小島豊さん紹介

  • 2019.03.22 Friday
  • 10:52

地域の人たちの「野菜直売所」として

新鮮な野菜を届ける

 

小島農園は、連光寺小学校のすぐそばにあります。

「連光寺小学校の辺りは、以前は全部田んぼだったんですよ」と小島農園の小島豊さん。

小さい頃は、田んぼのわきに大谷戸川から分かれて流れる用水があり、そこが子どもたちの遊び場だったそうです。

「川には、清流にしかいないような生き物がたくさんいましたよ」

中でも、キラキラ光ってきれいだったタナゴは、よく採ったそうです。

「昔は田んぼがメイン。畑では麦やとうもろこし、じゃがいもくらい」と小島さん、

一帯に広がる田んぼの風景を、懐かしそうに話してくれました。

 

▲畑を案内してくれる小島さん。

奥の住宅が並ぶ場所も、以前は田んぼだったとか。

 

現在、住宅が立ち並ぶ様子から田んぼの風景は想像しにくいですが、

裏手にある都立桜ヶ丘公園の棚田は、その当時の一部なのだそうです。

 

 

約3000屬△訃島さんの畑は、いつ来てもきれいに整い、野菜がまっすぐに並んでいます。

片づいた部屋のようで気持ちがいいです。

そうほめると「父が見れば、まだまだだと叱られますよ」と小島さん。

子どものころからお父様の畑仕事を手伝いながら、

肥料や堆肥のこと、植える間隔、耕し方など、肌感覚で農作業の基本を学んできました。

 

 

お父様が体調を崩し畑を継いだのは、平成24年。

そのころはまだ東京都の公務員として忙しく働いていた頃で

「働きながら、1人でこの広さを管理するのはとても無理だと思いました」と当時の苦労を振り返ります。

なんとか耕作面積を減らしたいと、ひまわりや菊を植えたり、野菜を植える間隔を広げたり

「花を植えると、景観もよかったですからね」と、笑いながら小島さん。

年々、農作業に慣れるにしたがい徐々に耕作面積を広げ、現在は年間約70種類の野菜を育てています。

 

 

 

小島農園の野菜は直売所などには出さず、ほとんど自宅横の無人販売所で販売されています。

「この近所には、昔からお店がないんですよ」と小島さん。

そのこともあってか、お父様の代から近くの団地の奥さま達が団地の注文をまとめ、

小島農園から直接野菜を購入していたそうです。

「車で野菜を届けていたので、便利だったんでしょうね。」

まるで地域の八百屋さんです。

「お客さんの顔ぶれはかわりましたが、今も直接販売でほとんど完売しています」と小島さん。

そう話しているそばから、ご近所の男性がネギを注文しにきました。

 

▲小島農園の栗林。

ここの落ち葉を使って堆肥を作ります。

 

また、「区画売り」もやっています。

区画売りとは、農家が作った野菜を、区画単位で販売する方法です。

お客さんは、その区画に育った野菜を丸ごと収穫することができます。

小島農園では、小松菜とほうれん草を、それぞれ2m、5mに区分けし、販売しています。

「新鮮で美味しいんですよ!」と、ちょうど収穫に来ていた女性が教えてくれました。

好きな時に新鮮な野菜が手に入るのは魅力ですね。しかも、量が多いのでお得感もあるそうです。

「近所の人に分けたり、遠くに住む娘に送ったり。喜んでもらえるので嬉しくて」と女性。

毎年購入者を募集するそうですが、そのほとんどがリピーターなのだとか。納得です。

 

▲畝売りの小松菜を収穫しに来た女性と話す小島さん。

お客さんから直接意見が聞けるのも、野菜作りの励みになるようです。

 

まさに、農園自体が野菜の直売所ですね。

畑に気軽に立ち寄るお客さん、下校時に「さようなら」と声をかけていく子どもたち。

農園も小島さんも、地域の人たちから親しまれていることをひしひしと感じます。

 

▲奥にあるのが都立桜ヶ丘公園の棚田。

多摩市の原風景ともいえる、谷戸の地形が残る場所です。

 

「新しいものが好きなんですよ」

そう話す小島さんは、昨年度から多摩市内で取り組みが始まったミニトマトの「ソバージュ栽培®」、

アスパラガスの「採りっきり栽培®にも参加。

積極的に新しい農業に取り組んでいます。

 

▲明治大学と連携しながら進めている「ソバージュ栽培」と「採りっきり栽培」。

アスパラガス観察に来た学生さんたちと。

 

▲ソバージュ栽培のミニトマト。

トンネルの様に枝を這わせていきます。

 

 

小島さんは多摩市農業委員会の会長職務代理(副会長の立場)でもあります。

農作業の合間に、委員会活動をこなし、さらに複数の市の主要な審議会にも参加しています。

また、援農ボランティア講習生の受け入れ農家として、

毎月2回、農作業指導を行っています。

日々忙しい小島さんです。

「大学の同窓会の幹事長もやっていて」

夜はほぼ毎日、同窓会の連絡でパソコン作業に追われているのだとか。

さらに、「ライオンの解説をやっていますが、本当は鳥類が得意なんです」と、ニコニコ。

なんと、多摩動物公園で動物解説のボランティアも行っているそうですよ!

活動の幅が広いです!

 

▲援農ボランティア講習会での「堆肥づくり」実習の様子。

 

田畑が広がっていたこの近所で、今も残っている農家は小島農園だけなのだそうです。

「環境の保全には、農地が担う役割は大きいと思います」と話す小島さん。

原風景が残る場所で、農業を続ける覚悟を感じた今回の取材でした。

 

 

 

 

(K)

 

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< December 2019 >>

selected entries

categories

archives

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM