで、あと2ヶ月。残りの実習も頑張ってください!
★来期の受講を検討中のみなさまへ…★
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ぜひ参考にしてみてください♪
(a)
]]>「富士見町と多摩市の特産品販売会」
10月27日(水)10時半〜、多摩市役所本庁舎東側 芝生広場にて
「富士見町と多摩市の特産品販売会(主催:多摩市)」が開催され、
アンテナショップPonteが出張販売しました。
この日は朝から雨が降ったり止んだり。
屋外の催しなので、雨ではお客さんの足が遠のいてしまわないか心配でしたが…
開場前に行ってみると、傘をさしたお客さんが列を作って待っていました!
先頭に並んでいた方は9時半頃には会場に到着されていたとか。早い〜!
▲開場後の様子。買い物かごを持ったお客さんで賑わっていました。
多摩市と長野県富士見町は友好都市。
昨年からのコロナ禍の影響で、交流事業やイベントの自粛・中止を受けて、
代わりに企画されたのが今回の販売会。(参照:たま広報10月20日号)
富士見町のコーナーでは富士見町産の高原野菜や新米などの農産物、
多摩市のコーナーでは多摩市産の農産物や加工品などが販売されます。
まずは、富士見町のコーナー↓
富士見町の特産品といえば、赤いルバーブ。
ジャム作りにと求める方が多いのではないでしょうか。
簡単にできて、とてもキレイな赤色で、爽やかな酸味が後をひく美味しさ。
緑色のルバーブも見かけますが、一度はこの鮮やかな赤で作ってみたいですよね〜。
ちなみに、赤いルバーブのこの濃い赤色は、
富士見町のような冷涼な気候で育つからこその色味なのだとか。
近年は温暖化の影響を受けて、赤色を出すのが難しくなってきていると聞きました。
ますます希少な野菜になりそうです。
そして、富士見町の高原野菜の存在感たるや!
今すぐ、お鍋が食べたくなるような、漬物にしたくなるような立派な白菜がドドン。
▲富士見高校の園芸科の生徒たちが栽培した白菜。大きい!
▲朝3時に収穫し、富士見町から車で運ばれてきた、まさに朝採れ&産地直送のセロリ。
▲カゴメ野菜ファームのお隣にある栽培施設、八ヶ岳みらい菜園のトマト。
▲富士見町産の新米、食用ほおずき、キャベツ、ブロッコリーもありました。
隣のテントは我が街、多摩市のコーナー↓
▲多摩市コーナーはアンテナショップPonteが出店しました。
アンテナショップPonteに行かれたことのある方は、よくご存知だと思いますが、
多摩市産の野菜や加工品はもちろん、富士見町の特産品が種類豊富に並んでいますよね♪
今日は、永山のお店も営業しながら、こちらで出張販売です。
野菜は市内農家さんが開場前にここへ直接持ってきてくださったもの。
大根の間引き菜や、里芋、バターナッツかぼちゃ、サツマイモ、生姜など、
秋を感じる野菜もあれば、白菜や大根など、冬を思わせる重量野菜も。
みずみずしいサニーレタスやグリーンリーフレタス、
多摩市産ではとてもめずらしい青パパイヤも並んでいました。
落花生はやっぱり鮮度が命。地場産の生落花生の美味しさをみなさん良くご存知で、
すぐに売り切れていました。
加工品もいろいろ並び、まるで永山のお店にいるみたいですが、ここは市役所。
市内農家さんが作る蕎麦や干し柿、グリーンピース工房さんの焼き菓子などなど、
多摩市産の原料を用いて作られた美味しい加工品が揃いました。
▲お馴染みの「桜ぽるぼろん」、「焼きかりんとう 多摩の散歩道」も。
富士見町の特産品は、乾物やお菓子、紅茶、味噌などいろいろ♪
富士見町コーナーに赤いルバーブがありましたが、その加工品も豊富です。
ジャムの他、ドライルバーブ、ルバーブ飴、ルバーブカレーもあります。
お客さんは、しっかりマイバッグ・マイリュックをご持参で、
マイキャリーバッグの方もいらっしゃいました。みなさん準備万端で素晴らしい。
「大根の間引き菜が買えて良かった。いろいろ使えて便利なんですよ」
「家からグリーンショップ多摩が近いので、多摩市産のお野菜はよく買っています」
「年末は市役所の地下駐車場で野菜の直売会がありますよね。
あそこに毎年、買いに行ってたんですよ」と、お話してくださった方も。
昨年末はコロナ禍の影響で中止となった『多摩市内産 お正月野菜の直売会』。
また、あの活気ある会場で市内産野菜を山盛りに買える日が戻ってきますように。
▲たくさんの野菜を手に、会場を後にするお客さん。
…
多摩市と富士見町の特産品を一度に買える、「富士見町と多摩市の特産品販売会」。
雨にも関わらず、たくさんのお客さんが来場されて、
みなさん、たっぷりとお買い物を楽しまれていました。
今回は、コロナ禍の影響を受けての企画とのことでしたが、
これからも富士見町との美味しい交流が続いていくと良いですね♪
(a)
]]>掘ってびっくり★ ポテトきっずの畑は今年も大収穫!
多摩市農業委員会と市内児童館の共催事業「家族体験農業」は、約半年間、
市内農家の畑の一画をお借りして、農業委員に農作業を教えてもらいながら
親子で野菜作りが体験できる催し。今年は4つの児童館で実施中です。
10月16日(土)
東寺方児童館「ポテトきっず」の畑がある柚木農園(和田)にて、
最後の作業の回となる「収穫」が行われました。
▲ポテトきっずの畑。手前が落花生で、隣の土が見えているところがサツマイモ。
その向こうに黄色く見えるのは、園主の柚木さんが栽培している大豆の畑です。
ポテトきっずの参加家族は20組。
指導役は農業委員の柚木実さん、青木幸子さん、新倉隆さんです。
5月に行った「作付け」で、落花生の種と、サツマイモの苗を植え、
8月の「除草・観察」では、サツマイモの蔓返しを教えてもらいました。
後は各自で畑に来て、草取りや蔓返しの続きをすることになっていたそうで、
今日はいよいよ、その成果が現れますね〜。
何せ、落花生もサツマイモも掘ってみないと分からない!
「サツマイモは、一生懸命モグラのように掘ってね」と、園主の柚木さん。
すぐに掘れるよう、あらかじめ蔓を刈り取ってくださっていました。
また、蔓の勢いがとても旺盛だったことにも触れて、
「みんな、サツマイモの蔓返しの続き、やりに来てくれたかな?(笑)
蔓や葉にばかり養分がいくと根が育たならないからね、蔓返しはとても重要」
収穫作業を前に、芋を大きく育てるポイントをおさらいしました。
落花生は、株ごと引っ張り上げて収穫します。
予備で育てていた落花生を使って、柚木さんがお手本を見せてくれました。
「1つの株をこうしてまとめて…、ぐーっと上へ持ち上げると…」
株元に落花生がいくつも付いているのが見えるやいなや、
参加したみなさんから「おお〜!」「へえー!」と歓声が上がりました。
サツマイモから掘る班と、落花生から掘る班と、二手に別れ、
それぞれ自分の区画で収穫スタート!
こちらはサツマイモの畑。
畑の土は柔らかく、ちょっと掘るとサツマイモの頭が見えてきます。
「え! こんなに大きいの!?」
「すごい、すごい! 横にも大きいのがついてるみたい!」
どうやら土の中でちゃんとサツマイモは育ってくれていたようです。
しかし、ここからサツマイモを傷つけないように掘るのがなかなか大変。
早る気持ちを押さえつつ、手で少しずつイモの周りの土をほぐして掘り進めます。
▲「ここにもまだ残ってるな。掘ってみて」と子どもたちに声をかける柚木さん。
土にまみれながら懸命に掘る子どもたちに、周囲の大人たちや職員から
「がんばれー!」「すごいじゃーん」と、声がかかっていました。
お父さん・お母さんは、子どもたちの作業をサポートしつつ、
我が子と掘り上げたサツマイモの記念撮影も怠りません!
▲サツマイモと一緒に記念撮影☆
こちらは落花生の畑。
葉が元気いっぱいに茂っていて、もはや隣の区画との境が分からないほど。
慎重に株のありかを探り出したら、柚木さんのお手本のように
「よいしょー」っと、引っ張り上げます。
すると、ゾロゾロと土の中から落花生がたくさん!
「いっぱい付いてる!」「落花生って、こんなになるんだね〜」
自分の畑の豊作ぶりに、喜びの声があちこちから聞こえてきました。
この後、実をひとつずつ手で外していくのですが、量が量なので、
手伝う大人も「集中して取らないと、見落としちゃいそう(笑)」。
「これ全部とるのー?」「そうよー、美味しいんだから頑張ってー」
大きな株を持ち上げて見たり、ひっくり返したりしながら、
もくもくと実を取り外す作業が続きます。
▲みんなが取り終えた落花生の株を、畑の隅に運び出す新倉さん。
▲落花生の実を外す作業を手伝う青木さん(左)。
「まだ土の中にもあるかもしれない。宝探しよ」と声をかけていました。
▲粒が大きくて食べごたえのある“おおまさり”。これは収穫のほんの一部。
収穫作業は1時間ほどで終わり、みなさんが持参した収穫用の袋に、
ずしりと重たいサツマイモと山盛りの落花生が収まりました。
見事に、大収穫でしたね。
最後はみんなで、柚木さんと、青木さん、新倉さん、職員へお礼の挨拶をして、
今年のポテトきっずの家族体験農業は無事に終了。
どっさり野菜が入った袋を手に、笑顔で畑を後にしました。
▲みんなで「ありがとうございました!」。
▲畑から出るときは、足拭きマットで靴底の土を落としてから。
ちゃんと立ち止まって、スリスリ。
家に帰ったら、さっそく調理して、
自分たちで育てて収穫した野菜の味を堪能してね♪
絶対、美味しいはずだから◎
そして、また来年も畑で会いましょう!
(a)
]]>
多摩市農業委員会は、市内農地に関する事務を行う行政委員会。
毎月、農業委員と事務局によって実施されている「多摩市農業委員会総会」では、
農地法に基づく届け出についてや市内農業に関する事案の審議等を行っています。
ところが今年度に入り、新型コロナウイルス感染症が都内で急激に流行。
総会は、感染防止対策の観点から、多人数による集会実施を避けるため、
対面での開催が難しい状況になっていました。
そこで、9月の総会は多摩市農業委員会史上初のオンライン開催へ☆
事務局職員と会長は市役所の中継拠点(会議室)から、他の委員は各々の自宅から、
パソコンやスマートフォンを用いて参加することになりました。
▲総会当日、多摩市役所の会議室に設けられた中継拠点にて。
農業委員会会長の小暮さん(左)と農業委員会事務局長の渡邊さん(右)。
開催時刻を前に、委員13名全員がweb会議アプリへの接続を完了。
予定通り14時から、多摩市農業委員会オンライン総会が始まりました。
▲パソコンの画面越しにお会いした農業委員のみなさん。
オンラインのためマスク無しでもOK! 表情がよく見えて良いですね♪
冒頭、小暮会長から、初めてのオンライン総会の実施について、
「最近、ようやくコロナ(感染者数)が下火になってきたようですが、
まだまだ先の状況は見えません。その中で、こうした仕組み(web会議)も
やり方のひとつとして取り入れていくことが必要だろうと思っています」
と、お話がありました。
▲委員のみなさんに向けてお話する小暮会長。
会議は第一部が「総会」、第二部が「協議会」となっており、
総会は、農地の権利移動や転用など、農地法に関する届け出についての審議や承認を行い、
協議会では、年度内の催事や事業の運営方法を決めたり、様々な情報を共有したりしていきます。
(詳しい内容は、多摩市ホームページ内に議事録が公開されます)
事前に事務局から送付されていた会議資料を参照しながら進められました。
この日の総会は内容が盛りだくさんで、閉会したのは15時過ぎ。
途中、音声の聞き取りやすさはどうか、挙手や意思表示が伝わっているかなど、
画面を通してのコミュニケーションに問題が無いか確認する場面もあり、
疑義のある部分については、今後さらなる改善がなされそうです。
…
多摩市農業委員会といえば、市内児童館との共催事業「家族体験農業」や、
市内農地で収穫体験をしながら歩いて巡る「農業ウォッチングラリー」など、
市民と農家を繋ぐ催事の企画でお馴染み。
agri agriはイベントの取材のたびお世話になっています。
▲左:農業ウォッチングラリー(2018年) 右:家族体験農業(2021年)
今回の取材の発端は、ある日、事務局の職員さんから
「今度、初めてオンラインで会議を行うんです」と聞いたagri agriスタッフが、
“初めて”と“オンライン”に惹かれて取材を申し込んでしまったのですけれど、
会議冒頭から、農地法や税に関わる用語のオンパレードに目が点・・!
委員の仕事は農地の利用状況調査(農地パトロール)や農業者相談など
多岐にわたっており、今回の総会をちょっと覗いただけで、
その内容を理解できたなんてとても言えません。
これまで何度もお会いしてきた農家さんや委員のみなさんですが、
そのお仕事のわずかな一面しか見ていなかったんだなぁと、
今回の取材で改めて感じました。
農業委員会が年1回発行する「多摩市農業委員会だより」には、
市内農家さんの活躍や表彰者紹介、主催イベントの実施報告や研修会後記など、
委員の活動や市内農業に関する記事が写真も豊富に掲載されています。
ぜひ、ご興味ある方は→コチラ←からご覧ください◎
(a)
]]>「アケビ」って食べたことありますか?
▲聖蹟桜ヶ丘駅のザ・スクエア裏にある多摩市産農産物直売所「いきいき市」。
採れたての野菜や果物を農家さんたちが直接持ち込んで販売しています。
9月下旬、agri agriスタッフが「いきいき市」へお買い物に行った時のこと。
栗、いちじく、柿などの秋の味覚が並んでいる傍らに、アケビを発見。
みなさんは、アケビって食べたことありますか?
わたしは、アケビの実がお店で売られているのを見たのは初めてで、
買ったことも食べたこともありません。
「口がパッカリ開いているのが良く熟しているよ」と、農家さん。
丸っこくてジャガイモのメークインみたいな形の実は、縦にパッカリと割れ、
中に白くてフワフワしたものが見えました。
その不思議な風貌にも興味をそそられ、買ってみることに。
「初めてなの? 食べるところ少ないけど、甘いんだよ」
「外側はアク抜きすれば、炒めて食べられるのよ。ちょっと苦いけどね」
お会計をしながら、農家さんたちにアケビの食べ方を教わります。
帰り際も、アケビ初心者を心配してか、
「種は面倒でもペペペッて出すんだよ〜」と、念入りにアドバイスをもらいました。
▲そんなわけで、買ってきた市内産アケビ。外側を洗ったら少しキレイになった?
家に帰り、アケビの外側を水で洗い、冷蔵庫で冷やしてから食べることにしました。
農家さんたちが、「パッションフルーツみたいに種も食べられたら良いのにねぇ」と
お話していたので、“パッションフルーツの種が食べられない版”とイメージしつつ、
割れ目を手で広げ、中身をスプーンですくって、いただきまーす♪
口に含むと、とぅる〜ん。滑らかな舌触り。とっても甘ーーい! 酸味はゼロ!
そして、白く半透明の膜の中にはスイカの種を小さくしたような黒い種がいっぱい。
トロッとした感じは、ちょうどメロンの種の周りの部分だけを食べているかのよう。
洋梨や熟した柿を彷彿とさせる、濃厚でまろやかな甘味が美味しい〜。ですが、
ほとんど種なので、贅沢な果物ですね〜。
さて、中の部分を味わったので、皮の部分を調理!
多摩の味噌「原峰のかおり」を使って「味噌炒め」を作りました♪
【1:5mm〜1cm厚くらいの千切りにし、水に漬ける】
一番外側の部分は包丁で削いで除き、白い部分を千切りにします。
切っているそばから、茶色く変色してきました。これは灰汁の仕業でしょう。
(触った手指や爪の際も茶色くなりましたので、調理の際はご注意ください)
切ったものからすぐに水に放っておきます。
【2:濁った水を捨て、塩揉み→水洗い→茹でこぼす】
灰汁がすごいので、塩で揉んでから水で洗い流し、茹でこぼしをしました。
5分も茹でれば充分。茹ですぎると皮が柔らかくなってとろけてしまいます。
【3:水気を切って、油で炒めて、調味する】
ここからは時間をかけずに、ササッと。
小鍋かフライパンに油を敷き、水気を切った皮を入れて炒めます。
酒、砂糖、原峰のかおり(米味噌)、味醂を適量加え、和えれば完成★
あ〜、台所に味噌の良い香りが漂って、食欲がそそられます。
火を加える前は硬かった皮が、今やトロリと柔らか。焼きナスのようです。
食べてみると、見た目以上にとろけました。歯が要りません。
実の部分ほどではないですが甘くて、後味はほろ苦いゴーヤのよう。
甘じょっぱい味噌ダレに絡まったトロトロアケビ。
ごはんのお供にピッタリです◎ お酒のおつまみにもなりそうですよ。
多摩市の秋の味覚、アケビ。初体験でしたが楽しく、おいしくいただきました。
農家さんから野菜の食べ方や調理法を直接教えてもらえるのも
「いきいき市」でのお買い物の醍醐味。
今度お店に行ったら、味噌炒めが成功したことをお伝えしなくちゃ!
市内直売所では、今回使った多摩の味噌「原峰のかおり」も販売中。
ぜひ、ご家庭の味に加えてくださいね♪
▲原峰のかおりは、米味噌・たっぷり麹味噌・麦味噌の3種類。
製造者である市内米農家さんたちの仕込みの様子はコチラのブログからご覧ください☆
▲最後に白ゴマをふりました。
(a)
]]>バターナッツかぼちゃの「オーブン焼き」でお手軽おやつ◎
市内直売所にお買い物に行くと、最近ちょっと流行っているらしい野菜や、
スーパーではあまり見かけない珍しい野菜と出会うことがあり、
買い物欲がそそられて、あれもこれもと試しに買って食べてみるagri agriスタッフ。
すると、思いがけず料理のレパートリーが広がって、
いつの間にやら我が家の定番野菜に昇格していることも!
今回紹介するのはバターナッツかぼちゃ。
もう、お馴染みの秋野菜になってきたかな?
見た目はヒョウタンみたいですが、畑で育っている姿は一般的なカボチャと一緒。
スベスベのベージュの皮は普通のカボチャよりも薄く、種の部分は少なめで、
食べるところがたくさんあるのが嬉しいポイントです。
▲いきいき市で販売されていたバターナッツかぼちゃ。
「半分に切って、バターとグラニュー糖をまぶしてオーブンで焼くだけ!」と
市内農家さんから教えていただいた「オーブン焼き」は、とってもオススメ。
見た目もGoodで、ほっこり美味しいおやつが簡単にできます♪
【1:バターナッツかぼちゃを半分に切って、種を取り出す】
実が詰まっていて包丁を入れるのがなかなか大変。半分に切る時はご注意ください!
今回は1/2個を使いますが、残りを保存する際は、種を取り除いた方が傷みにくいと
言われているので、とりあえず種は全部取ってしまいましょう。
【2:グラニュー糖とバターを適量まぶす】
火が通りやすくなるかも…と思いつき、マンゴーのダイスカットのように、
包丁で縦横に切れ目を入れてみましたが、実が硬くて刃がほとんど入らず。諦めて、
グラニュー糖を大さじ1杯、表面にまぶして広げ、
その上にバターを適当に載せてみました。
【3:余熱したオーブンで(とりあえず)30分焼く】
厚みがあるので、ゆっくり火を通した方が良さそうかな…ということで、
まずは、オーブンを170℃・30分に設定して焼きます。
(20年以上も台所に鎮座しているオーブン。生活感溢れる写真のため縮小…)
【4:竹串をさして、火が通ったかチェック】
30分後、溶けたバターと砂糖でテカテカに輝くバターナッツとご対面。
表面は柔らかそうな見た目をしていますが、竹串をさしてみたところ、
まだ奥の方はちょっと硬い…。同じ温度でプラス15分焼くことにしました。
【5:プラス15分焼いたあと、竹串で再チェック】
今度は表面に焦げ目もついて、色も濃くなって良い感じに焼けました。
竹串チェックも、スーッと奥まで刺さったので、これで完成★
お皿へ盛りつけます。
▲完熟マンゴーではないですよ?
鮮やかなオレンジ色、ピカピカに輝いて美味しそう!
ハロウィンメニューに映えること間違い無しのビジュアルです◎
▲スプーンですくってみると…、柔らか〜い!
食感は、ほっこり系ではなくて、滑らか&ねっとり。
味のイメージは、“スイートポテトのバターナッツかぼちゃ版“が近いでしょうかね。
もちろんカボチャの味がちゃんとしますし、砂糖とバターを足しているため
スイーツ感が増し、コクも加わって濃厚な味わい。
濃厚なのに、パクパクいけちゃう飽きない味です。
外皮ギリギリまで実が取れてキレイに食べられるのも良いですね。
最後は皮の器だけがペロンと残るだけ。
▲どこまでも食べられそう! おまけに罪悪感が無い〜。
オーブンにおまかせで、見た目も美味しさも大満足な一品です。
ぜひ、バターナッツかぼちゃを市内直売所でお買い上げの際は、
オーブン焼きにトライしてみては♪?
(a)
]]>日本イチジクのコンポート
多摩市にもやってきましたね、実りの秋。
それは食欲の秋であります。
みなさん、もう多摩市産イチジクは召し上がりましたか?
今年も市内直売所で人気者になっていた様子。
食いしん坊agri agriスタッフも大好きです。
▲アンテナショップPonteで売っていた市内産「日本イチジク」。
小ぶりな実の「日本イチジク」は、真っ赤な果肉がチャームポイント★
みずみずしくて、上品な甘さとプチプチ食感がなんとも言えない美味しさです。
皮を剥いても良いのですが、わたしは先っちょの固い部分を除いた他は
皮ごとパクッと食べていて、その手軽さがいいな〜と思っています。
▲切って並べるだけでオシャレな雰囲気が漂います。
今日は、そんな多摩市産 日本イチジクで、コンポートを作りました。
材料はイチジクと砂糖と水とレモン汁だけ。
とろ〜り・ジューシーな「スイーツ」をお楽しみいただけますよ♪
【1:鍋に上白糖(50g)と水(200cc)を入れて沸かし、砂糖を溶かす】
【2:イチジク(6個)を鍋に入れて、レモン汁(大さじ1)を加える】
【3:落としぶたをして、弱火で1時間ほど静かに煮る】
▲落としぶたは果肉が潰れないようにクッキングペーパーを使いました。
煮ている間は、なるべく火の番をしていた方が良いです。
煮汁の濃度が濃くなり、プクプクと沸き立つ泡で落としぶたが浮くことがあります。
(なぜなら、クッキングペーパーの落としぶたの中央に穴を空けていなかったから…!)
その時は、ちょっと落としぶたを外して様子を見たり、
そおっと実の上下を返したりして、鍋の中を落ち着かせます。
▲1時間から1時間半くらいコトコト煮ます。
【4:くったり煮えたら完成★】
1時間も煮ていると、果汁が出て煮汁がピンク色に染まっていました。
果肉がくったりと煮えたので良いこととし、火を消して冷まします。
▲こんなにグツグツ煮るもんじゃないのでしょうが、、。
冷めたら保存容器に入れて、冷蔵庫へ。
ぽってりとした果肉、シロップもピンク色で可愛らしいです。
このシロップ、イチジクの味が移って美味しいのでソーダ割りにしても良さそう。
しっかり冷蔵庫で冷やしたら、ヨーグルトに添えて、いただきまーす♪
▲半分にカットして、無糖ヨーグルトの上に。相性バツグンです!
とろける果肉は、それだけでスイーツ。プチプチ食感は健在です。
イチジクの甘みが一層まろやかに感じられ、品の良いお味。
バニラアイスやチョコレートアイスなどと一緒に食べても良いですし、
お好みでシナモンをふっても◎
食べたわたしもとろけてしまう美味しさでした。
ぜひ、お試しください〜。
(a)
]]>2021年9月の農地巡回
夏の終わりを惜しむ間もなく突然の寒気がやってきた9月初旬。
東京の週間天気予報には傘マークが並んだり、低温注意報が発表されたりと、
農作物への影響が心配になるようなお天気が続いていました。
でも、農地巡回があったこの日は、つかの間のお天気!
今回も、明治大学農学部農学科野菜園芸学研究室の元木准教授のもとで
アスパラガス栽培の研究をしている大学院生の田口さんと、
種苗メーカー、パイオニアエコサイエンス(株)の川崎さんが指導係として、
アスパラガスの「採りっきり栽培®」に取り組む市内8軒の農家さんを訪ねました。
▲アスパラガスの畝を挟んで左が田口さん、右が川崎さん。
(映画『E.T.』の真似ではなく、茎の先についた虫を捕まえて確認しているところです)
今の時期のアスパラガスは、擬葉(ぎよう)とよばれる細かい葉っぱのような茎を
たくさん茂らせてフワフワ、モジャモジャとした姿。
大人の背を超えそうなくらいの高さに生長していました。
▲写真手前の緑色のモジャモジャがアスパラガス。
いろいろな野菜が育つ畑の中で ひと際目立っていました。(青木農園)
アスパラガスの畑を横から見るとこんな感じ↓
▲横一直線に作られた畝に、これでもかと繁茂するアスパラガス。
お手本のような育ちっぷりです。(小島農園)
▲畝と畝の間を広くとって、風通しも作業のしやすさも抜群です。(柚木農園)
今回の巡回では、カビの仲間である茎枯病が発生していないかに加えて、
茎を食べてしまうヨトウムシなどの害虫がいないかの確認も行われました。
前者は株元、後者は茎の先端に要注意。
チェックする範囲が広く、ちょっと大変そうです。
▲しゃがんで株元を観察する田口さん。
倒れた茎や雑草はきちんと取り除かれていました。(臼井農園)
株元はどうなっているかと言うと…↓
春に植えた小さな苗が、5ヶ月ほどでこんな姿に。
▲紫アスパラガス。甘味が強く、色がキレイなのでサラダにオススメ。
太い茎もニョキニョキ出ており、本数は20本ほど。(それ以上の箇所も!)
本数や太さがあるほどに、地上部が繁茂して光合成がたっぷりとでき、
株全体に蓄えられる養分の量が増して、翌春の多収穫へと繋がります。
元気いっぱいのアスパラガスの様子に、指導係のお二人から
「株の生育がとても旺盛」「すごく順調ですね」と嬉しい評価がありました。
▲繁茂する茎葉に囲まれ、指導中の様子を撮影するのもなかなか大変。
アスパラガスの合間から覗くようにしてパチリ。(萩原農園)
▲頭上に柿の木が繁るアスパラガス畑は、めずらしい光景。(小形農園)
▲電車からアスパラガスの畑、見えるかな〜?(小暮農園)
農家さんたちは、夏の後半からの長雨にはお困りの様子で、
「こう雨ばっかりだと、畑作業もなかなか進まなくてね」と、話していました。
今は夏野菜の畑の片付けや、冬野菜の種蒔きにも追われ、なにかと忙しい時期。
アスパラガスの手入れにまで辿り着くのはとても大変です。
でも、みなさんマメ。
畑におじゃますると、草取り作業の跡がありました。
▲取った雑草は通路に敷いた稲藁の上へ。
こうしておくと、やがて分解されて土に戻ります。(太田農園)
熱心な農家さんたちから指導係への質問もいろいろ。
「枯れた茎を取り除く時は、抜かないとダメ? ハサミで切っても良い?」
「茎枯病は、どのくらいの時期まで注意が必要?」
「ちょっと気が早いけど、来年同じ場所で連作はできる?」
田口さんは、対処方法を実際にやって見せてくださり、
研究で得られた経験や情報を農家さんへお伝えしていました。
また、各圃場では計測器を使って土壌のph値(酸性度)やEC値(肥料や塩分濃度)を測定。
アスパラガスの生育に適した値になっているかの確認も行われました。
足りない成分や調整に必要な資材が分かれば、追加で施します。
▲土に計測器を差し込む川崎さん。値から追加に必要な資材を判断します。
「そうですね、ここなら◯kgの苦土石灰と、△△倍に薄めたクエン酸を…」
測定値を確認した川崎さんは、その場で追加する資材の量を計算。
効果的な撒き方も教えてくださるので、農家さんはすぐに対応できますね。
▲青々とした擬葉。養分転流(茎葉の養分を根に戻す)に向けて、光合成もラストスパート。
「寒くなって生育が止まる時期まで、あと1ヶ月半から2ヶ月あります。
それまで、この青々とした状態をできるだけ保って」と田口さん。
「引き続き、雨の後に発生しがちな病気に注意しながら、
この調子で乗り越えていただければ!」と農家さんへエールを送っていました。
各圃場の順調な育ちっぷりに、巡回メンバーもひと安心。
春には太くて立派な採れたてアスパラガスが、市内直売所にどどーんと並ぶかも♪
みなさん、ぜひ心待ちにしていてくださいね〜
(a)
※「採りっきり栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
]]>簡単&おいしい*ピーマン5レシピ
多摩市の夏の三大野菜(?)といえば、トマト・ナス・ピーマン。
トマトやナスは一時期にどっさり採れた後は、静かに旬を終えるイメージですが、
ピーマンは、わりとコンスタントに、長〜く秋までシーズンが続きます。
この夏、市内農家さんから「今年はピーマンがよくとれる」と聞きました。
直売所でもたくさん見かけ、どうやら今年はピーマンが豊作のよう。
▲市内農家さんの畑で鈴なりになるピーマン。
大きなものは肉厚でジューシー。生で食べたくなるみずみずしさです。
あの独特の臭みが少なくパプリカのように甘くて食べやすい品種もあれば、
色も様々で、緑だけでなく、クリーム色、濃い紫色、オレンジ色のピーマンも。
▲市内直売所で売られていたピーマンいろいろ。
農家さんたちが色々なピーマンを作っているなら、
わたしもピーマンで色々に料理して味わおう〜♪ と、いうことで、
と〜っても簡単なピーマンレシピを5種類、紹介します!
まずは、「ピーマンは繊維に沿って切ると苦味を感じにくくなる」
という情報を入手しましたので(常識?)、“千切り”にして使うレシピを。
後半は、「ピーマンの食感を活かす」“乱切り”で使うレシピです。
★噂のレシピ◎ピーマンのツナ和え★
《材料…千切りピーマン、ツナオイル漬け、塩、ゴマ油、黒胡椒、(お好みで海苔)》
1:千切りにしたピーマンをレンジで30秒加熱。
2:ピーマンとツナオイル漬け、塩少々を混ぜる。
▲千切りピーマンをレンジでチンすると少しクッタリとして和えやすく、色も冴えます。
3:ゴマ油を適量加えてよく和える。
4:器に盛りつけ、黒胡椒をふって完成☆
(お好みで刻み海苔を散らしても美味しい)
▲ピーマンがたくさん食べられると人気のレシピに刻み海苔をプラス。
海苔の香りでツナ臭さがやわらぎ、和風な味付けに変身。
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★食欲そそる! ピーマンのナムル★
《材料…千切りピーマン、ニンニク、醤油、ゴマ油、白胡麻》
1:千切りにしたピーマンと、すりおろしたニンニク(ほんのちょっと)を合わせ、
レンジで30秒加熱。
2:醤油とゴマ油を適量入れて和える。
3:器に盛りつけて、白胡麻を加えて完成☆
▲ピーマンの香りとニンニク&ゴマ油の風味で、食欲そそる一品。
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★超高速☆ピーマン塩昆布★
《材料…千切りピーマン、塩昆布、(お好みでゴマ油)》
1:千切りにしたピーマンと塩昆布を和えて完成☆
(お好みでゴマ油をたらしても美味しい)
▲ピーマンは生のままでも、レンチンしても◎
和えた後、時間をおくと塩昆布の塩気でピーマンがしっとり&味が染みる。
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★香ばしピーマンの焼き浸し★
《材料…乱切りピーマン、めんつゆ、かつお節》
1:乱切りにしたピーマンをフライパンで焼く。(油は敷かない)
2:ピーマンに焦げ目が付いたら皿にとり、めんつゆ適量と水少々を入れて和える。
3:そのままレンジで30秒加熱。しばらく放って冷ましておく。
4:皿に盛りつけて、かつお節をパラリとのせて完成☆
▲焦げ目が付くように焼くと香ばしく、またピーマンの甘味が引き立ちます。
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★コクうま! ピーマンのバター醤油炒め★
《材料…乱切りピーマン、バター、醤油》
1:乱切りにしたピーマンをフライパンで焼く。(油は敷かない)
2:ピーマンに焼き色が付いたらバターを1かけ入れる。
3:醤油を適量加えてサッと炒めて完成☆
▲バターを入れたところ。ここに醤油を加えるとジュワっと良い香りが…
▲ピーマンの甘味が増し、バターのコクと醤油の香りに箸が止まらない〜。
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多摩市産ピーマンのフルコースが完成しました〜。
ピーマンが苦手な人も、パクパクいけちゃう美味しさです!
特にバター醤油炒めは、子どもも大人も大好きな味かもしれません◎
調理法は「千切り→レンジで加熱」、「乱切り→フライパンで焼く」の
2パターン。まとめて切っておいて、調味だけ変えれば同時に数品作れますよ♪
ぜひ、みなさんも、今年のピーマン豊作をお祝いして、モリモリ食べましょう!
(a)
]]>市内産ゴーヤでおつまみチップス
夏の盛りから市内直売所にたくさん並ぶ、ゴーヤ。
ひとむかし前では、沖縄で作られている野菜という印象でしたが、
今や関東圏でも栽培されてお馴染みの夏野菜になってきましたね。
グリーンカーテンとして活躍しているお宅もあるのでは?
そんなゴーヤ。いろいろな種類があるようで、市内直売所に行くと、大小さまざま、
形は細長いものやコロンとしたもの、表面のゴツゴツが細かいものや大きめなもの、
色も濃い緑だけじゃなく、淡いグリーンや白色もあります。
▲8月中旬、いきいき市の店頭に並んでいたゴーヤ。
先日、agri agriスタッフは市内直売所で白いゴーヤを発見!
めずらしい〜と思って買うことに。
(その日は、白いナス、白いキュウリ、白いピーマンと、白色パレードな売場だった!
農家さんたちの間で白い○○が流行っているのかしら…?)
白いゴーヤは、真っ白というよりはクリーム色がかった薄い黄緑色。
ゴツゴツは丸っぽくて、やさしい見た目をしていますが、お味はTHEゴーヤです。
半分をゴーヤチャンプルーに使って、もう半分でおつまみを作ることにしました。
おつまみ*ゴーヤチップスの作り方
【1:ゴーヤを3〜4mm厚にスライスする】
ゴーヤを縦半分に切って、ワタをスプーンで取り除き、
3〜4mm程度の薄切りにします。
▲時々ちょっと厚いのもあるけど、許してくださいな。
【2:塩少々をまぶして10分おく】
切ったゴーヤをボウルに入れ、塩をパラリとひとつまみ加えて、まんべんなく和え、
10分間そのままおいておきます。
【3:ゴーヤから出た水分を取り除く】
10分後、水洗いするか、ゴーヤから出た水分をキッチンペーパーで拭き取ります。
(苦味をやわらげるための処理なので、気にならなければ【2】【3】は省いてOKです)
▲キッチンペーパーでゴーヤの水気を拭っているところ。
【4:ゴーヤに塩と片栗粉をまぶす】
塩ひとつまみと片栗粉(適量)を全体にまぶします。
水気が多くついたままだと、片栗粉のダマができて衣が厚くなってしまうので、
【3】の工程でゴーヤの水気をしっかり取ることをオススメします。
【5:170℃の油で揚げる】
170℃に熱した油で、ゴーヤが重ならないように1枚ずつ入れて揚げます。
薄切りなので、深い天ぷら鍋でなくフライパンで代用できました。
両面が色付いたら引き上げます。
▲こんがり、キツネ色。
キッチンペーパーに油を吸い取ってもらって、器に盛りつけて…
【完成】
白ゴーヤチップスのできあがり☆
白いからか、見た目はフライドポテトみたいです。
味付けは【4】の工程で塩を入れているので、そのままでも美味しいですし、
お好みでカレー粉や、花椒塩、ガーリックソルトなどをまぶしても良さそうです。
揚げたてのうちに召し上がれ〜。(ビールとともに!?)
▲左はカレー粉をまぶしたもの。右はそのまま。
衣のカリカリ感プラス、ゴーヤの食感もある仕上がりになりました。
パリッパリにするには、もっと薄切りにするのが良いかもしれません。
後にゴーヤらしい苦味もあって、あっさりしているので、また手が伸びます。
シンプルな塩味、食欲をそそるカレー味、交互に食べて満足満足。
最後に調味料を加えるので、味のバリエーションを試せるのも良いですね。
次は何味にしてみようかなー。
ぜひ、市内直売所でゴーヤを見かけたら、その色や形を楽しみつつ、
ゴーヤを主役にしたレシピにもトライしてみてはいかがでしょう♪
(a)
]]>援農ボランティア&講習生が萩原農園を見学☆
多摩市援農ボランティアと講習生を対象に実施されている「農家見学会」。
第1回の小形農園(馬引沢)の見学に続いて、
第2回は8月6日(金)、萩原農園(連光寺)にて行われました。
以前から、アスパラガスの圃場巡回などでagriagriが取材で畑に伺うと、
園主の萩原重治さんは「あんまりキレイな畑じゃないんだけど(笑)」と
謙遜されるのですが、
どっこい、丘を下ると見えてくる広い圃場の景色は壮観です。
特に夏場、ピシッと垂直に立てられた支柱が幾列も並ぶ畑は印象的で、
この畑をお一人で管理されていると聞いて驚く、整備された畑であります。
▲自己紹介をする園主の萩原重治さん。
もともとサラリーマンだった萩原さん。30代の頃、お父様の急死を受けて、
平成2年に畑を引き継ぎ、農業をスタートします。
「植物を育てるのは昔から好きだったけど、農業に関しては本当にイチから勉強。
大型書店で農業書をダンボール箱いっぱいに買って、読むことから始めました」
そして、萩原さんは当初から決めていたことがあります。
「有機栽培でやりたい」
▲萩原さんを先頭に、圃場へ。
素人が簡単にできるわけがない分野だと自認しつつ試行錯誤を続け、
平成6年からは、化学肥料を使わないと決めて現在に至っています。
化学肥料は、野菜の生育に必要な栄養素を素早く与えられてとても便利。
でも与え過ぎると、植物は自らの力で栄養を取りにいくのを怠って、
根を張らず、軟弱になってしまうこともあると聞きます。
「野菜は鍛えられることで丈夫に育つ。
丈夫に育てば病気になっても治りますから。人間と一緒ですよ(笑)」
その上で、萩原さんが力を入れて作っているのが、
広葉樹(ケヤキ)の落ち葉をメインにした完熟堆肥。
完熟堆肥がすごいのは、その効き目が長期間じっくり続くこと。
春先、この堆肥を畑の真ん中にたっぷりと入れれば、夏を通り越して
秋作の大根や人参、カブ、小松菜の栽培まで肥料効果が持続するそう。
▲堆肥場にて、完熟堆肥の見極め方などを教えてもらいました。
「これまでの経験上、広葉樹の落ち葉で作る堆肥が最高だと思う」
と言うケヤキの落ち葉は、市内の団地で集められたもの。
年間で70ℓ袋 約1,000個分がここへ積み込まれています。
地域資源を活かした、地産地消の堆肥です。
▲囲いの中には、山盛りに積まれた落ち葉。
「うちの栽培の特徴は何よりも、“丈夫なものをつくる”。
そのためには、土の物理性・化学性・生物性を改善すること。つまり、
良い働きをする微生物がたくさん棲んでいて、水保ちが良くて水はけが良い土、
雨が降らなくても地中の有機物で水分を蓄えていられる畑を作っています」
▲萩原さんの後に続いて、丘を下った先の畑へ。
萩原さんは、草ひとつ無いキレイな畑は目指していません。
「草は多少あった方が、クモのような益虫もたくさん棲める」と言い、
草取りは「根を残すようにして地際で切っちゃう。
そうすると根が地中に残り、土壌の改良になる」。
参加者のみなさん、ふんふんと頷きながら聞き入っていました。
おそらく農作業の中で一番大変で時間を要するのは草取り。
その草取りもやり方ひとつで土壌環境を左右することになるなんて!
たかが草取り? されど草取り!
…
下の写真はアスパラガスの畑。
「この畑の真ん中には、さっきの完熟堆肥がどっかり入ってる」
収穫まで約1年を費やすアスパラガスにとって、効き目の長い肥料は心強いですね。
株は大人の背丈くらいまで成長して元気いっぱいです。
さて、ここで萩原さんからクイズが出題されましたよ。
「うちが作っている野菜の中で収益性の高いものはなんでしょう?」
→正解は、「うちの売上の主力は断然に大玉トマト。
アスパラガスは来春収穫予定で、これに匹敵すると思う」。だそうです。
「じゃあ、面積当たりの単価が高い野菜はなんでしょう?」
え、面積当たり?…小さい面積でたくさん採れる野菜? うーん・・・
→正解は、「インゲンです」(上の写真)。
毎日毎日たくさん採れて、それが1ヶ月半くらい続くのだそう。
キュウリも同様に、空間を縦に効率良く使って多収穫できる野菜です。
このクイズコーナーで、経営目線で畑を作ることの大切さを感じました。
農家さんは野菜を作って売るのが仕事。
栽培技術だけでなく、経営に関する知識経験も必須ですね。
▲支柱1本で仕立てているキュウリ。合掌造りやネットに這わせる方法もありますが、
この方法なら台風などの強風で倒壊する心配もなく、陽が良く当たり、風通しも良い。
▲ここは人参の畑。よ〜く見ると発芽したばかりの小さな芽がいっぱい。
▲萩原農園のスイカは本当に美味しい!
次に向かったのは、ピーマン・ナス・トマトの畑。
▲「今年ピーマンがたっくさん採れてね」と見せていただいた畑には、
まだまだ鈴なりにピーマンがなっていました。
▲ナスはV字仕立て。一度に実をたくさんならすよりは、
良い実を長い期間収穫できるよう管理しています。
下の写真は、露地栽培が難しいといわれる大玉トマト。
すらりと大人の背丈を越えて、実がついてるのは8〜9段目くらい。
トマトは他の野菜の作り方とは考え方が異なるそうで、
「木を太くしたらダメ。子孫を残そうとしなくなって花がつかなくなる」と、
目からウロコな解説がありました。
「露地だと雨にあたって実が割れないですか?」との質問には、
「ヘタのところに当たると割れやすけど、葉っぱがあるから大丈夫。でも、
雨が降る前、夕立が来るって分かった時には、しゃかりきになって採る!」。
難しそうな栽培技術の話だけじゃなく、ユーモアもたっぷり交える萩原さんに、
「なるほど!」「やられる前にね!」と、一同すっかり和んでいました。
最後は、少し離れた場所にあるブルーベリーの畑と
萩原さんが運営する体験型市民農園「多摩有機農法塾」を見学。
▲25年前、多摩市内で一番最初に始めたブルーベリー畑。
ブルーベリーは毎年、お客さんから必ず予約が入る人気商品に。
▲体験型市民農園は今年で17年目。
好評につき現在空き区画無しのキャンセル待ち状態!
萩原さんと参加者のみなさん、終始、栽培管理などの話が尽きず、
見学会を超えて農業勉強会のよう。
(わたしも、ここに書きたいけど書ききれないことがたくさん!)
新しい手法もどんどん取り入れて経験にしていく萩原さんの姿勢、そして
それを惜しみなく教えてくださるところに、農業愛をビシビシ感じました。
この日は午前中とはいえ、とても暑いお天気の日でしたが、
勉強熱心で興味津々な みなさんの方が熱さ(暑さ)を上回っていましたね!
熱い熱い、第2回の農家見学会でした★
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]]>新倉農園のブルーベリー園*2021
春に「イチゴ園・ブルーベリー園」の取材をさせていただいた新倉農園(落川)。
ブルーベリー畑は可愛い花々が満開で、収穫期への期待が高まる咲きっぷりでした。
(その時の様子は→コチラのブログ←からご覧ください♪)
その後も台風や雹に見舞われることなくブルーベリーの収穫シーズン到来!
7月24日(土)にブルーベリー園が開園するやいなや、早々にネット予約をしたという
アンテナショップPonteのメンバーさんたちの後を付けて(!?)
agriagriスタッフも夏の新倉農園におじゃまさせていただきました。
▲新倉農園のエントランス。園内にある駐車場は広々。
受付で手指消毒・検温、摘み取り&量り売りの説明を受けた後、
摘んだブルーベリーを入れるパックとカゴをお借りします。
虫除けスプレーや除菌スプレーも置いてあって、いたれりつくせり。
「では、案内しまーす」と、先頭を行く麦わら帽子の男性は、
新倉農園の副代表、新倉進さん。
小高い丘にあるブルーベリー畑へ連れて行ってもらいます。
▲夏空の下、ピクニックに出掛けるような長閑な景色。ここは多摩市です。
鳥除けの青いネットをくぐり、畑の中に入ると…
右から左から、たわわに実るブルーベリーが見えてきました。
「わ〜! すごーい!」「いっぱいなってる!」
早くもメンバーから歓声が上がります。
大きさや種類を選ばなければ、すぐ両手にいっぱい採れそう!
▲熟す前の白やピンクのグラデーションになった実も可憐です。
▲段々畑のようになっているので、ちょこちょこと階段があります。
畑を少し登った中腹にある屋根付きの休憩スポットに到着。
進さんが、ブルーベリー狩り初心者のメンバーに摘み方を教えてくれました。
(※今回は取材ということで特別に説明のお時間を長くいただきました)
ブルーベリーの木は、大人の背丈よりもちょっと大きいくらい。
鈴なりの実の重さで枝が垂れ下がっていて、小さな子どもも実に手が届きます。
大人なら、ちょっとかがんで下から覗いてみるのも良さそうです。
白色やピンク色、赤味がかった色の実はまだ未熟なので触らないようにし、
しっかり紫色に熟し、大きい粒を選んで採ります。
採るときのコツは、
「まとめて(実が)なっているのを見つけたら、その下に手でお皿を作って…、
こんなふうに落とす」と、進さんが実際に採って見せてくれた実はゴロッと大粒。
差し出された大粒ブルーベリーにメンバーの目が輝きます☆
「大きいですね!」「この粒を見本にして採ろう!」
▲採り方をレクチャーしてくださる新倉進さん(右)。
「一番のコツはね、慌てていっぱい採るよりも、丁寧に採ること。
そうすると、だんだん良いの(大きい実)が見えてきますから。
やってる内に良い実にピントが合ってくるんですよ」
なるほど。どれも美味しそうに見えるので片っ端から採りたくなりますが、
さらに厳選して採るんですねぇ。
主力のブルーベリーは3種類、計150本以上を栽培しており、
「この畑は斜面になっていて陽当たりが良くて、水はけも良く、
ブルーベリー栽培に最適な場所なんですよ」と進さん。
これだけの面積、本数の樹を管理するのは大変ですよねとメンバーが聞くと、
「冬に剪定した枝はね、軽トラ5台分くらいあったよ(笑)」。
今年は天候に恵まれたのと剪定の成果が出て、特に大きな実がついたそうです。
冬の間の剪定はとても大変で、翌年の実のつきを左右するデリケートな作業だと、
前回の取材で園主の新倉隆さんが教えてくださったのを思い出しました。
▲下から見上げると、ブルーベリーのシャワー!
進さんにコツを伝授してもらったメンバーのみなさん、
早速、広い畑のあちこちを行き来しながら良い実を集めます。
「案外、軽い力で採れる」「これは夢中になれますね」
それぞれ、これと決めた木の中に入って黙々と摘み始め、
大きい実が採れたかな〜というところで、気分一新、別の木へ…
▲背伸びをして採ったり…
▲しゃがんで木の下にもぐりこんで採ったり…
四方をブルーベリーの木々に囲まれ、
街に居ることを忘れてしまいそうなほど緑がいっぱいの景色。
散策に夢中になってると、園内で迷子になりそうです。
▲ブルーベリーの木はわんさか茂っていますが、前後に間隔をとってあり、
段ごとに小道が沿っていて歩きやすい。
▲中腹からの眺め。富士山が見える時もあるそうなのですが、今回は残念!
でも、山々と青空の景色が見渡せて気持ち良い。
さて、40分程のブルーベリー摘みを楽しんだメンバーのみなさん。
大粒ばかりが入ったパックを持って、下山(?)です。
▲「あと5分くらい摘みたいです!」
受付で計量してお会計を済ませます。(2021年度は100g/200円+税)
みなさん暑い時間帯だったのに、結構粘って頑張りました。
屋根のある休憩スペースで、ふう〜っと ひと休み。
…と、そこへ「いやいや、暑かったでしょう〜」と、
園主の新倉隆さんが作業中の手を止めてお声掛けくださいました。
▲受付に戻ってきたメンバーに気さくに声を掛けてくださる新倉さん(右)
畑を案内してくださった進さんもおっしゃっていましたが、
「今年は大きな実ができるように剪定した」その成果が結実。
豊作だった2018年度を越え、今までで一番良く実がついたそうです。
剪定で実の大きさまでコントロールできるなんて初めて知りましたが、
もうひとつ初めて知ったのは、ここで販売する用のブルーベリーは
「14mm以上の粒」という基準を設けていること。
そのために14mmの穴の空いた定規も使います。
▲選別時に使っている製図用の丸穴定規。
「ブルーベリーは紫色に色付いてから2〜3週間経つと、
大粒になって美味しくなる。それを待ってから収穫するんだ」と新倉さん。
そして「やっぱり、食べてもらうからには美味しくないと」と言い、
「毎年テーマを持って栽培に取り組んでいるけど、
美味しさは徹底して探求していきたいからね」と話していました。
ゴロゴロっと詰まれた大粒ばかりのブルーベリーは、
それだけで圧倒的なビジュアルなのですが、パックを開けた途端に
ふわっと爽やかな香りが広がり、1粒食べると、甘さの中に程よい酸味、
しっかりと味が乗っていて、すんごく美味しい!
▲新倉農園のみなさんの技術と努力が詰まった作品です。
(ゴメンナサイ、わたしは摘まずに卸用を買わせていただきました)
…
今シーズンの開園は8月中旬まで。
予約制なので新倉農園のホームページをご確認ください。
そして、来シーズンもぜひお楽しみに!
《新倉農園ホームページ》
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]]>「せいせき朝顔市 第39回ふるさと多摩夏まつり」
昨年は新型コロナウイルス感染症流行の影響により中止となった「朝顔市」。
2年ぶりに迎えることができた今回は、午前中だけの開催となりましたが、
7月3日(土)・4日(日)、聖蹟桜ヶ丘駅前で行われました。
朝7時半過ぎ。天気予報どおり、朝から大雨。。
この雨の中、会場に朝顔を搬入するのは大変だったと思います。
すでにテントの前にはズラリと朝顔が並んでいました。
▲開会式では阿部市長から朝顔生産者やスタッフへ激励の言葉がありました。
そのあと、朝顔「富士」を2鉢お買い上げくださいました☆
▲8時前、開店準備をする生産者のみなさん。
今回は規模縮小のため、2日間の販売予定は約500鉢。
例年の半分ですが、こうして並んでいると毎年の光景に見えてきます。
雨に濡れても、頑張って咲いている朝顔は健気。
葉っぱは潤いに満ちて、元気いっぱいです。
店頭に並んでいた朝顔の種類を簡単にご紹介します。
こちら↓は、今年の品評会の対象となった「暁(あかつき)」。
▲雨にあたって花びらがヨレッとしてますが、ふんわり大きな花を咲かせてくれました。
▲「アーリーコール」は、何色の花が咲くかお楽しみ♪
▲鮮やかな色と白の縁取りのコントラストが美しい「富士」。
▲紫と白の和風ストライプ。小ぶりの花がたくさん咲く「常陸の花火」。
▲鮮やかな黄緑の葉に、えび茶色の花を咲かせる「団十郎」。
▲爽やかな空色の花、ハート型の葉っぱの西洋朝顔「ヘブンリーブルー」。
▲「るこう朝顔」は、赤い小さな花が鮮やかにたくさん咲きます。
今年もいろいろな朝顔が揃いました。
種が希少で栽培鉢数が少ない「団十郎」や、毎年の人気の「ヘブンリーブルー」は
わりと早めに完売するので、写真撮影は開店直後が吉なのです☆
なんとか、全種類を撮れたかな?
そうこうしていると、傘をさしたお客さんが会場へ集まってきました。
まだ8時すぎで、駅前のお店やスーパーは開店していない中、
朝顔のために早くから来てくださったのですね!
「毎年、団十郎と決めているんです。だから今年も」
「娘から頼まれてね。良いのを選びたいから早く来ました」
朝顔市の常連さんは、お気に入りの品種があったり、
今日、買う予定の品種を決めて来ている方も。
「去年は(朝顔市が)無かったでしょう。だから今年はとても楽しみにしていて」と
嬉しそうに話してくださったお客さんもいました。
「青い色の花が咲くのはどれですか?」
「あと、もう1鉢は違う種類が良いかなぁ」
お客さんの要望に応えようと、生産者さんやスタッフのみなさんは、
レインコートで雨を受けながら親身になって接客。
傘なんてさしていられませんもんね。
▲両手に鉢を持って、お客さんに説明をする生産者さん(右)
「これは花芽がたくさん付いていますから、すぐに楽しめますよ」
「これなんてどうですか? 3色、咲きますよ」
売場に並ぶ朝顔の中から、お客さんの好みに合いそうなものを探してご提案。
栽培に不安のある方は、生産者さんに手入れ方法などを教えてもらえます。
生産者さんやスタッフのみなさんが
「ありがとうございます!」と見送る先には、
雨の中でも構わない様子で朝顔を手に提げて帰るお客さんたち。
この祭りでしか出会えない粋な後ろ姿に、心が温まります。
時間が経つにつれお客さんが増え、だんだんと忙しくなってきました。
関係者のみなさんは店頭で、店内で、テキパキお仕事!
▲鉢の受け皿を袋にセットしたり…
▲お客さんが選んだ朝顔を専用の袋に入れたり…
そして、ようやく天気が回復。
多摩市内産農産物の直売テントでは夏野菜がどっさり納品されていて、
お客さんが絶え間なくお買い物に来ていました。
売場を見れば多摩の旬が一目瞭然。
トウモロコシ、枝豆、トマト、キュウリなどのラインアップを見ると
あ〜、夏が来たなぁと思います。それにしても、種類が豊富なこと!
▲枝豆とトウモロコシは特に人気で早めに売場から姿を消していました。
他、ゴーヤ、トマト、ミニトマト、じゃがいも、たまねぎ、キャベツ…
▲インゲン、ナス、キュウリ、ピーマン、ししとう、ズッキーニ、コリンキー…
まだまだありました。
「聖蹟HONEY」のテントでは、多摩中学校産のハチミツが販売されていました。
学校の屋上に巣箱を設置し、生徒たちが今年の5〜6月に採取したそうです。
農業とミツバチは切っても切れない関係。これからも養蜂活動、頑張ってください!
▲時期によって採れる蜜源(花)の種類が違うので、味もいろいろなのだとか。
ちなみにわたしは5月初旬のものを購入♪ クセが無く香り華やかで美味しかったです!
改札の目の前には、前日に行われた品評会の出品朝顔が並んでおり、
道行く人々は足を止めて眺めたり、写真を撮ったりしていました。
▲種蒔きや鉢上げなどの様子もパネルで紹介されていました。
▲多摩テレビが取材に来ていました♪
▲宅急便受付テント。買った朝顔を専用の箱に入れて発送できます。
晴れてきたおかげで、会場に活気が溢れてきました。
気づけば、関係者のみなさんがレインコートから青の朝顔市の法被姿に★
朝顔がどんどん売れていくと、売場はどんどん小さくなります。
開会前は足下にぎっしり並んでいたのに、今や通路の方が広々。
2箇所あった売場の朝顔を1箇所にまとめ、
閉店間際はというと…もう数えられるくらいの鉢数になりました!
▲スタッフの「12時で閉店します〜」の声でお客さんが集まり、さらに売れていました。
▲農産物直売のテント前には、空っぽになった野菜ケースがたくさん!
野菜を出荷していた朝顔生産者さんは、「さて、晴れたし午後は収穫だ」。
…2日間とも盛況のうちに閉会した朝顔市。
たくさんの朝顔がお客さんのもとへと旅立っていきました。
今頃は、ご自宅や贈り先で、可憐な花を咲かせているかな?
多摩の夏の風物詩「せいせき朝顔市」。
来年もまた、この先もずっと、この伝統が続いていきますように☆
▲明日に向けて、つぼみを膨らませていた朝顔。
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]]>2年ぶりの朝顔品評会☆
7月2日(金) 朝10時
JA東京みなみの会議室に、鮮やかな花を咲かせた朝顔が並びました。
「せいせき朝顔市」を翌日に控え、今日は「朝顔品評会」です。
市内7軒の栽培農家さんたちは、朝顔市に向けて
最高のコンディションに持っていけるようにと
毎日の手入れに励んでこられました。
朝顔市に出荷される朝顔は全部で8品種ありますが、
今年の品評会の対象品種は、大輪が美しい「暁(あかつき)」です。
生産者1軒につき2鉢提出します。なぜ1鉢ではなく2鉢かというと、
鉢によって育ち方にバラつきがなく、ちゃんと同じように仕立てられているか?
も大事な評価のポイントだからです。
▲生産者ごとに2鉢ずつ並び、どの生産者の朝顔か審査員にわからないよう番号がふられています。
「それでは、第39回せいせき朝顔市、朝顔品評会を開催させていただきます」
多摩市経済観光課長 渡邊さんの進行で、品評会が始まりました。
審査員は4名。
東京南農業協同組合多摩支店長の新井有紀さん、
南多摩農業改良普及センター主任普及指導員の原島浩一さん、
多摩市市民経済部長の鈴木誠さん、
多摩市農業委員の伊藤忠男さん。
みなさんの手元には、審査項目が書かれた「審査表」が配られていました。
審査表には、朝顔の審査ポイントが6つの項目で書かれています。
「これ、花がいっぱい咲いてる。ステキ! 満点◎」などと、
個人的な好みで点数を付けられないようになっているんです。
▲審査方法について説明する原島さん(左)
6月の巡回指導の時、「双葉がついているかどうかも評価のポイント」と、
原島さんから教えていただいたのを思い出しました。
双葉が今も残っているのは肥培管理が最初からしっかりできている証。
「草勢(そうせい)」の項目の評価に繋がります。
他は、たとえば「着雷(ちゃくらい)」。
各節にまんべんなく蕾(つぼみ)が付いているかを見ます。
お客さんが朝顔を買った翌日以降も楽しめるように、ということです。
「品質」の項目では、行灯の仕立て=鉢・葉・茎・花のバランスをチェック。
特に「小さな葉がまとまってある中に、花があると映える」のだそうです。
他にもいろいろ見るべき箇所があります。
審査時間は30分。審査員のみなさんと朝顔の真剣な時間が始まりました。
▲鉢を持ち上げて、下から観察したり…
▲上からのぞきこんで見てみたり…
▲近くに寄ったりして、細かいところまでチェックします。
審査員のみなさんは、7軒の朝顔を1鉢ひと鉢、上から下まで入念に観察。
わたしも色々な角度で朝顔の写真を撮ってみました。
▲下から見ると、葉っぱの裏側もよく見えます。
▲上から見ると、葉っぱの混み具合やボリューム感が分かる気がします。
▲近くに寄って見てみると、あっ、双葉がありました!
花の大きさや色彩、花びらが破れていないかなども見ます。
もちろん行灯の外に向かって咲いているのがGOODです。
仕立ての品質、見栄えにも関わる大事なポイントですね。
▲明日咲きそうな蕾を発見!
…朝顔と30分も見つめ合っていると、身体がだんだん冷えてきました。
それもそのはず、会場の冷房は20℃設定!
朝に咲いた花の美しさを審査中もキープするために
室温を朝顔用に設定しているんです。
審査が終わると、職員による集計が行われます。
6つの審査項目に付けられた評価点(5段階)の合計が、その生産者の点数。
4名の審査員が付けた点数の総合点の多い順で「多摩市長賞」などの賞が決定!
さぁ! 今年の栄えある賞はどなたに…?
▲審査結果を発表する、東京南農業協同組合事務局長の鈴木さん。
結果は朝顔市の会場で展示されますが、上位4名だけ先にご紹介☆
どの鉢も、美しく大きな花を咲かせて見事です。
▲多摩市長賞…萩原重治さん(連光寺)
▲多摩市農業委員会会長賞…太田茂さん(一ノ宮)
▲東京南農業協同組合代表理事組合長賞…小山儀一さん(関戸)
▲南多摩農業改良普及事業協議会会長賞…濱田真治さん(貝取)
…
最後に原島さんから、今年の朝顔栽培について
「今年は春からずっと気温が高く、それに加え、
日照時間が少ない日が続いたり、急に30℃超えの暑い日があって、
ビニールハウスの中が高温になったり、
例年に比べて特に栽培管理が難しい年でした。
それでも、良いものが作れるというのは技術があるから。
大きな花で、見ごたえがあって、蕾もいっぱい付いていました。
お買い上げになるお客さんも充分に喜んでいただけると思いますよ!」
と、嬉しいコメントをいただきました☆
栽培農家さんたちの素晴らしい手仕事の成果、
いよいよ翌日からの「せいせき朝顔市」でお披露目です!
(a)
]]>2021年7月の農地巡回
梅雨らしいお天気が続く7月上旬。
アスパラガスの「採りっきり栽培®」に取り組む市内農家さんへの巡回指導があり、
採りっきり栽培を開発した明治大学農学部野菜園芸学研究室の元木准教授のもとで
アスパラガス栽培を研究中の大学院生の田口さんが指導員として、
市内8軒の農家さんの圃場を訪ねました。
▲右が田口さん。多摩市での採りっきり栽培の指導は今年で5年目です。
アスパラガスは夏の間に、どんどん背丈が伸びて、
擬葉(フサフサの葉っぱのように見える部分。葉じゃなくて茎なんです!)を増やし、
上にも横にも大きく育ちます。
たっぷりと光合成をして栄養を作れる元気な大株に育てられれば、
冬の養分転流でたくさんの栄養が根に戻り、翌春の多収穫に繋がります。
▲アスパラガスは腰くらいの高さに成長していました。
▲水草のように涼しげに揺らぐ擬葉。
株元からは太くて元気な茎がニョキニョキ。
食べごろの長さになっていると、収穫したくなっちゃいそうですが、
今はとにかく上へ上へと伸ばしていかねば!
田口さんは、各圃場で病気や虫の発生が無いかを点検したり、
農家さんに管理について尋ねたりして、現状を把握。
「前回、苦土石灰を入れてと言われていたからね、あの後すぐに撒きましたよ」
「今年は初めてポット苗に育ててから定植したけど、欠株は無かったよ」
などなど、農家さんから前回の訪問以降の様子を教えてもらいました。
▲記録を見ながら管理の経緯を説明する農家さん(左)。
今回、田口さんが特に気にしてチェックしていたのが病気の有無。
梅雨時期はカビの一種である茎枯病(くきがれびょう)が発生しやすいのだとか。
茎枯病はその名の通り、茎が枯れ、やがて株全体が黄色く萎びてしまうそう。
これから大きく育ってほしいのに、枯れてしまっては困ります!
もしも茎枯病があったら、その部分の茎を抜き取って処分するのが鉄則。
早いうちに見つけられれば、まだまだ挽回できます。
田口さんは圃場に入ると、低い姿勢で株元を観察。
「出たばかりの柔らかい茎に発生しやすい」そうで、
茎に茶色の傷のような跡があれば、茎枯病を疑います。
前回の巡回よりも背丈がグッと伸びたアスパラガス。
ついつい、繁茂している擬葉の方にばかり目が行ってしまいます。
でも、株元も見ないといけないのですね。
各圃場、何列もある畝の間をしゃがみながら進む田口さん。
右に左にと目を光らせます。
▲水田の隣に作られたアスパラガス畑。株元を念入りに見て回ります。
▲柿の木の下に作られたアスパラガス畑。農家さんと田口さんが株元を観察中。
▲農家さんも一緒に株元チェック!
▲あ、これは田んぼです。
下ばかり気にして見ていると、ふいにカエルやバッタが出てきたり、
田んぼでちょろちょろと泳ぐオタマジャクシに出会えます。
街の中にある畑から自然を感じる一瞬です。
▲オタマジャクシ発見!
▲田んぼのすぐ脇のアスパラガス畑。
取材中は気に留めなかったのですが、よくよく考えれば(考えなくとも)、
アスパラガス畑が田んぼや果樹畑に作られているというのは、
めずらしいことなのかもしれませんね。
都市農地のように限られた場所でも、工夫すれば可能なんだよと、
市内農家さんたちの採りっきり栽培から教えてもらっているような気がします。
…
各圃場で丁寧に観察し、農家さんに点検ポイントと対処法を
伝授してくださった田口さん。
「今のところみんな良い調子です。太いの(茎)も出ていて順調な生育。
梅雨と秋の長雨が茎枯病蔓延の原因になるので、ここを乗り越えれば!」と
話していました。
農家さんたちも「(病斑が)出たらすぐ引っこ抜くよ!」
「ここ(株元)は気にして見たことなかった。もう分かった、大丈夫!」と
応じていました。
来春の収穫シーズンに向けて、暑い夏も農家さんたちは頑張っています!
引き続き多摩市産アスパラガスを、ご期待くださいね☆
(a)
※「採りっきり栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。
]]>援農ボランティア&講習生が小形農園を見学☆
今年度から始まった「農家見学会」は、多摩市援農ボランティアと講習生を対象に、
年間を通して様々な市内農家さんの畑を訪ねて知見を深める研修のひとつ。
この会に参加すると、ボランティアと農家さん双方が直接連絡を取れるようになり、
ボランティアは援農先や活動の幅が広がり、
農家さんはより多くのボランティアに応援を頼むことができるようになります。
6月29日(火)午後、その第1回が小形農園(馬引沢)で行われました。
住宅地の中にポッと現れる畑は、さながら緑のオアシス。
畑のすぐ脇には、小形農園の無人スタンド(軒先販売所)があり、
毎週火・木・土の営業日の朝は、収穫したばかりの野菜などが並びます。
この日はすでに、ほとんど売り切れていましたが、
並んでいたであろう野菜の名前が書かれた札を見ると、その種類の多さに驚きます。
▲こちらの畑ではアスパラガスの他、トマトやキュウリなどの
夏野菜がぐんぐん成長中。
▲自己紹介をする園主の小形勝さん。
まずは、小形さんから畑の成り立ちなどをお話しいただきました。
みなさん聞いてびっくりされていたのは、小形家は400年続く農家であること!
「慶長3年、太閤検地の際の富澤家の記録に先祖の名前が載っていまして、
1599年から農業をやっていたことが分かっています」
たいこーけんち!…歴史の授業以来の言葉にagri agriスタッフはよろめきながら、
そのころの多摩の景色ってどんなだったのだろうと思いを馳せます。
▲小形さんが「そろそろ支柱を立てないと」と話していたナスの畑。
そこからタイムスリップすること昭和50年代後半。
小形さんが大手建設機械メーカーの研究所の室長を務めていた頃、
この場所はニュータウンの開発により区画整理の対象になりました。
お父様が亡くなられ、畑を継ぐために職を辞して実家に戻ってきたものの、
造成された土地を耕すと石がゴロゴロ出てきて、農業なんてできない状態。
「どうしようもない土だった。まずは土作りからやろうと、
最初はサツマイモを作りました」小形さんの挑戦が始まりました。
▲木の根もとに積んであるのは、畑から出てきた大小さまざまな石。
当時は、地域の自治会や神社の役員の仕事を掛け持ち、そちらの方が忙しい日々。
ところが60歳で大病を患った後は、「無性に百姓が愛おしくなって」、
以前に増して畑仕事に打ち込むようになったそうです。
小形農園の最大の特徴と言えるのが、“果樹の下での野菜栽培”。
小形さんが「全部で約6,000?ある農地をフルに使っています」と話すように
畑は隅々まで、天地にわたって作物が作られています。
場所を移動し、スモモ畑に着いた一行。
「これはスモモ? 赤くなってますよ。美味しそう!」
「スモモって、こんな風に実がつくんですね。ここ、すごいたくさん!」
参加者のみなさん、スモモの実つきの良さに感心していました。
▲「スモモは自家受粉しないので、いろんな種類を植える必要がある」と小形さん。
ここにはソルダム、貴陽、大石が植えられています。
この畑、外側から見ただけではスモモの畑ですが、中に入ってみると…
キウイの棚があったかと思えば、見上げれば栗、奥には大きなビワの木も。
ここは、つい最近までアスパラガスを収穫していた畑でしたが、
今、頭上にはブドウがなっています。
▲ブドウは巨峰と藤稔。
▲栗は森早生、筑波、利平、岸根。
早生と晩生を植えて長く収穫できるようにしています。
反対側の畑には、ブラックベリー、柿、梅、ミカンもあります。
▲マルチビニールの端は、機械を使って土を盛っておさえるのではなく、
鉄筋(棒)を置いておさえるのが小形さん流。設置も撤収も早くできそう!
柿の下は野菜の畑。
春は小松菜や春菊などが収穫でき、その後はタマネギ、サニーレタス、キャベツ。
今はニンニクとオクラ、そしてアスパラガスを栽培中です。
次々と果物と野菜の名前が出てきて、取材メモが追いつかないくらい!
遅れまいと小形さんと参加者のみなさんの後ろを付いていきます。
▲またまた場所を移動して、こちらは梅の畑。…だけじゃありませんよ!
畑をぐるりと囲うように植えられているのは南高梅や白加賀、小梅。
中に入ると柿の木が等間隔に植えられていました。この下もやはり畑です。
「冬はブロッコリー、大根、キャベツ、白菜、小松菜、春菊、カブ、それから…」
ひゃぁ〜、メモが追いつかない〜!
これだけ大きな柿の木ですから、地中にはそれなりに根っこも張っているはず。
でも、小形さんは構わず「時々パワーショベルで掘ります」とのこと。
「この畑も区画整理の土地。底が硬盤(とても硬い土)になっていて、
水はけが悪いし、乾くと今度は水が上がってこない。とても難しい場所です。
だから時々はパワーショベルで硬盤をぶち抜くため、深くまで掘ります」
ブドウの下でアスパラガスを栽培した時は、定植時に畑をかなり深く掘ったため、
(根がダメージを受けて)さすがにその年のブドウは実がつかなかったそうですが、
1年かけて新しい根が出たことで、今は調子がとっても良くなったのだとか!
いやぁ〜。ここに育つ果樹たちは、鍛えられますね!
▲柿の下の土はフカフカ。容易にジャガイモを掘り起こせます。
「品種はトウヤ。今年は良くできましたよ」
「梅の下は根がかなり広がっているし日陰になるから夏は何を植えてもダメ」
「柿の剪定は、下で作業がしやすいような形(枝振りが上向き)に仕立てています」
「馬引沢の谷戸は両側が丘。風はこっちから吹く。だから植える向きはこっち向き」
畑には、研究熱心な小形さんの技術、経験がこれでもかと詰まっています。
都内農家において、果樹の下でこれだけの野菜を栽培している例はあまり無いそう。
家庭菜園をやっていたり栽培経験があったりするボランティアの方々も、
「普通は木の下で作物は育たないですよね」
「小形さんの畑は手品を見てるよう」と驚いていました。
▲みなさんからの質問に答える小形さん。
最後は参加者全員で、小形さんへお礼のお手伝い。
柿の木の下に、汐止(しおどめ)ネギの苗を200本定植しました。
収穫は来年の冬〜5月だそうです。
▲全員で植えると、あっという間!
最後に参加者のみなさんから小形さんへ、畑についての質問がありました。
こうした技術は、農業書やインターネットの情報などでは知ることはできない
小形さんの長年の経験の積み重ねによるもの。
それにも関わらず、詳しく、具体的に教えてくださいました。
(とは言え、これは簡単には真似できな〜い!)
今日でまたひとつ、多摩の農家さん・農業の魅力を知ってしまった
援農ボランティアと講習生、そしてagri agri。
これからも、ますます応援させていただきますね☆
(a)
]]>愛和小学校3年生が伊藤農園を見学
6月25日(金)、多摩市立愛和小学校の3年生が社会科の授業で
伊藤農園(乞田)を見学するとのことで、取材におじゃましました。
▲伊藤さん、畑に来た子どもたちが土を気にせず座れるようにと
ブルーシートを用意してくれました。やさしい〜。
園主の伊藤忠男さんといえば、みかん! ですが、それだけじゃありません。
年中、何かしらの作物が出荷できるよう、様々な野菜や果物を栽培しておられます。
(種類については、後で3年生のみんなが質問してくれます)
ここは横に広い畑。全容を写すには広角カメラかドローンじゃないと!
…というのは言い訳ですが、横一直線に長い畝が作られ、整備された畑です。
▲畑の入口から見て右手。スイカやカボチャ、唐辛子やピーマンなどが並び、
写っていませんが手前にはミョウガやフキ、柿の木などがあります。
▲畑の入口から見て左手。ゴーヤ、ニンジン、ミニトマト、枝豆などなど。
今日は、地元農家さんのお仕事を学ぶため、
伊藤さんへのインタビューと畑ツアーを予定しています。
さっそく、みんなの元気な「よろしくお願いします!」で、授業スタート。
子どもたちはあらかじめ伊藤さんへの質問を用意してきましたよ♪
その数15問! 伊藤さん、答え甲斐がありますねぇ。
質問担当の子が順番に立って質問していきます。記者会見みたい!
まずは、「何種類の野菜を作っていますか?」。
agri agriの取材でも必ずと言っていいほど農家さんへお尋ねする定番質問。
畑に来ると、いろいろな作物が見えてきて、その数、知りたいですよね。
▲質問に答える伊藤さん。
「だいたい30種類くらいです。野菜の他に果物も育てています。
畑はここじゃなくて別の場所だけど、みかん、柿、栗もあります」と伊藤さん。
「お〜」「食べたい!」と子どもたちのリアクションが微笑ましい◎
「ちなみに、いま育てているのは夏野菜ね。この畑には十何種類ありますよ」
みんな、さっそく手元の質問表へ伊藤さんの回答を書き込んでいました。
進行役の先生が「では次の人、質問どうぞ」。(本当に記者会見みたい!)
「畑の手入れはどのようにしていますか?」「種はいつ蒔きますか?」
「水やりはどうしていますか?」といった、野菜作りのことについてや、
「何人で仕事をしていますか?」「何時間、働いていますか?」などの労働環境、
「どれくらい売れますか?」と、経営面についても突っ込んだ質問がありました。
伊藤さんは、畑の手入れや仕事の時間は野菜の種類や季節によって異なる
農業ならではの働き方を、具体的な野菜の栽培方法を例にしながら、
ひとつひとつ教えてくれました。
▲ぼっちゃんカボチャ
▲ニンジン
次は、お待ちかねの畑ツアー。みんな並んで伊藤さんに付いていきます。
「これはオクラ。まだ小さいでしょう。でも、こんな大きくなるよ」
伊藤さんの背丈よりも大きく育つことを知って、子どもたちビックリ。
▲5月に種蒔きしたオクラ。あと2ヶ月で伊藤さんの背を超えるかも!?
「あれはスイカ。今、小さい実が付いているね。8月くらいにはできるよ。
これはマクワウリ、それから隣はカボチャ。黄色くなったら採りごろだよ」
少し歩いただけでも、次々と野菜の名前が出てきます。
▲野菜の見どころ、収穫時期なども紹介してくれる伊藤さん。
▲赤ちゃんスイカを発見。ラグビーボールのような形になります。
子どもたちの視点から見る畑は、大人より発見が多そう。
「あ、キュウリだ!」「学校にあるのと同じ?」「先生、これピーマン?」
にぎやかに行進が続きます。
▲旺盛なキュウリは支柱のてっぺんまで蔓が伸びて、壁のよう!
次は、苗を育てている小屋を覗いてみましょう。
「これがキュウリの苗。種を蒔いて10日間でこんなに大きくなったよ。
30cmくらいの大きさに育ったら畑に持っていって植えるよ」と伊藤さん。
よく見えるよう子どもたちを順番に小屋の前に呼び、説明してくれました。
さっき畑で見たキュウリ、始めはこんな小さかったんですね。
▲キュウリの苗。元気な双葉をピッと広げています。
夏野菜の中でもキュウリは種蒔きの時期が遅め。
6月に種を蒔いても気候が良ければすぐに大きく育ってくれます。
伊藤さんはそのことを利用して、収穫期を長くとるために
種蒔きの時期を何段階かにずらして栽培しています。
少し離れた場所にある畑にも連れていってもらいました。
ここには里芋とネギが植えられています。
▲里芋は秋になれば子どもたちの背丈くらいの大きさに育っているかも!
授業の終わりに担任の先生が、
「みんな、学校の行き帰りにここを通るときは、
畑の景色がどうなっているか、気にして見てみよう」と伝えていました。
通学路に畑があるって、それだけで勉強になりますね。
最後は3年生みんなの「ありがとうございました!」で、伊藤さんと別れました。
…
先の質問の時間で、「農家をやっていて楽しいと思うときは?」 の問いには、
「そうだね、それはもう、作った野菜が良くできたときだね。
毎年毎年、その季節の気候が違うからね、野菜がうまく育たない年もある。
良い収穫ができると嬉しいし楽しいですよ」と、おおらかな伊藤さん。
手入れが行き届いた畑で、のびのびと育つ野菜を見ても、
伊藤さんのお人柄が伝わってきました。
多摩の農家さんの多くは、伊藤さんのように代々の農地を受け継ぎ、
自然の中で作物を栽培して、地元の販売所に出荷しています。
そんな農家さんたちが今日も頑張って畑でお仕事をしているおかげで、
わたしたちは地元の旬の野菜や果物を美味しくいただくことができます。
3年生のみんなも、これから
畑の近くを通ったり、直売所にお買い物に行ったときには
伊藤さんのこと、多摩の農家さんのことを思い出してね☆
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