市内農家さんが出張授業!@諏訪小学校

  • 2019.11.06 Wednesday
  • 12:00

昔の多摩の農業を貴重な写真とともに紹介!

地元農家 相澤さんの特別授業☆

 

10月18日(金)、多摩市立諏訪小学校の授業「総合的な学習の時間」で

市内農家の相澤孝一さんが授業をすると聞き、取材におじゃましました。

 

 

今回、相澤さんの授業を受けるのは、

ちょうど社会科で農業や地産地消について学んでいる5年生と、

校内で育てた野菜を年2回、グリナード広場へ出張販売している6年生。

(2014年に実施された6年生の野菜作りとバザーの様子はコチラからどうぞ♪)

 

地元農家さんの話を聞けるということで、

先生方も児童たちも とても楽しみにしていたそうです☆

 

 

相澤さんは、学校などから出張授業の依頼を受ける度、

その学年に合わせた内容のスライドショーを自作する徹底ぶり

助っ人には援農ボランティアのKさんも参加しました。

 

▲写真中央が相澤さん。援農ボランティアのKさんが進行をサポート(右)。

 

今日のテーマは大きく分けて3つ。

「多摩市の農地と作物はどんな(昔と今)」

「多摩市ではどんな野菜を作っているか」

「相澤農園のこだわりの野菜作り」

 

相澤さんは最初に、

「今からお話することは、

多摩ニュータウンができる前の話と、多摩ニュータウンができた後の話です。

多摩ニュータウンができる前の話を当時の人から直接聞ける機会は

今後どんどん少なくなってしまうから、今日の話は良く聞いておいてね。

むかーしむかしの話じゃないよ。ついこの間の話です」と前置きをして、

ひとつの写真をスクリーンに映しました。

 

▲現在の、相澤農園の近辺を遠目から撮った写真。

 

相澤農園のある諏訪や馬引沢地区を遠目から撮った写真には、

建物や住宅が建ち並ぶお馴染みの景色が広がります。

 

次に映し出されたのは、同じ場所から撮影された50数年前の写真。

 

 

小高い山と田んぼが広がり、家らしい家は見つけられません。

写真の中の赤い矢印のある場所は、相澤さんの畑。

その奥の山のさらに奥が、ここ諏訪小学校の場所になるそうです。

 

同じ場所とは思えない長閑な風景に、児童たちや先生は驚きの表情。

それも、今からたった50年ちょっと前、

多摩にはこんな景色が広がっていたんですね…。

 

当時の暮らしはもちろん農業中心。

今のように流通が発達し、全国どこからでも物が手に入る時代とは違って、

地元で作られたものを地元で消費することが普通の時代でした。

 

 

ここで、相澤さんのクイズタイム☆

「今、多摩市の農家は何軒あるでしょう?」

唐突な問題にざわめく会場。

「今の多摩市の人口は約14万人」というヒント(?)も加わりました。

では、このブログをご覧のみなさんもご一緒に♪

正解は下記の1・2・3の内、どれでしょう!?

 

1…83軒  2…165軒  3…590軒

 

 

はい、正解は1の83軒。

ちなみに、2の165軒は、今から10年前の農家さんの数で、

3の590軒は、多摩ニュータウンができる前の農家さんの数なのだそう。

 

続いて、クイズ第2問!

「今、多摩市で米を作っている農家は何軒でしょう?」

 

1…4軒  2…14軒  3…34軒

 

みんなに正解だと思うものに手を挙げてもらった後、相澤さんが正解を発表。

「正解は、4軒。4軒しかないんですよ」

「えーー!」「うっそ!」会場には驚きの声が響きました。

 

この4軒の米農家さんの田んぼは、関戸や和田、一ノ宮など、

ニュータウンの開発が行われなかった地区にあります。

 

▲一ノ宮地区に広がる収穫後の田んぼ。(今年10月に撮影)

 

先に見た昔の諏訪地域の写真は田んぼが一面に広がる景色でしたが、

今はなぜ田んぼが無くなってしまったのか…。

流通が発達したから? 儲からないから??

いろいろな要因が考えられますが、一番は、

ニュータウン開発において、

田んぼに使っていた水路をみんな埋めてしまったからなのだそうです。

 

たしかに乞田川や大栗川などの川はコンクリートで打ち固められているし、

そこに注がれる雨水は全て地下、マンホールの下を通っています。

 

多摩の農業がニュータウン開発によって大きく変わったことを知り

衝撃を受けた児童たち。

ちょっと会場がしんみりしたところで、相澤さんの授業は次のテーマへ!

 

「今、多摩市で作っている野菜を紹介しますよ!」と言って、

スラスラと紹介しないところが相澤先生流。クイズでみんなの注目を集めます。

 

「はい、この花は何の野菜の花かわかる人!」

 

 

スクリーンには野菜の花の写真が映され、児童たちは

「キュウリ!」「ナス!」「オクラ?」「ゴーヤ?」などなど、

積極的に手を挙げて解答していました。

 

何気なくクイズを出題する相澤さんですが、

今回、花の写真とともに正解として紹介された3つの野菜は、

土の中でできる野菜の中で市内生産量1位のジャガイモ、

地上にできる野菜の中で市内生産量1位のトマトと2位のナス。

多摩市で多く栽培されている野菜を学べるクイズになっていました。

 

6年生は野菜作りの経験から、トマトやナスの花はすぐに分かったかな?

 

▲相澤さんのクイズに、手を挙げて答える児童のみんな。

 

最後は「相澤農園のこだわりの野菜作り」をテーマに、

野菜作りの工夫や、農薬を使わない技術、今年から朝顔の栽培に取り組み

「朝顔市」への出品したことなど、新しい挑戦についての話がありました。

 

野菜作りにおいては、

相澤さんは「農家にとって、良い種に勝るものはない!」と言い、

相澤農園では、生命力の高い種や苗木の確保に重点を置いているそうです。

 

「今日は相澤農園が今年畑に蒔いた野菜の種の袋をみんなに預けていくから、

どんな野菜があるか、どんな種なのか、後でゆっくり見てね」と、

50袋はあるんじゃないかという大量の種の袋を先生に渡していました。

 

▲相澤さんがみんなへ預けた種の袋の一例。

「多摩の農家はこんな風にいろんな野菜を作っているんです」と紹介してくれました。

 

多摩市の農業のこと、野菜作りのことなどを、

写真やクイズを交えて終始楽しく解説してくれた相澤先生のスペシャル授業。

あっと言う間に45分間が終わりました。

 

チャイムが鳴っても、児童たちから相澤さんへの質問が止まりません。

中には鋭い質問も。

「これから10年後、20年後の多摩の農業はどうなっていくと思いますか?」

 

自分たちが大人になった時、多摩市はどうなっているんだろう。

これからも多摩に農業を残していくためにはどうしたら良いだろう。

そんなことが頭によぎったのかもしれません。

 

相澤さんは正直に伝えます。

「これからは厳しい。どんどん農家は減るだろう。

農地を次の代に継ぐ時には相続税というのを払わなきゃならない。

でもなかなか高くて払えないから畑を売ってしまう。それに高齢化もある。

でも、畑を残すため、収益を上げるための取り組みは少しずつだけど始まっている。

若い人、働き手はどんどん都心に出て行ってしまうんだけど、そうではなくて、

みんなが畑を手伝ってくれたら、まだまだ農地を残していける」

 

 

児童たちの真剣な問いに、全力で応えていた相澤さん。

今日の授業のことは、きっと彼ら彼女たちの心にしっかりと届き、

近い将来、多摩の農業応援隊となって活躍してくれることでしょう☆

 

相澤先生、素晴らしい授業をありがとうございました!

 

多摩市におけるニュータウン開発と農業や暮らしの変貌の歴史は、

子どもたちだけでなく、ここに住む全ての大人に知ってもらえたら良いな。

改めてそんなことを感じた特別授業でした。

 

数日後、、、

相澤さんのもとへ諏訪小学校の児童たちから質問とお手紙が届いたそうです。

質問は全部で27個! 相澤さんの話をしっかり聞いてメモをしてくれていたんですね!

相澤さんは、

「いい質問がたくさんあり、今回の授業で一番勉強になったのが相澤かなと思いました。

先生と児童の皆さんに感謝の気持ちでいっぱい」と話し、

児童たちの質問ひとつひとつに丁寧に回答されていました。

これからの多摩を担う子どもたちと、これまでの多摩を知る地元農家さんの交流、

今後も広がっていくと良いですね。

相澤さん、諏訪小学校の先生方・5年生と6年生のみんな、

取材におじゃまさせていただきありがとうございました!

 

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