アスパラガス採りっきり栽培巡回 2019

  • 2019.06.20 Thursday
  • 10:00

アスパラガス採りっきり栽培®*5月の農地巡回

 

多摩市内6軒の農家さんが取り組んでいるアスパラガスの「採りっきり栽培®」。

今シーズンは収穫期が始まってすぐに 寒さによる凍霜害の発生や、

5月には局地的大雨と雹の影響で若茎が全滅するなど、

思うように収穫できなかった時期がありました。

 

▲市内アスパラガス畑での収穫の様子。

 

それでも、雹被害の後の立ち直りは早く、ふたたび元気な若茎が出てきたのは、

きっと土の中の根が健康で、エネルギーを十分に保っていたから。

養成して1年目の若さにあふれた株で高品質・多収穫ができるよう開発された

「採りっきり栽培」だからこそ、かもしれませんね。

 

 

さて、5月27日(月)は農地巡回の日。

「採りっきり栽培」を指導をしてくださっている明治大学の元木悟准教授は

海外出張中のためお休みでしたが、元木先生の研究室に所属している学生4名と、

「採りっきり栽培」を元木先生と共同開発した種苗メーカーの

パイオニアエコサイエンス(株)の川崎さん、

東京都南多摩農業改良普及センターの小澤さんが

本日の先生となって、市内6軒の農家さんを訪ねました。

 

今シーズンの収穫期はそろそろ終わりの頃。

来春に向けた苗の生育が気になるところです。

 

まずは、和田の青木農園から巡回スタート!

 

▲食べごろのアスパラガスがお出迎え。

 

「今年は株の育ちがとても良くて、冬にマルチを剥がした時は根がすごかったの」と

今シーズンを振り返る青木さん。

春の定植時から保湿や草よけの為に張っていたマルチの下で、

根が土から飛び出すほどの勢いだったそうです。

 

活力のある根であれば栄養を蓄えられ、翌年の収穫量や品質の良さに繋がるため、

夏の間に株を十分に成長させられるかがとても重要。

 

 

青木さんは「去年に比べて収量も良かった」と嬉しい報告をしてくれました。

株の良い生育が、良い収穫にも繋がったということですね!

いつも元木先生と一緒に農地巡回に来てくれている

明治大学の大学院生 田口さんをはじめ、巡回メンバーもほっと一安心。

やっぱり、研究したり指導したりしていると、成果が気になりますよね。

田口さん、良い報告が聞けて良かったですね!

 

 

次は、一ノ宮の小暮農園へ。

 

 

「今年は始めの時期の寒さと、この前の雹でやられたのもあって、

去年ほどはうまくいかなかったけど、それでも良く収穫できたよ」と小暮さん。

畑には、新しいアスパラガスの苗が定植された畝がずらりと並んでいました。

アスパラガスの売れ行きが好調なこともあり、生産量の拡大に力を注いでいます。

 

来春には直売所で山盛りの市内産アスパラガスが見られるかな?

なんて、期待してしまいますね♪

 

 

▲「土の中の乾燥具合をチェックしています」と田口さん。

表面は乾いていますが、土の中は湿っているそう。

 

この日はまだ5月だというのに最高気温30度超え…。

「近年の暑さは尋常じゃないですからね」と川崎さん。

20年前とは状況が違い、これまでの農法をそのままやっていたのでは

作物が育たないと話していました。

では、どうすれば?

「灌水(水やり)が重要です。他の作物にも言えることですが、

乾燥すると土壌中の窒素が濃くなって、雨などでそれを一気に吸収した作物は

軟弱徒長し、過剰な窒素が排出する匂いで害虫を呼んでしまう。

その結果、光合成に必要な葉が食害を受ける、あるいは

病気になりやすくなることも」と、解説してくれました。

 

水が不足すると作物が枯れてしまうという直接的な影響だけではないのですね!

この広い畑で水やりかぁ。ちょっと途方に暮れそうです。

(この取材日の翌日、久々に恵みの雨が降ってくれました!)

 

 

続いて、隣の太田農園の畑へ。

「こっちの畑の方が去年の場所よりも良いみたい」と太田さん。

今年は水田にしている場所から少し離れた畑に定植しました。

場所によって風当たりや土の性質の違いから、生育に差が出るようです。

そんなことが分かるのも、毎年新しい苗を定植する「採りっきり栽培」だからこそ。

去年の経験を踏まえ、より良い環境を整えてあげることができます。

 

苗の根元を観察していた田口さんが、

「太さも本数もあるし、とても良い状態です。

誘引のためのネットの準備を」とアドバイスしていました。

 

 

太田さんの直売所には、採れたてのアスパラガスが販売されていました。

そろそろ収穫シーズンは終わりを迎えていますが、

この日に並んでいたものは、太くて柔らかそうでした!

 

▲アスパラガスの他、新玉葱やレタスなどみずみずしい野菜がいろいろ♪

 

 

さて、次は和田の柚木農園です。

新しいアスパラガスの畑にはネットのトンネルが施されていました。

「この前、雹があったからね」と柚木さん。

突然の雹に露地栽培の野菜はひとたまりもありません。

せめてネットをしていれば直接的な被害を受けずに済みます。

柚木さんの管理の細やかさがアスパラガスの畑に表れていました。

 

▲観察しやすいようにとトンネルを外す柚木さん。

 

 

苗の生育ぶりについて川崎さんから「いい調子です」と太鼓判。

柚木さんから、施した肥料や管理の経緯を聞いた川崎さんと田口さんは、

これからの作業ポイントをアドバイスしていました。

 

 

次は連光寺の小島農園へ。

「1年の養成で、こんなにたくさん収穫できるなんて驚きましたよ」と、

「採りっきり栽培」に取り組んで初めての収穫を振り返る小島さん。

「でも、次は太くて立派なのを揃えたい。こんなに良くできるのだから、

っと良いのが出来ないかなって、欲が出ちゃいますよね(笑)」と

嬉しそうに話していました。

 

 

「太いアスパラガスを作るなら萌芽のタイミングで○○○すると…」と、

学生のみなさんが研究成果を小島さんに伝授していました。

また来春の収穫シーズンを前に、詳しく教えてもらわなくては!

 

▲順調に成長中の若苗。

 

 

最後は馬引沢の小形農園です。

ピシッと並ぶアスパラガスの畝には、新しい苗がたくさん植えられていました。

 

 

「去年は夏の台風の影響で株が成長できなかったから、

収穫は前に比べて少なめだったかな」と今期を振り返る小形さん。

「それに、茎葉を刈り取ってから萌芽するまでが早かった。

(株が)休眠する期間が無かったんじゃないかな」と、分析していました。

 

農家さんたちはみんな、栽培しているのはアスパラガスだけではないのに

細かな管理と観察がされているので本当にすごいです。

 

 

今回の圃場巡回では、定植した苗が順調に育っていることと、

水不足を解消してあげることの大切さが共有されました。

農業は、毎日のお天気はもとより

地球規模で変化していく気象にどう対応していくかが課題。

 

「採りっきり栽培」に取り組んでいる市内農家さんのように、

これまでの経験と新しい情報を織り交ぜて、

柔軟な姿勢で対応すれば、おのずと結果はついてくるはず!

 

 

また、今シーズンはテレビや新聞で多摩市産アスパラガスについて報じられたり、

都内レストランでの数量限定メニューに採用されたりと大いに注目されました。

来期は、より多くの方に地場産のアスパラガスの美味しさを知ってもらえるよう

多くの農家さんが出荷量アップを目指して苗の定植数を増量しています!

 

これからも多摩市産アスパラガスの成長から目が離せませんね♪

 

 

(a)

 

※「採りっきり栽培」は、パイオニアエコサイエンス株式会社の登録商標です。

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